丸紅経済研究所 US Economic Outlook 2014 年 12 月 今月のトピック 「原油安は消費に追い風だが・・・」 2014/12/12 景気動向のポイント 【景況感】 ・・・・・・・・・・・ 【生産・投資】 ・・・・・・・・ 【消費・所得】 ・・・・・・・・ 【物価】 ・・・・・・・・・・・・・ 家計部門を中心に拡大基調 生産・投資に足踏みがみられる 雇用・所得環境は改善が続いており、消費の拡大を後押し 低水準が続く ○ 米国景気は拡大を続けている。14 年 7-9 月期の実質 GDP(改定値)は前期比年率+3.9%と、在庫と個 人消費を主因に、速報値から上方修正された。 ○ 企業部門は生産、投資が足踏み。家計部門は、雇用・所得が良好で、消費には堅調さがみられる。 原油安や年末商戦等の特殊要因も追い風となる見込み。 ○ FRB は、12 月 16-17 日に FOMC を開催。前回、量的金融緩和政策(QE3)の終了を決定してから初 の会合。焦点は、「物価判断」と「フォワード・ガイダンスの変更」となる見込み。 主要経済指標 実質GDP (前期比) 景況 ISM製造業指数 [上段] ・ 四 半 期 14Q1 14Q2 14Q3 ▲2.1% 4.6% 3.9% 14/8 52.7 52.9 55.2 55.8 57.6 59.0 鉱工業生産指数 1.0% 1.4% 0.8% ▲0.2% 設備稼働率 (前期/月比) 78.6% 79.1% 79.1% 投資 非国防資本財受注 (前期/月比) 1.0% 2.8% 2.8% 0.4% ▲1.1% ▲1.6% 消費者信頼感指数 [Conference Board] 80.5 83.4 90.9 93.4 89.0 94.1 実質個人消費支出 (前期/月比) 0.3% 0.6% 0.5% 0.6% ▲0.0% 0.2% 小売売上高 (前期/月比) 0.3% 2.3% 1.1% 0.6% ▲0.1% 0.5% 0.7% 自動車販売台数 [百万台] 15.7 16.5 16.7 17.4 16.3 16.4 17.1 非農業部門就業者数 (前期/月差)[万人] 56.9 80.0 71.7 20.3 27.1 24.3 32.1 6.7% 6.2% 6.1% 6.1% 5.9% 5.8% 5.8% 0.8% 0.8% 0.6% 0.3% 0.1% 0.1% 物価 コアPCEデフレーター (前年比) 1.3% 1.5% 1.5% 1.5% 1.5% 1.6% 新築住宅着工件数 (前期/月比) ▲9.8% 6.5% 4.8% ▲12.3% 7.8% ▲2.8% 新築住宅販売件数 (前期/月比) ▲3.4% ▲0.9% 2.1% 13.5% 0.4% 0.7% 中古住宅販売件数 (前期/月比) ▲6.9% 5.3% ▲1.8% 2.6% 1.5% 0.9% ▲0.7% ▲0.1% 0.3% 消費 雇用・ 完全失業率 (%) 所得 実質可処分所得 (前期/月比) 住宅 S&Pケース・シラー住宅価格指数 (前期/月比) 金融 2.5% 5.7% 78.8% 56.6 58.6 59.0 57.1 14/11 非製造業指数 [下段] 生産 59.0 59.6 月 次 14/9 14/10 58.7 59.3 0.8% ▲0.1% 79.2% 78.9% 88.7 NYダウ工業株30種 (期末値/月末値)[㌦] 16,458 16,827 17,043 17,098 17,043 17,391 17,828 米10年債利回り (期末値/月末値) 2.72% 2.53% 2.49% 2.34% 2.49% 2.34% 2.16% ※:四半期の数値は原則、月次数値の単純平均にて算出。 1 2014/12/12 Marubeni Research Institute 1. 今月のトピック 「原油安は消費に追い風だが・・・」 原油安は個人消費に追い風となるといわれている。原油価格は 7 月半ば頃から急落しており、足 元では一時 60 ㌦割れとなっている(12 月 12 日現在)。 12 月 3 日公表の地区連銀景況報告(ベージュブック)では、 「一部地区で、ガソリン価格の低下 が個人消費増加の一因になる」と報告されている。既に排気量の大きい自動車の販売に勢いが出て きている一方、これまで好調であったエコカーの勢いが落ちてきているとも報じられている。事実 上の減税効果の様な働きがあり、ガソリン価格の下落で生じた消費者の金銭的余裕から、年末商戦 が盛り上がるのではないかとの期待が出ている。