ランドサット画像の利用 1 ねらい ランドサットは、アメリ航空宇宙局 (NASA) などが打ち上げている人工衛星です。地球環境の観測 を目的としており、データを解析すると植物被覆状況や植物の種類(落葉樹、常緑樹)などを知るこ とができます。以前は、データを比較的安価に購入することができたのですが、現在では1シーン (185km×170km)分88,200円(JAXAより購入した場合)と高価なものになっています。 そこで、このページでは無償で入手できるランドサットデータと、無償で使える解析用ソフトを使 ったランドサットデータの活用について紹介します。 2 準備するもの ・ランドサットデータ(TM又はETM+) ※メリーランド大学のGLCF(Global Land Cover Facility)内のEarth Science Data Interfa ceから無償で入手できます。圧縮されたgeotif形式で下記のサーバーからダウンロードします。 ftp://ftp.glcf.umiacs.umd.edu/glcf/Landsat/WRS2/ 回線の混み具合によってはダウンロードに時間がかかります。 富山県のTMセンサーデータは下の「データをダウンロードす る」部分から各バンド毎にダウンロードできます。 ・解析用ソフト(ERDAS View Finder 試用版) ※このソフトには製品版と試用版があります。試用版でも授業に は十分に使えるので、今回は無償の試用版を利用することにし ました。なお、商用に用いない限り著作権の問題には抵触しま せん。(確認済) ・解凍ソフト 「TMデータをダウンロードする」 TM1 3 , TM2 , TM3 , TM4 各バンドのファイル , データの使い方 ①圧縮されている各バンド(1~7)のTM やETM+データをダウンロードし、いった ん保存する。 ※右の画像は、TM画像データのものです。 ②必要なデータを解凍し保存する。 ※解凍用ソフトは、別途ダウンロードして 下さい。 TM5 , TM6 (合計160M) ③EDRAS View Finder2.1を開いて、②のデ ータからtifファイルをアプリケーション 上に読み込む。(圧縮ファイルを解凍す ると780M程度になる。) ④読み込んだだけでは、画面はグレースケ ール(白黒)表示なので、カラー表示に 切り替える。 ⑤ツールバー上のArrange Layers Combinat ionを左クリックし、RGBレイヤー上で右 クリックして出て来たメニューからBand Combinationを選択する。 ⑥赤にBand5、緑にBand4、青にband2を選択 しokボタンをクリックすると、植生部分 が緑に表示される。 4 解説 ランドサットに搭載されているTMセンサーは、MSSをより高度化したもので す。30mという高い空間分解能と、短波長赤外域に設けられた二つのバンドが 大きな特徴といえます。特にバンド7はユーザの要望により、地質・地下資源 探査用に後から追加されました。 またRGBに対応した波長帯のバンドを持つので、カラー合成画像を作成する 際、人間の目で見たものに近い画像(トゥルーカラー画像)を作成できます。そ れぞれのバンドの、対象波長と解像度は次のようになっています。 今回は、ごく基本的な方法について説明するため、band2,4,5を使った植生 分布について説明しましたが、Band7を使えば地下資源についての画像を作成 できます。
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