Japan`s Economic Outlook 2015 年 2 月 今月のトピック「春以降

丸紅経済研究所
Japan’s Economic Outlook
2015 年 2 月
今月のトピック「春以降に実質賃金はプラスに転じるか」
2015/2/16
景気動向のポイント
【景況感】 ・・・・・・・・・・・・・
【生産・企業活動】 ・・・・・・
【消費・所得】 ・・・・・・・・・・
【物 価】 ・・・・・・・・・・・・・
実質 GDP 成長率が 3 四半期ぶりにプラス成長に転じる
生産、設備投資は持ち直し
失業率は改善、有効求人倍率は上昇
消費者物価が消費増税除くベースで 3 か月連続前年比 1%割れ
○ 足元の景気は、消費増税後の駆け込み需要の反動から持ち直しているものの、弱い動きである。
○ 企業部門では、生産が上昇した。設備投資の一致指標である資本財総供給が低下した一方、設備投
資の先行指標である機械受注とその見通しが上昇しており、持ち直すと見込まれる。
○ 実質輸出は、2 か月ぶりに増加した。
○ 所得は、年末賞与を含めた名目賃金が増加したものの、実質賃金が下落した。
○ 先行きについては、米国金融政策の動向(利上げ時期)や原油価格の動向などの海外要因によって
日本経済が大きく影響を受ける可能性がある点に注意が必要。
主要経済指標
四 半 期
GDP・
景況感
生産・
企業活動
14Q2
14Q3
実質GDP(前期比年率)
▲6.7%
▲2.3%
2.2%
景気動向指数(2010=100)
110.5
109.1
109.9
109.9
109.2
110.7
景気ウォッチャー調査(50以上で良化)
44.8
48.7
43.6
44.0
41.5
45.2
鉱工業生産指数(前期比/前月比)
▲3.8%
▲1.9%
1.7%
0.4%
▲0.5%
0.8%
実質輸出(前期比/前月比)
▲1.2%
1.6%
4.8%
3.8%
▲1.7%
3.2%
資本財総供給(前期比/前月比)
▲9.3%
1.8%
2.4%
4.1%
▲1.5%
▲2.5%
機械受注(前期比/前月比)
▲10.4%
5.6%
0.4%
▲6.4%
1.3%
8.3%
消費総合指数(前期比/前月比)
▲5.2%
0.4%
0.7%
▲0.3%
0.8%
▲0.2%
現金給与総額(前年比)
0.8%
1.4%
0.8%
0.2%
0.1%
1.6%
完全失業率
3.6%
3.6%
3.5%
3.5%
3.5%
3.4%
1.09倍
1.10倍
1.12倍
1.10倍
1.12倍
1.15倍
消費者物価指数(前年比)
3.6%
3.3%
2.5%
2.9%
2.4%
2.4%
企業物価指数(前年比)
4.3%
4.0%
2.4%
2.9%
2.6%
1.8%
消費・所得
有効求人倍率
物
月 次
価
14Q4
14/10
14/11
14/12
15/1
45.6
0.3%
1
2015/2/16
Marubeni Research Institute
1.今月のトピック「春以降に実質賃金はプラスに転じるか」
2 月 4 日に厚生労働省より 12 月分の毎月勤労統計調査(速報)が発表された。名目賃金の指標
となっている現金給与総額は、前年同月比+1.6%の 551,878 円(11 月同+0.1%)となり、10 か月
連続で上昇した。内訳を見ると、所定内給与は同+0.3%の 241,372 円、所定外給与は同+0.5%の
20,347 円、年末賞与を含む特別に支払われた給与が同+2.6%の 290,159 円となった。なお、名目
賃金を消費者物価指数(持ち家の帰属家賃除く総合)で除して算出される 12 月実質賃金は同
▲1.4%(11 月同▲2.7%)となり、2 か月連続で下落幅が縮小した。
次に、現金給与総額を年次で見てみると、2014 年は前年比+0.8%(2013 年同 0.0%)となり、
上昇に転じた。内訳を見ると、所定内給与は同 0.0%、所定外給与は同+3.1%、年末賞与を含む特
別に支払われた給与は同+3.5%となった。一方、実質賃金は 2014 年同▲2.5%(2013 年同▲0.5%)
となり、リーマンショック後の 2009 年(同▲2.6%)に次いで、過去 2 番目のマイナス幅となっ
た。要因としては、2014 年 4 月からの消費増税や、円安による輸入物価の上昇などにより消費者
物価が上昇しており、賃金の上昇率が消費者物価の上昇率に追いついていないためである。(図
表 1、2)ただ、実質賃金が今春以降改善される見方も出てきている。原油価格が大幅に下落して
いることや、2015 年 4 月以降に消費税増税の影響が剥落することから、今後消費者物価の上昇率