また、こうした個人消費の持ち直しを背景に、 10-12 月期の GDP も高い伸びを示すとみられている。 他方、ガソリン価格の低下は物価全体を押し下げるため、2015 年央とみられていた利上げが後 ズレするのではないか、または利上げペースが予想よりもさらに緩やかになるのではないかとの見 方が出てきている。10 月の FOMC では、中期的なインフレ率は安定的に推移すると判断されてい たが、最近のミシガン大などのサーベイベースでは、期待インフレ率が急低下している。11 月の 雇用及び所得関連の統計では、雇用の堅調な回復が続いていると判断される一方で、賃金の伸びは 足踏み気味な状況が続いており、賃金の物価押し上げ効果は当面期待しにくい。更に物価とは離れ るが、原油価格の急落でシェールガス・オイルの開発が鈍化するとの見方が広がっており、機械受 注及び株価の押し下げ材料となっている。 FRB は物価の目標値を 2%としているが、原油価格の下落で達成が遠のく可能性が高い。フィッ シャー副議長などの最近の講演では、原油価格の下落はポジティブに捉えられているようだが、12 月 16-17 日開催の FOMC で、どのような評価を下すか注目される。 図表 米国のガソリン価格と期待インフレ率の関係 4.0 (前年比、%) (ドル) 4.0 3.5 3.5 3.0 3.0 2.5 FRB目標値(左目盛) 2.5 2.0 2.0 1.5 1.5 1.0 1.0 コアPCEデフレーター(左目盛) 期待インフレ率(5年BEI、左目盛) ガソリン価格(右目盛) 0.5 0.0 0.5 0.0 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 (注)ガソリン価格は、全米レギュラーガソリン月次平均価格(ガロン当り)、 コア PCE デフレーターは 10 月、期待インフレ率は 11 月まで。 (資料)EIA、FRB、BEA より丸紅経済研究所作成 2 2014/12/12 Marubeni Research Institute 2.主要指標の動き (1)GDP・景況感 実質GDP ○ 11 月 25 日に発表された 14 年 7-9 月期の実質 GDP 成長率(改定値)は前期比年率+3.9%(速 報値同+3.5%)と、上方修正された。需要項目別にみると、個人消費支出が同+2.2%(速報値 同+1.8%)、民間設備投資が同+7.1%(速報値同+5.5%)と民間需要が上方修正されたほか、在 庫の GDP 寄与度が▲0.1%Pt(速報値同▲0.6%Pt)と改善した。 ○ 先行きについては、10-12 月期が同+2.6%、15 年 1-3 月期が同+2.9%と堅調な拡大が続くと予 想されている。 (季調済、前期比年率寄与度、%) 8 6 4 2 0 -2 -4 -6 -8 政府需要 純輸出 在庫増減 住宅投資 設備投資 個人消費 -10 06Q1 06Q2 06Q3 06Q4 07Q1 07Q2 07Q3 07Q4 08Q1 08Q2 08Q3 08Q4 09Q1 09Q2 09Q3 09Q4 10Q1 10Q2 10Q3 10Q4 11Q1 11Q2 11Q3 11Q4 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3 13Q4 14Q1 14Q2 14Q3 実質GDP (注)シャドーは景気後退期 (資料)Bureau of Economic Analysis ▽ 米国の実質 GDP 予測(%) ソース 市場コンセンサス(2014/11) IMF(2014/10) 13 年 10-12 月 14 年 1-3 月 14 年 4-6 月 14 年 7-9 月 +3.5 ▲2.1 +4.6 +3.9 14 年 10-12 月 15 年 1-3 月 +2.6 +2.9 ― ― 2012 年 2013 年 +2.3 +2.2 2014 年 2015 年 +2.1 +3.0 +2.2 +3.1 ※四半期は前期比年率、暦年は前年比。共通部分は実績。市場コンセンサスは Bloomberg 予想。 3 2014/12/12 Marubeni Research Institute 企業業況感(ISM製造業・非製造業指数) ○ 11 月の製造業 ISM 指数は 58.7(10 月 59.0)と小幅ながら低下した。価格が 44.5 (10 月 53.5) と大幅に低下したことに加え、新規受注、雇用なども低下した。