J P M A 2014年11月号 No.164 N E W S L E T T E R Topics 「第1回医薬品産業労使懇話会」 を開催 1994年より2012年まで毎年開催されていた「医薬品産業労使懇話会」は、医薬品連盟の解散などにより2013年は開催 されませんでしたが、新たに2014年7月31日にUAゼンセンの医薬・化粧品部会を中心に製薬協と 「第1回医薬品産業 労使懇話会」 として開催しました。UAゼンセンからは沖田政憲製造産業部門長や篠原正人医薬・化粧品部会部会長を はじめ16名が出席し、製薬協からは伍藤忠春理事長をはじめ事務局役員・関係部長、関係委員会委員長、企画政策 会議委員代表および医薬産業政策研究所研究員の計29名が出席しました。 会場風景 はじめに 製薬協は今年度の重点課題として、 「コンプライアンスの徹底と企業活動の透明性の向上」、 「イノベーションの促進による 医療の質の向上・経済発展への貢献」、 「国際連携とグローバルヘルス改善への取り組み」、 「積極的な情報発信とステークホ ルダーとの相互理解の推進」を掲げ、会員会社への啓発活動や関係省庁への政策提言、広く国民に向けた広報活動を行っ ています。一方、UAゼンセンでは「持続可能な医療制度における今後の医薬品産業を考える」をテーマに、7月に「第2回製 造産業部門・医薬産業シンポジウム」を開催するなど、労働組合の立場からの産業政策活動に取り組んでいます。 懇話会の内容 製薬協の伍藤忠春理事長およびUAゼンセンの製造産業部門長の沖田政憲氏挨拶の後、懇話会において、医薬品産業政 策への両者の活動や取り組みおよび共通課題を中心として、それぞれの報告をもとに積極的な意見交換が行われました。 まずUAゼンセンからは、医薬・化粧品部会部会長の篠原正人氏ならびに製薬分科会議長の澤栗篤史氏より、最近の活動紹 介として組織や運営の体制、産業政策に向けた取り組み、連合や業界団体ならびに国際産別との連携などについて報告が ありました。製薬協からは、住田高志事務局長より今年度の主要4課題の説明と赤坂光三国際部長よりアジア製薬団体連携 会議の報告がありました。 その後、UAゼンセンの齋藤友宏常任執行委員より 「医薬・医療機器産業政策の取り組み」について報告がありました。医 薬・医療機器産業の社会的使命の実現と健全な発展のために、①国民の保健・医療水準の維持向上に貢献する、②医療イ ノベーションを推進する、③産業の健全な発展のために労働組合としての役割を果たす、をその活動の3本柱としています。 引き続き、製薬協側から3つのテーマについて報告がありました。1つ目は、加茂谷佳明産業政策委員より 「平成26年度 薬価制度改革関連(積み残し課題を中心に)」について報告がありました。新薬創出・適応外薬解消等促進加算や長期収載品 の薬価改定、後発医薬品の使用促進等に関する中医協の議論を踏まえ、活発な意見交換が行われました。 JPMA NEWS LETTER 2014 No. 164 Topics 「第1回医薬品産業労使懇話会」を開催 1/2 J P M A N E W S 2014年11月号 No.164 「 第 1 回 医 薬 品 産 業 労 使 懇 話 会 」を 開 催 L E T T E R Topics 第1回医薬品産業労使懇話会 会次第(敬称略) 司会 開 会 14:30 5分 14:35 5分 挨 拶 UAゼンセン 日本製薬工業協会 理事長 伍藤 忠春 UAゼンセン 製造産業部門長 沖田 政憲 挨 拶 出席者確認 14:40 40分 1.UAゼンセン製造産業部門の活動紹介 ● ● 活動紹介 IAグローバル製薬産業労組NW会議報告 2.製薬協の最近の活動紹介 ● ● 活動紹介 アジア製薬団体連携会議報告 UAゼンセン 医薬・化粧品部会 部会長 篠原 正人 製薬分科会 議長 澤栗 篤史 製薬協 事務局長 住田 高志 国際部長 赤坂 光三 15:20 35分 3. 「平成26年度薬価制度改革関連(積み残し課題を中心に)」 製薬協 15:55 10分 休 憩 16:05 35分 4. 「臨床研究とCOI」 製薬協 (発表20分、質疑・意見交換15分) 医薬品評価副委員長 花輪 正明 16:40 35分 5. 「医薬・医療機器産業政策の取り組み」 UAゼンセン 17:15 30分 (発表20分、質疑・意見交換15分) (発表20分、質疑・意見交換15分) 6. 「輸入超過」 (発表20分、質疑・意見交換10分) 産業政策委員 加茂谷 佳明 常任執行委員 齋藤 友宏 製薬協 理事長 伍藤 忠春 17:45 移 動 18:00 90分 懇親会 ダノイ日本橋 司会 乾 杯 日本製薬工業協会 常務理事 松原 明彦 閉 会 UAゼンセン 医薬・化粧品部会 副部会長 浅野 剛志 製薬協 2つ目は、花輪正明医薬品評価副委員長より 「臨床研究とCOI」について報告がありました。製薬企業と医療機関は、臨床 試験を通して利益相反状態にあることを認識したうえで、その利益相反状態の弊害を回避することが強く求められている。 そのための活動として製薬協が定めた、①企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン、②製薬企業による臨床研 究支援の在り方に関する基本的考え方、などについてわかりやすい説明がありました。 3つ目は、伍藤理事長による 「輸入超過」について報告がありました。政府や当局も注目するこのテーマについて、伍藤理 事長自らがその問題の本質についてわかりやすく説明しました。 懇話会後の懇親会では、松原明彦常務理事より 「UIゼンセンより継続されていた医薬品産業労使懇話会が再開されたこと を大変嬉しく思います。医薬品産業への両者の取り組みおよび共通課題を中心テーマに報告され、活発な意見交換が行わ れました。今後の医薬品産業をめぐる諸問題解決に向け、労使という立場は違うが、情報を共有し、議論を深め建設的な 意見交換をしていきたい」 との挨拶がありました。その後、医薬・化粧品部会副部会長の浅野剛志氏の閉会の挨拶まで、懇 親会場のいたるところで活発な意見交換が行われました。 JPMA NEWS LETTER 2014 No. 164 Topics 「第1回医薬品産業労使懇話会」を開催 (製薬協 事務局長 住田 高志) 2/2
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