の鈍化が見込まれている。
実質賃金のマイナスは家計の消費を抑制し、経済を冷え込ませることを意味する。そのため、
消費増税の影響からの回復が遅れている一要因となっている。日本経済が回復軌道に乗るために
は、実質賃金のプラス転換が非常に重要であり、今年の春闘において賃上げが積極的に行われる
ことが必要である。そこで鍵となる企業収益に目をうつすと、多くの大企業では円安を背景とし
た好調な決算が発表された。昨年過去最大の賃上げが実施されたが実質賃金が減少している状況
や、企業収益や景況感が回復していることを踏まえると、現在提示されている労組側のベースア
ップ要求に対し、大企業側が賃上げに応じ、実質賃金のプラス転化を後押しする可能性があるだ
ろう。
図 1 賃金指数の推移(年次)
図 2 消費者物価指数の推移(年次)
(%)
(%)
2.0
4.0
1.0
3.0
0.0
持家の帰属家賃を除く総合
2.0
▲ 1.0
1.0
▲ 2.0
0.0
▲ 3.0
実質賃金
▲ 4.0
名目賃金
▲ 1.0
14
13
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
14
13
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
00
(資料)厚生労働省
00
▲ 2.0
▲ 5.0
(資料)総務省
2
2015/2/16
Marubeni Research Institute
2.主要指標の動き
(1)GDP・景況感
①実質GDP
○ 2 月 16 日に発表された 2014 年 10-12 月期の実質 GDP 成長率 1 次速報値は、前期比年率+2.2%
(前期同▲2.3%)と 3 四半期ぶりにプラスに転じたが、市場予想(同+3.9%)を下回った。
2014 年通年の実質 GDP 成長率は前年比+0.0%(前年同 1.6%)となり、消費増税の影響が大
きかったものの、3 年連続でプラス成長となった。
○ 項目別の増減率では、個人消費が同+1.1%(前期同+1.0%)、設備投資が同+0.4%(前期同
▲0.6%)、住宅投資が同▲4.8%(前期同▲25.1%)、公共投資が同+0.4%(前期同+2.2%)と
なった。個人消費が 2 四半期連続で回復し、設備投資が 3 四半期ぶりにプラスに転じた。
○ 在庫投資の寄与度は+0.2%(前期▲0.7%)、純輸出の寄与度は+0.2%(前期+0.1%)となった。
(季調済、前期比年率寄与度、%)
14
12
10
8
6
4
2
0
-2
-4
-6
-8
-10
公的需要
純輸出
在庫増減
設備投資
個人消費
実質GDP
住宅投資
-12
-14
-16
-20
05Q1
05Q2
05Q3
05Q4
06Q1
06Q2
06Q3
06Q4
07Q1
07Q2
07Q3
07Q4
08Q1
08Q2
08Q3
08Q4
09Q1
09Q2
09Q3
09Q4
10Q1
10Q2
10Q3
10Q4
11Q1
11Q2
11Q3
11Q4
12Q1
12Q2
12Q3
12Q4
13Q1
13Q2
13Q3
13Q4
14Q1
14Q2
14Q3
14Q4
-18
(資料)内閣府
日本の実質 GDP 予測(%)
ソース
市場コンセンサス(2015/02)
IMF(2015/1)
14 年
1-3 月
14 年
4-6 月
14 年
7-9 月
14 年
10-12 月
+5.5
▲6.7
▲2.3
+2.2
15 年
1-3 月
15 年
4-6 月
+2.2
+1.9
―
―
2013 年
2014 年
+1.6
+0.0
2015 年
2016 年
+1.3
+1.6
+0.6
+0.8
※四半期は前期比年率、暦年は前年比。共通部分は実績。市場コンセンサスは ESP フォーキャスト調査の平均値。
3
2015/2/16
Marubeni Research Institute
②景気動向指数(CI)
14/12
14/9
先行指数
14/3
一致指数
120 (2010=100)
116
112
108
104
100
96
92
88
84
80
76
13/12
(2010=100)
00Q1
00Q3
01Q1
01Q3
02Q1
02Q3
03Q1
03Q3
04Q1
04Q3
05Q1
05Q3
06Q1
06Q3
07Q1
07Q3
08Q1
08Q3
09Q1
09Q3
10Q1
10Q3
11Q1
11Q3
12Q1
12Q3
13Q1
13Q3
14Q1
14Q3
120
116
112
108
104
100
96
92
88