一方、非製造業は 59.3(10 月 57.1)と 2 か月ぶりに上昇した。 (DI:50以上は活動拡大、50以下は活動縮小) 65 65 60 60 55 55 50 50 45 製造業(PMI) 非製造業(NMI) 14/9 14/7 14/11 (資料)Institute for Supply Management 14/5 35 14/3 01Q1 01Q4 02Q3 03Q2 04Q1 04Q4 05Q3 06Q2 07Q1 07Q4 08Q3 09Q2 10Q1 10Q4 11Q3 12Q2 13Q1 13Q4 14Q3 35 40 14/1 40 13/11 45 (2)生産 鉱工業生産指数・設備稼働率 ○ 10 月の鉱工業生産指数は前月比▲0.1%(9 月同+0.8%)と足踏みしている。財別にみると、製 造業は同+0.2%と底堅さをみせたが、公益事業(同▲0.7%)や鉱業(同▲0.9%)が落ち込んだ。 設備稼働率は 78.9%(9 月 79.2%)と、小幅鈍化した。 (2007=100) (季調済、生産/生産能力、%) 110 90 110 90 85 105 85 80 100 80 鉱工業生産(左軸) 105 設備稼働率(右軸) 100 85 65 85 65 80 60 80 60 14/10 70 14/8 90 14/6 70 14/4 90 14/2 75 13/12 95 13/10 75 01Q1 01Q3 02Q1 02Q3 03Q1 03Q3 04Q1 04Q3 05Q1 05Q3 06Q1 06Q3 07Q1 07Q3 08Q1 08Q3 09Q1 09Q3 10Q1 10Q3 11Q1 11Q3 12Q1 12Q3 13Q1 13Q3 14Q1 14Q3 95 (資料)The Federal Reserve Board 4 2014/12/12 Marubeni Research Institute (3)投資 設備投資(非国防資本財受注) 14/10 14/8 14/6 14/2 13/12 (季調済前月比) 10% 8% 6% 4% 2% 0% -2% -4% -6% -8% -10% -12% -14% -16% -18% 13/10 (季調済前期比) 01Q1 01Q3 02Q1 02Q3 03Q1 03Q3 04Q1 04Q3 05Q1 05Q3 06Q1 06Q3 07Q1 07Q3 08Q1 08Q3 09Q1 09Q3 10Q1 10Q3 11Q1 11Q3 12Q1 12Q3 13Q1 13Q3 14Q1 14Q3 10% 8% 6% 4% 2% 0% -2% -4% -6% -8% -10% -12% -14% -16% -18% 14/4 ○ 10 月の非国防資本財受注(航空機除く)は前月比▲1.6%(9 月同▲1.1%)と減少が続いた。 非耐久財、素材に弱さがみられ、全体を押し下げた。今後の一次産品・素材市況の悪化が、 投資に悪影響を与えるか注意を要しよう。 (資料)U.S. Census Bureau (4)消費・所得 消費者センチメント(消費者信頼感指数) ○ 消費者センチメントは緩やかな持ち直し基調にある。11 月のミシガン大学消費者態度指数は 88.8(10 月 86.9)と改善した。コンファレンスボード消費者信頼感指数は 88.7(10 月 94.1) と落ち込むも、高い水準を維持した。ガソリン価格の下落や雇用見通しの改善が消費者心理 下支えの背景となっているとみられる。 120 (ミシガン大:1966Q1=100、コンファレンスボード:1985=100) 120 100 100 80 80 60 60 ミシガン大消費者態度指数 40 40 14/11 14/9 14/7 14/5 14/3 14/1 20 13/11 20 01Q1 01Q4 02Q3 03Q2 04Q1 04Q4 05Q3 06Q2 07Q1 07Q4 08Q3 09Q2 10Q1 10Q4 11Q3 12Q2 13Q1 13Q4 14Q3 コンファレンスボード 消費者信頼感指数 (資料)Bloomberg 5 2014/12/12 Marubeni Research Institute 小売売上高 ○ 11 月の小売売上高は前月比+0.7%(10 月同+0.5%)と上向いた。内訳をみると、自動車・部品、 建材・園芸用品、飲食、スポーツ店など 13 主要項目のうち 11 項目で増加し、全体を押し上 げた。 -4% -4% -6% -6% -8% -8% 14/11 -2% 14/9 -2% 14/7 0% 14/5 0% 14/3 2% 01Q1 01Q3 02Q1 02Q3 03Q1 03Q3 04Q1 04Q3 05Q1 05Q3 06Q1 06Q3 07Q1 07Q3 08Q1 08Q3 09Q1 09Q3 10Q1 10Q3 11Q1 11Q3 12Q1 12Q3 13Q1 13Q3 14Q1 14Q3 2% (季調済前月比) 14/1 4% 13/11 (季調済前期比) 4% (資料)U.S. Census Bureau 実質個人消費支出 ○ 10 月の実質個人消費支出は前月比+0.2%(9 月同▲0.0%)と上向いた。財の消費が押し上げた ようである。内訳は、非耐久財が同+0.5%(9 月同▲0.3%)、耐久財が同▲0.1%(9 月同▲1.0%)、 サービスが同+0.1%(9 月同+0.2%)であった。 0.0% 0.0% -0.5% -0.5% -1.0% -1.0% -1.5% -1.5% (資料)Bureau of Economic Analysis 14/10 0.5% 14/8 0.5% 14/6 1.0% 14/4 1.0% 14/2 1.5% (季調済前月比) 13/12 1.5% 01Q1 01Q3 02Q1 02Q3 03Q1 03Q3 04Q1 04Q3 05Q1 05Q3 06Q1 06Q3 07Q1 07Q3 08Q1 08Q3 09Q1 09Q3 10Q1 10Q3 11Q1 11Q3 12Q1 12Q3 13Q1 13Q3 14Q1 14Q3 2.0% 13/10 (季調済前期比) 2.0% 6 2014/12/12 Marubeni Research Institute 実質可処分所得 ○ 10 月の実質可処分所得は前月比+0.1%(9 月同+0.1%)となった。名目ベースでは、同+0.2% (9 月同+0.2%)。内訳をみると、賃金(所得全体の約 62%)が同+0.3%(9 月同+0.2%)、自営 所得(所得全体の約 14%)が同+0.5%(9 月同▲0.1%)と拡大したが、利息収入が同▲0.2%(9 月同▲0.3%)と下押し要因となった。 -1% -1% -2% -2% -3% -3% 14/10 0% 14/8 0% 14/6 1% 14/4 1% 14/2 2% (季調済前月比) 13/12 2% 01Q1 01Q4 02Q3 03Q2 04Q1 04Q4 05Q3 06Q2 07Q1 07Q4 08Q3 09Q2 10Q1 10Q4 11Q3 12Q2 13Q1 13Q4 14Q3 3% 13/10 (季調済前期比) 3% (資料)Bureau of Economic Analysis 自動車販売台数 ○ 11 月の自動車販売(大型トラックを除く)は、前月比+4.5%(10 月同+0.1%)の年率 1,709 万台 となった。ガソリン価格の低下を受け、大型車に人気が出ている。 20 18 18 16 16 14 14 12 12 10 10 8 8 6 6 0 14/11 0 14/9 2 01Q1 01Q4 02Q3 03Q2 04Q1 04Q4 05Q3 06Q2 07Q1 07Q4 08Q3 09Q2 10Q1 10Q4 11Q3 12Q2 13Q1 13Q4 14Q3 2 14/7 4 14/5 乗用車 14/3 小型トラック 14/1 4 13/11 (季調済年率、百万台) 20 (資料)Bureau of Economic Analysis 7 2014/12/12 Marubeni Research Institute (5)雇用 雇用統計(非農業部門就業者数) ○ 11 月の非農業部門雇用者数は前月差+32.1 万人(10 月同+24.3 万人)であった。10 か月連続 +20 万人超となったのは 1994 年以降で最長である。内訳をみると、サービス部門、生産部門、 政府部門で軒並み堅調な伸びを示した。 14/11 14/9 14/7 14/5 14/3 (前月比、千人) 14/1 400 300 200 100 0 -100 -200 -300 -400 -500 -600 -700 -800 13/11 01Q1 01Q3 02Q1 02Q3 03Q1 03Q3 04Q1 04Q3 05Q1 05Q3 06Q1 06Q3 07Q1 07Q3 08Q1 08Q3 09Q1 09Q3 10Q1 10Q3 11Q1 11Q3 12Q1 12Q3 13Q1 13Q3 14Q1 14Q3 (前期比、千人) 1200 900 600 300 0 -300 -600 -900 -1200 -1500 -1800 -2100 -2400 (資料)UNITED STATES DEPARTMENT OF LABOR 完全失業率 ○ 11 月の失業率は 5.8%(10 月 5.8%)と横ばいとなった。