演習 3 問題 1:1企業,2個人{A,B},2財{第1財,第2財}か ら構成される経済において,企業の生産集合が, Y={ ( y1 , y 2 ) |y1<2,y2≦8- 16 } 2 − y1 で示され,2個人の効用関数と初期保有量がそれぞれ uB= x1 x 2 , eA=(8, 0), eB=(0, 2) uA= x1 x 2 , で示されるとする。企業の利潤は2個人に分配され,個人 A 1 2 1 2 と個人 B への分配率はそれぞれ θA= ,θB= であるとする。 このとき以下の問に答えよ。 ただし,第1財と第2財の価格を p1,p2,企業の利潤を π で表すものとする。 (1) 企業の供給関数と利潤関数を求めよ。 (2) 個人 A と B の需要関数を求めよ。 (3) 競争均衡における価格比 p1 を求めよ。 p2 (解答) 16 (1) 生産集合のフロンティア:y2=8- 2 − y1 利潤:π=p1y1+p2y2=p1y1+p2(8- 利潤最大化の条件: 16 ) 2 − y1 16 dπ =p1-p2 =0(ただし,y1<2) dy1 (2 − y1 ) 2 これより以下の企業の供給関数と利潤関数を得る。 1 y1=2-4 p2 , p1 y2=8-4 p1 , p2 π=2p1+8p2-8 p1 p2 1 2 (2) [個人A] 予算制約: p1x1+p2x2=8p1+ π ∂U A ∂U A x 2 p1 効用最大化の条件: ÷ = = ∂ x2 ∂ x1 x1 p 2 これらより以下の個人Aの需要関数を得る。 x1= 1 1 1 1 (8 p1 + π ) (8 p1 + π ) ,x2= 2 p2 2 2 p1 2 1 2 [個人B] 予算制約:p1x1+p2x2=2p2+ π ∂U B ∂U B x 2 p1 ÷ = = 効用最大化の条件: ∂ x2 ∂ x1 x1 p 2 これらより以下の個人Bの需要関数を得る。 x1= 1 1 (2 p 2 + π ) , 2 p1 2 x2= 1 1 (2 p 2 + π ) 2 p2 2 A B (3) 第1財の需給均衡条件: x1 + x1 =8+y1 ∴ 1 1 1 1 (8 p1 + π ) + (2 p 2 + π ) =8+(2-4 p2 ) 2 p1 2 2 p1 2 p1 ただし,π=2p1+8p2-8 p1 p2 ∴ ∴ 4+ p2 4p + (1+ 2 -4 p1 p1 p2 )=10-4 p1 p1 =1 p2 2 p2 , p1 問題 2[公試 II, 99]:2個人 A,B と2財x,yからなる交換経 済において,個人 A と個人 B の効用関数はそれぞれ, uA=min{2x,y}, uB=min{x,2y} で示されるとする。この経済にはx財が 8 単位,y財が 10 単位だけ存在するものとする。 (1) 二個人の無差別曲線を図示せよ。 (2) エッジワース・ボックスにおいてパレート最適な配分を 図示せよ。 (3) 効用フロンティアを図示せよ。 (解答) (1) 二個人の無差別曲線は以下の図で示される。 (2) エッジワース・ボックスにおいてパレート最適な配分の 集合は黄色の領域である。 3 (3) 2点 OA,E を通る直線上のパレート最適な配分として, 2個人に以下のように財を与える(ただし,0≦t≦5)。 個人 A:(t, 2t), 個人 B:(8-t,10-2t) 2人の効用は uA=min{2t,2t}=2t uB=min{8-t,20-4t} 場合1:8-t≦20-4t,すなわち t≦4 のとき, uB=8-t, ∴ uB=8-0.5uA (0≦uA≦8 のとき) ① 場合2:8-t>20-4t のとき,すなわち 4<t のとき, uB=20-4t, ∴ uB=20-2uA (8<uA≦10 のとき) ② ①と②から,効用フロンティアは図のようになる。 4 5
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