84
80
76
14/6
○ 12 月の景気動向指数は、一致指数が 110.7(11 月 109.2)と、2 か月ぶりに上昇した。内閣府
は基調判断を「改善を示している」に 1 年 5 か月ぶりに上方修正した。内訳では、耐久消費
財出荷指数、中小企業出荷指数(製造業)、鉱工業生産財出荷指数、有効求人倍率(除学卒)
などの項目でプラス寄与となった。先行指数は、105.2(11 月 103.7)と 3 か月ぶりの上昇と
なった。
(資料)内閣府
③景気ウォッチャー調査(DI)
○ 1 月の景気ウォッチャー調査の現状判断 DI は 45.6(12 月 45.2)と前月から上昇した。家計
動向関連 DI は、飲食関連やサービス関連が落ち込んだことにより下落した。企業動向関連
DI は、非製造業が上昇したものの、製造業が低下したことからほぼ横ばいとなった。雇用
関連 DI は、求人の増加がみられたことから上昇に転じた。1 月の先行き判断 DI は、前月比
+3.3 ポイントの 50.0 となり、2 か月連続の上昇となった。
40
30
30
20
20
10
10
15/1
40
14/10
50
01Q1
01Q3
02Q1
02Q3
03Q1
03Q3
04Q1
04Q3
05Q1
05Q3
06Q1
06Q3
07Q1
07Q3
08Q1
08Q3
09Q1
09Q3
10Q1
10Q3
11Q1
11Q3
12Q1
12Q3
13Q1
13Q3
14Q1
14Q3
50
(50以上は良化、50以下は悪化)
14/7
60
14/4
(50以上は良化、50以下は悪化)
14/1
60
(資料)内閣府
4
2015/2/16
Marubeni Research Institute
(2)生産・企業活動
① 鉱工業生産指数
○ 12 月の鉱工業生産指数(確報)は前月比+0.8%(11 月同▲0.5%)と、2 か月ぶりに上昇し
た。電子部品・デバイス工業(同+5.2%)、情報通信機械工業(同+10.8%)、はん用・生産
用・業務用機械工業(同+1.0%)など、多くの業種で上昇した。先行きについては、1 月
同+6.3%、2 月同▲1.8%と予測されている。経済産業省は、基調判断を「生産は緩やかな
持ち直しの動き」と 3 か月ぶりに上方修正した。
14/9
14/6
14/12
(2010=100)
14/3
120
115
110
105
100
95
90
85
80
75
13/12
(2010=100)
03Q1
03Q3
04Q1
04Q3
05Q1
05Q3
06Q1
06Q3
07Q1
07Q3
08Q1
08Q3
09Q1
09Q3
10Q1
10Q3
11Q1
11Q3
12Q1
12Q3
13Q1
13Q3
14Q1
14Q3
120
115
110
105
100
95
90
85
80
75
(資料)経済産業省
② 実質輸出
○ 12 月の実質輸出は前月比+3.2%(11 月同▲1.7%)と、2 か月ぶりに上昇した。四半期で見
ると、2 期連続で上昇している。
100
90
90
80
80
70
70
60
60
14/12
100
14/9
110
00Q1
00Q3
01Q1
01Q3
02Q1
02Q3
03Q1
03Q3
04Q1
04Q3
05Q1
05Q3
06Q1
06Q3
07Q1
07Q3
08Q1
08Q3
09Q1
09Q3
10Q1
10Q3
11Q1
11Q3
12Q1
12Q3
13Q1
13Q3
14Q1
14Q3
110
(2010=100)
14/6
120
14/3
(2010=100)
13/12
120
(資料)日本銀行
5
2015/2/16
Marubeni Research Institute
③資本財総供給(設備投資の一致指標)
○ 12 月の資本財総供給は、前月比▲2.5%(11 月同▲1.5%)、資本財総供給(除く輸送機械)
は同+1.3%(11 月同▲4.1%)となった。足元では弱含んでいるものの、先行指標である機
械受注に持ち直しの動きがみられるため、先行きは上昇することが期待される。
14/12
14/9
14/6
(2010=100)
14/3
140
135
130
125
120
115
110
105
100
95
90
85
80
75
13/12
14Q3
14Q1
13Q3
13Q1
12Q3
12Q1
11Q3
11Q1
10Q3
10Q1
09Q3
09Q1
08Q3
08Q1
07Q3
07Q1
06Q1
06Q3
(2010=100)
140
135
130
125
120
115
110
105
100
95
90