雇用者数は前月差+0.4 万人、失業者 数は同+11.5 万人であった。労働参加率は 62.8%(前月比+0.0%Pt)と、横ばいとなった。 6% 6% 5% 5% 4% 4% 14/11 7% 14/9 7% 14/7 8% 14/5 8% 14/3 9% 14/1 9% 01Q1 01Q4 02Q3 03Q2 04Q1 04Q4 05Q3 06Q2 07Q1 07Q4 08Q3 09Q2 10Q1 10Q4 11Q3 12Q2 13Q1 13Q4 14Q3 10% 13/11 (季調済) 10% (資料)UNITED STATES DEPARTMENT OF LABOR 8 2014/12/12 Marubeni Research Institute (6)物価 消費者物価(コアPCEデフレーター) ○ 10 月のコア PCE デフレーターは前年同月比+1.6%(9 月+1.5%)と、小幅加速した。耐久財が 押し下げ要因となった一方で、サービスが押し上げ要因となった。FRB の目標値である 2%は なお遠いが、徐々に上昇してくると考えられる。 2.0% 1.8% 1.8% 1.6% 1.6% 1.4% 1.4% 1.2% 1.2% 1.0% 1.0% 0.8% 0.8% 14/10 2.0% FRB 目標値 14/8 2.2% 14/6 2.2% 14/4 2.4% 01Q1 01Q3 02Q1 02Q3 03Q1 03Q3 04Q1 04Q3 05Q1 05Q3 06Q1 06Q3 07Q1 07Q3 08Q1 08Q3 09Q1 09Q3 10Q1 10Q3 11Q1 11Q3 12Q1 12Q3 13Q1 13Q3 14Q1 14Q3 2.4% (前年同月比) 14/2 2.6% 13/12 (前年同期比) 13/10 2.6% (資料)Bureau of Economic Analysis (7)住宅 新築住宅着工件数 ○ 10 月の新築住宅着工件数は前月比▲2.8%(9 月同+7.8%)の年率 100.9 万件(9 月同 103.8 万 件)と減少した。但し、水準は徐々に切り上がっている。先行指標である住宅着工許可件数 は、前月比+4.8%の同 108.0 万件(9 月同 103.1 万件)と増加した。 160 140 140 120 120 100 100 80 80 60 60 40 40 14/10 160 14/8 180 14/6 180 14/4 200 14/2 200 13/12 220 01Q1 01Q3 02Q1 02Q3 03Q1 03Q3 04Q1 04Q3 05Q1 05Q3 06Q1 06Q3 07Q1 07Q3 08Q1 08Q3 09Q1 09Q3 10Q1 10Q3 11Q1 11Q3 12Q1 12Q3 13Q1 13Q3 14Q1 14Q3 220 13/10 (季調済年率、万件) (資料)U.S. Census Bureau 9 2014/12/12 Marubeni Research Institute 新築住宅販売件数 ○ 10 月の新築住宅販売戸数は前月比+0.7%(9 月同+0.4%)の年率 45.8 万戸(9 月同 45.5 万戸) と 3 か月連続で増加した。販売が上向いたものの、在庫率は 5.6 か月と小幅ながら上昇した。 (季調済年率、万件) (在庫/販売、か月) 10 100 10 80 8 80 8 60 6 60 6 40 4 40 4 20 2 20 2 01Q1 01Q3 02Q1 02Q3 03Q1 03Q3 04Q1 04Q3 05Q1 05Q3 06Q1 06Q3 07Q1 07Q3 08Q1 08Q3 09Q1 09Q3 10Q1 10Q3 11Q1 11Q3 12Q1 12Q3 13Q1 13Q3 14Q1 14Q3 14/10 100 14/8 12 14/6 120 14/4 12 在庫率(右目盛) 120 14/2 14 13/12 140 新築住宅販売件数(左目盛) 13/10 14 140 (資料)U.S. Census Bureau 中古住宅販売件数 ○ 10 月の中古住宅販売件数は、前月比+1.5%(9 月同+2.6%)の年率 526 万戸(9 月同 518 万戸) と 2 か月連続で増加した。