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平成 25 年度河川・ため池等の水質検査実施状況
○公共用水域
1
河
川
河川の検査結果を評価する上で、一般的な汚濁指標となる基準項目の BOD、大腸菌群
数、T-P 及び T-N は次のとおりです。
(基準値は河川環境基準 B 類型を採用。)
河川 BOD(mg/ℓ)
基準値
H25 年度
3mg/ℓ以下
H24 年度
検体数
51
51
平均値
1.1
1.2
基準値超過検体数
0
3
河川 大腸菌群数(MPN/100mℓ)
基準値
検体数
H25 年度
51
5000MPN/100mℓ
以下
H24 年度
51
平均値
32360
14400
基準値超過検体数
31
28
河川 T-P(mg/ℓ)
基準値
H25 年度
0.1mg/ℓ以下
H24 年度
検体数
51
51
平均値
0.07
0.11
基準値超過検体数
15
21
河川 T-N(mg/ℓ)
基準値
H25 年度
1.0mg/ℓ以下
H24 年度
検体数
51
51
平均値
0.60
0.66
基準値超過検体数
3
7
汚濁指標となる BOD 値はいずれの地点においても基準値を下回っています。T-P、T-N
についても平均値レベルで水質改善が見られます。
大腸菌群数については、平均値は上昇していますが、前年度と同様、冬季の調査では
いずれも基準値を大きく下回る値となる傾向が続いており、自然現象の範囲と判断され
ます。
水素イオン濃度(pH)
、浮遊物質量(SS)などその他の項目についても、いずれの
地点においても基準値を下回っており、生活圏の河川環境としては比較的良好です。
2
ため池
ため池の検査結果を評価する上で、一般的な汚濁指標となる基準項目の COD、T-P 及
び T-N は次のとおりです。
ため池 COD(mg/ℓ)
基準値
H25 年度
8mg/ℓ以下
H24 年度
検体数
23
21
平均値
7.0
8.3
基準値超過検体数
6
10
ため池 T-P(mg/ℓ)
基準値
H25 年度
0.1mg/ℓ以下
H24 年度
検体数
23
21
平均値
0.048
0.068
基準値超過検体数
2
3
ため池 T-N(mg/ℓ)
基準値
H25 年度
1.0mg/ℓ以下
H24 年度
検体数
23
21
平均値
0.61
0.63
基準値超過検体数
0
3
COD 値及び T-P は平均値レベルで改善が見られ、T-N はいずれの地点においても基準
値を下回っています。水素イオン濃度(pH)、浮遊物質量(SS)などその他の項目につ
いても特に悪化しておらず、生活圏のため池として安定している中でやや改善の方向で
落ち着いています。
3
ゴルフ場農薬
いずれの地点においても農薬は検出されませんでした。
4
ため池底質(口池)
有害物質は検出されませんでした。
5
ダイオキシン類(水質)
環境基準値を下回っており、問題はありません。
6
ダイオキシン類(底質)
環境基準値を下回っており、問題はありません。
<まとめ>
前年度と同様に、河川、ため池ともに全体的にひどい汚れや異臭などは見られず、検査
結果からも全体として改善傾向が見られます。夏季に一部のため池でやや水質悪化する池
がありましたが、COD 等の値は前年度に比べて低くなっています。生活圏の水環境として
は、概ね安定した状況が維持できています。
<用語解説>
BOD(生物化学的酸素要求量)
:河川における有機物による水質汚濁の指標となっています。
一般に、BOD の数値が大きい場合は、微生物が酸素を多く消費して有機物を分解してい
る状態、すなわち、水中に存在する有機物の量が多いことを意味し、有機物による水質
汚濁の程度が大きいことになります。
一方、清流などの場合は、水中の有機物の量が少ないため、BOD の値は小さくなりま
す。
T-P(全リン)
:天然水中のリン化合物の含有量です。これが増加すると、富栄養化を促進す
る一因になります。家庭生活排水、農業排水などにも含まれます。
T-N(全窒素)
:天然水中の窒素化合物の含有量です。農作物に対して大きな影響力をもつが、
窒素過多になるとかえって悪影響を与えます。動物の排出物や腐敗物の土壌などの排水
に含まれます。
COD(化学的酸素要求量)
:海域及び湖沼における有機物による水質汚濁の指標となってい
ます。また、工場排水の指標としても用いられています。COD の数値が大きい場合は、
水中に存在する有機物の量が多いことを意味し、有機物による水質汚濁の程度が大きい
ことになります。