85
80
75
(資料)経済産業省
④機械受注(設備投資の先行指標)
○ 12 月の機械受注(民需<除く船舶・電力>)は、前月比+8.3%(11 月同+1.3%)と 2 か月連
続で増加した。27 業種中 19 業種が前月比増加したことなどから、内閣府の基調判断は「緩
やかな持ち直しの動きがみられる」へと 4 か月ぶりに上方修正された。また、2015 年 1-3 月
期の見通しは前期比+1.5%となっており、持ち直しの動きが続くことが見込まれる。
14/12
14/9
14Q3
14Q1
13Q3
13Q1
12Q3
12Q1
11Q3
11Q1
10Q3
0.6
10Q1
1.8
09Q3
0.7
09Q1
2.1
08Q3
0.8
08Q1
2.4
07Q3
0.9
07Q1
2.7
06Q3
1.0
06Q1
3.0
(兆円)
14/6
1.1
14/3
(兆円)
13/12
3.3
(資料)内閣府
6
2015/2/16
Marubeni Research Institute
(3)消費・所得
①名目賃金(現金給与総額)
○ 12 月の現金給与総額(速報)は前年比+1.6%(11 月同+0.1%)と、10 か月連続で増加した。
内訳をみると、基本給などの所定内給与は同+0.3%(11 月同 0.0%)、残業代などの所定外給
与は同+0.5%(11 月同+0.9%)、特別に支払われた給与(賞与等)は同+2.6%(11 月同+1.6%)
となった。
(前年比、%)
2
3
(前年比、%)
2
0
1
0
-2
-1
14/12
(資料)厚生労働省
14/9
-4
14/6
-3
14/3
00Q1
00Q3
01Q1
01Q3
02Q1
02Q3
03Q1
03Q3
04Q1
04Q3
05Q1
05Q3
06Q1
06Q3
07Q1
07Q3
08Q1
08Q3
09Q1
09Q3
10Q1
10Q3
11Q1
11Q3
12Q1
12Q3
13Q1
13Q3
14Q1
14Q3
-6
-2
13/12
特別給与
所定外給与
所定内給与
現金給与総額
-4
②消費総合指数
○ 12 月の消費総合指数は、前月比▲0.2%(11 月同+0.8%)と、2 か月ぶりに低下した。駆け
込み需要の反動から持ち直しの動きが続いていたものの、弱さがみられる。
14/12
14/9
14/6
14/3
(2005=100)
116
114
112
110
108
106
104
102
100
98
96
94
92
13/12
00Q1
00Q3
01Q1
01Q3
02Q1
02Q3
03Q1
03Q3
04Q1
04Q3
05Q1
05Q3
06Q1
06Q3
07Q1
07Q3
08Q1
08Q3
09Q1
09Q3
10Q1
10Q3
11Q1
11Q3
12Q1
12Q3
13Q1
13Q3
14Q1
14Q3
(2005=100)
116
114
112
110
108
106
104
102
100
98
96
94
92
(資料)内閣府
7
2015/2/16
Marubeni Research Institute
③ 完全失業率
○ 12 月の完全失業率は 3.4%(11 月 3.5%)と前月から低下し、1997 年 8 月以来の低水準とな
った。就業者数は 6,388 万人と前月から 0.7%増加し、2009 年 2 月以来の高水準となり、完全
失業者数は 228 万人と前月から 1 万人減少した。完全雇用に近づきつつあることから、就業
者数の増加や失業者数の減少ペースが今後鈍化する可能性が出てきた。
14/12
14/9
14/6
14/3
(%)
5.5
5.3
5.1
4.9
4.7
4.5
4.3
4.1
3.9
3.7
3.5
3.3
13/12
00Q1
00Q3
01Q1
01Q3
02Q1
02Q3
03Q1
03Q3
04Q1
04Q3
05Q1
05Q3
06Q1
06Q3
07Q1
07Q3
08Q1
08Q3
09Q1
09Q3
10Q1
10Q3
11Q1
11Q3
12Q1
12Q3
13Q1
13Q3
14Q1
14Q3
(%)
5.5
5.3
5.1
4.9
4.7
4.5
4.3
4.1
3.9
3.7
3.5
3.3
(資料)総務省
(注)2011 年 3 月~8 月分の失業率は東日本大震災の影響により調査実施が困難であった被災 3 県(岩手県、
宮城県、福島県)を推計した補完推計値。
④有効求人倍率
○ 12 月の有効求人倍率は 1.15 倍(11 月 1.12 倍)と、3 か月連続で上昇した。新規求人倍率は
12 月 1.79 倍(11 月 1.66 倍)と、前月から上昇した。新規求人数については、前月比+4.7%