販売在庫は同▲2.6%の 222 万戸(9 月同 228 万戸)と 3 か月連続で 減少。在庫率も 5.1 か月まで低下した。 750 (季調済年率、万件) (在庫/販売、か月) 700 14 750 12 700 650 14 12 650 10 600 10 600 550 8 550 8 500 6 500 6 450 4 400 4 400 2 14/10 14/8 14/6 300 14/4 350 14/2 0 01Q1 01Q3 02Q1 02Q3 03Q1 03Q3 04Q1 04Q3 05Q1 05Q3 06Q1 06Q3 07Q1 07Q3 08Q1 08Q3 09Q1 09Q3 10Q1 10Q3 11Q1 11Q3 12Q1 12Q3 13Q1 13Q3 14Q1 14Q3 300 2 13/12 中古住宅販売件数(左目盛) 在庫率(右目盛) 13/10 350 450 0 (資料)National Association of REALTORS 10 2014/12/12 Marubeni Research Institute 住宅価格(S&P ケース・シラー住宅価格指数(20 都市圏)) ○ 9 月の S&P ケース・シラー住宅価格指数(20 都市圏)は前月比+0.3%(8 月▲0.1%)と販売 の持ち直しを受けて、5 か月ぶりにプラスに転じた。前年同月比では同+4.9%(8 月同+5.7%) であった。 240 (季調済、2000/1=100) 3.0% 220 (季調済前月比、%) 2.0% 200 1.0% 180 0.0% 160 -1.0% 140 14/9 14/7 14/5 14/3 14/1 -3.0% 13/11 01Q1 01Q4 02Q3 03Q2 04Q1 04Q4 05Q3 06Q2 07Q1 07Q4 08Q3 09Q2 10Q1 10Q4 11Q3 12Q2 13Q1 13Q4 14Q3 100 13/9 -2.0% 120 (資料)Standard & Poor’s (8)金融市場 株価指数と 10 年債利回り ○ 株価は続伸した。米国のみならず、欧州や中国での金融緩和観測、市場予想より強めな指標 発表、企業の好決算等が押し上げた。原油価格の下落は当初消費のプラス材料として評価さ れたが、石油会社の投資下方修正などでマイナス材料に転じてきている。 ○ 長期金利は、QE3 終了後、ディスインフレ懸念から下落。12 月に入ってからも低水準を続け ている。 18,000 17,500 (ドル) 3.75% NYダウ工業株30種(左軸) 3.50% 米10年債利回り(右軸) 17,000 3.25% 16,500 3.00% 16,000 2.75% 15,500 2.50% 15,000 2.25% 14,500 2.00% 14/1 14/2 14/3 (資料)Bloomberg 14/4 14/5 14/6 14/7 14/8 14/9 14/10 14/11 14/12 11 2014/12/12 Marubeni Research Institute T E L : 03-3282-7683 担当 丸紅経済研究所 住所 〒100-8088 東京都千代田区大手町1丁目4番2号 WEB http://www.marubeni.co.jp/research/index.html E-mail: [email protected] 丸紅ビル12階 経済研究所 (注記) ・ 本資料は公開情報に基づいて作成されていますが、当社はその正確性、相当性、完全性を保証するものではありません。 ・ 本資料に従って決断した行為に起因する利害得失はその行為者自身に帰するもので、当社は何らの責任を負うものではありません。 ・ 本資料に掲載している内容は予告なしに変更することがあります。 ・ 本資料に掲載している個々の文章、写真、イラストなど(以下「情報」といいます)は、当社の著作物であり、日本の著作権法及びベルヌ条約などの国際条 約により、著作権の保護を受けています。個人の私的使用および引用など、著作権法により認められている場合を除き、本資料に掲載している情報を、著 作権者に無断で、複製、頒布、改変、翻訳、翻案、公衆送信、送信可能化などすることは著作権法違反となります。 12
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