(11 月同+1.2%)となった。
(倍)
0.9
0.9
0.8
0.8
0.7
0.7
0.6
0.6
0.5
0.5
0.4
0.4
14/12
1.0
14/9
1.0
14/6
1.1
14/3
1.1
00Q1
00Q3
01Q1
01Q3
02Q1
02Q3
03Q1
03Q3
04Q1
04Q3
05Q1
05Q3
06Q1
06Q3
07Q1
07Q3
08Q1
08Q3
09Q1
09Q3
10Q1
10Q3
11Q1
11Q3
12Q1
12Q3
13Q1
13Q3
14Q1
14Q3
1.2
13/12
(倍)
1.2
(資料)厚生労働省
8
2015/2/16
Marubeni Research Institute
(4)物価
①企業物価指数
○ 1 月の企業物価指数は、前年同月比+0.3%(12 月同+1.8%)となった。消費増税を除くベー
スでは同▲2.4%(12 月同▲1.0%)と、3 か月連続で前年比マイナスとなった。原油価格の
下落傾向が続いており、企業物価を押し下げている。内訳をみると、化学製品が同▲4.7%、
石油・石炭製品が同▲23.1%、電子部品・デバイス同▲0.1%、農林水産物が同▲2.2%となっ
た。
15/1
14/10
14/7
14/4
(前年比、%)
8.0
6.0
4.0
2.0
0.0
-2.0
-4.0
-6.0
-8.0
-10.0
14/1
(前年比、%)
00Q1
00Q3
01Q1
01Q3
02Q1
02Q3
03Q1
03Q3
04Q1
04Q3
05Q1
05Q3
06Q1
06Q3
07Q1
07Q3
08Q1
08Q3
09Q1
09Q3
10Q1
10Q3
11Q1
11Q3
12Q1
12Q3
13Q1
13Q3
14Q1
14Q3
8.0
6.0
4.0
2.0
0.0
-2.0
-4.0
-6.0
-8.0
-10.0
(資料)日本銀行
② 消費者物価指数
○ 12 月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+2.4%(前月同+2.4%)となった。生鮮食品
を除くコア CPI は同+2.5%(11 月同+2.7%)となり、原油価格の下落が続いていることから、
消費増税の影響を除くベースでは同+0.5%(前月同+0.7%)と、3 か月連続で 1.0%を割り込
んだ。食料・エネルギーを除くコアコア CPI は同+2.1%(11 月同+2.1%)となった。
14/12
14/9
14/6
除く食料・エネルギー
(前年比、%)
14/3
総合
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
-2.5
-3.0
13/12
(前年比、%)
00Q1
00Q3
01Q1
01Q3
02Q1
02Q3
03Q1
03Q3
04Q1
04Q3
05Q1
05Q3
06Q1
06Q3
07Q1
07Q3
08Q1
08Q3
09Q1
09Q3
10Q1
10Q3
11Q1
11Q3
12Q1
12Q3
13Q1
13Q3
14Q1
14Q3
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
-2.5
-3.0
(資料)総務省
9
2015/2/16
Marubeni Research Institute
担当
丸紅経済研究所
経済調査チーム
住所
〒100-8088 東京都千代田区大手町1丁目4番2号
WEB
http://www.marubeni.co.jp/research/index.html
T E L : 03-3282-7683
E-mail: [email protected]
丸紅ビル12階
経済研究所
(注記)
・ 本資料は公開情報に基づいて作成されていますが、当社はその正確性、相当性、完全性を保証するものではありません。
・ 本資料に従って決断した行為に起因する利害得失はその行為者自身に帰するもので、当社は何らの責任を負うものではありません。
・ 本資料に掲載している内容は予告なしに変更することがあります。
・ 本資料に掲載している個々の文章、写真、イラストなど(以下「情報」といいます)は、当社の著作物であり、日本の著作権法及びベルヌ条約などの国際条
約により、著作権の保護を受けています。個人の私的使用および引用など、著作権法により認められている場合を除き、本資料に掲載している情報を、著
作権者に無断で、複製、頒布、改変、翻訳、翻案、公衆送信、送信可能化などすることは著作権法違反となります。
10