2014.9.24 津田塾大学学芸学部2014年度後期 欧州統合過程論 担当:網谷龍介 イントロダクション 1.講義の内容と方法 1-1.講義の目標と内容 機構としてのEUについての基礎的な知識の習得 +「ヨーロッパ政治」を分析するための視角を身につける. ブリュッセルの政治×各国政治の変容=現在の「ヨーロッパ政治」 ←現在のEUについて,その歴史的背景,機構的枠組,政策形成の実態を中心に講義を行う 1-3.講義の実施方法 運営:原則として講義形式で実施する テキストを読んできたことを前提に,授業では特に重要なポイント,補足が必要な点を中心に解説する 教材:John Pinder and Simon Dashwood. The European Union: A Very Short Introduction, Third Edition. Oxford: Oxford University Press, 2013. 教科書を補足するレジュメを配布する.再配布は行わないが,担当者のウェブサイトから入手可能. 評点=平常点(=予習課題+授業内課題,60%)+学期末試験(40%) 予習課題:各回の課題部分についてA4で1ページ程度のメモを作成し,月曜日の11:59までにメイルで提出. メモの内容は,該当部分についての内容のまとめとコメント・疑問とする 学期末試験:問題事前公表,教科書・レジュメ・ノート持ち込み可(≒時間制限付レポート) 注意事項:出席は単位取得の条件ではない. 欠席,遅刻,早退,睡眠,メイルなどは,他の受講者に迷惑をかけない限り問題としない. 講義に無関係な私語や電話は,他の受講者の妨げとなるので退室して行うこと. 質問等:オフィスアワーは木曜昼休み(12:00-12:50)に研究室(1312,1号館3階東側奥) メイルでの質問等は随時受け付ける([email protected]) レジュメ等は担当者のウェブサイト(http://homepage1.nifty.com/amiya/,「教育活動」)から -1- 1-2.講義日程(予定) 2014.09.24:イントロダクション 2014.10.01:EUとは何か (Ch.1, pp.1-8)1: What the EU is for(1-8) 2014.10.08:統合の歴史1 (Ch. 2, pp.9-22, 1950s, 1960s, Widening, Single Market) 2014.10.15:統合の歴史2 (Ch. 2, pp.23-32. Enlargement, Maastricht) 2014.10.22:統治機構1 (Ch. 3, pp.33-44, Council, Parliament) 2014.10.29:統治機構2 (Ch. 3, pp.44-55, Commission, Court, Subsidiarity Citizens 2014.11.05:政策1 (Ch. 4, pp.56-69) 2014.11.12:レビューセッション 2014.11.19:政策2 (Ch. 5, pp.70-83) 2014.11.26:政策3 (Ch. 6, pp.84-91 + Ch. 7, pp.92-98) 2014.12.03:対外関係1 (Ch. 8, pp.99-111) 2014.12.10:対外関係2 (Ch. 9, pp.112-124) 2014.12.17:対外関係3 (Ch. 10, pp.125-142) 2015.01.14:展望 (Ch. 11, pp.143-152) 2015.01.28:第15週まとめ 2.参考文献 2-1.教科書類 平島健司『EUは国家を超えられるか――政治統合のゆくえ』岩波書店,2004年. 庄司克宏『欧州連合――統治の論理とゆくえ』岩波書店 ,2007年. 藤井良広『EUの知識』日本経済新聞社,2013年,第16版. 田中素香,長部重康,久保広正,岩田健治『現代ヨーロッパ経済 第4版』有斐閣,2014年. 久保広正,田中友義編『現代ヨーロッパ経済論』ミネルヴァ書房,2011年. 中村民雄,須網隆夫編『EU法基本判例集 庄司克宏『新EU法 第2版』日本評論社,2010年. 基礎編』岩波書店,2013年. 森井裕一編『ヨーロッパの政治経済・入門』有斐閣,2012年. 網谷龍介・伊藤武・成廣孝編『ヨーロッパのデモクラシー 第2版』ナカニシヤ出版,2014年. 2-2.ヨーロッパ統合の歴史 遠藤乾編『ヨーロッパ統合史 増補版』名古屋大学出版会,2014年. 遠藤乾編『原典ヨーロッパ統合史』名古屋大学出版会,2008年. バンジャマン・アンジェル/ジャック・ラフィット『ヨーロッパ統合――歴史的大実験の展望』創元社,2005 年. ハルトムート・ケルブレ『ヨーロッパ社会史――1945年から現在まで』(永岑三千輝訳)日本経済評論社, 2010年. ハルトムート・ケルブレ『冷戦と福祉国家――ヨーロッパ1945~89年』(永岑三千輝ほか訳)日本経済評論社, 2014年. ハルトムート・ケルブレ『ひとつのヨーロッパへの道――その社会史的考察』(雨宮昭彦,永岑三千輝,金子 -2- 邦子,古内博行訳)日本経済評論社,1997年. 細谷雄一編『イギリスとヨーロッパ――孤立と統合の二百年』勁草書房, 2009年. 吉田徹編『フランスとヨーロッパ――偉大さを求めた一世紀』勁草書房, 2012年. 遠藤乾・板橋拓己編『複数のヨーロッパー欧州統合史のフロンティア』北海道大学出版会,2011年. 益田実・小川浩之編『欧米政治外交史――1871~2012』ミネルヴァ書房,2013年. 2-3.現状分析 臼井陽一郎『環境のEU、規範の政治』ナカニシヤ出版,2013年. 遠藤乾『統合の終焉――EUの実像と論理』岩波書店,2013年. アンツェ・ヴィーナー,トマス・ディーズ『ヨーロッパ統合の理論』(東野篤子訳)勁草書房,2010年. 中村民雄編『EU研究の新地平――前例なき政体への接近』ミネルヴァ書房,2005年. 平島健司編『国境を越える政策実験・EU』東京大学出版会,2008年. 遠藤乾,鈴木一人編『EUの規制力』日本経済評論社,2012年. 宮島喬,若松邦弘,小森宏美編『地域のヨーロッパ――多層化・再編・再生』人文書院,2007年. 田中俊郎,浅見政江,庄司克宏編『EUのガヴァナンスと政策形成』慶應義塾大学出版会,2009年. 田中俊郎,庄司克宏編『EU統合の軌跡とベクトル――トランスナショナルな政治社会秩序形成への模索』慶應 義塾大学出版会,2006年. 田中俊郎,庄司克宏編『EUと市民』慶應義塾大学出版会,2005年. エティエンヌ・バリバール『ヨーロッパ市民とは誰か――境界・国家・民衆』(松葉祥一,亀井大輔訳)平凡 社,2007年. ユルゲン・ハーバーマス『ああ,ヨーロッパ』(三島憲一,鈴木直,大貫敦子訳)岩波書店,2010年. フランソワ・ドゥノール,アントワーヌ・シュワルツ『欧州統合と新自由主義――社会的ヨーロッパの行方』 論創社,2012年. 2-5.拡大・国際関係 羽場久美子,小森田秋夫,田中素香編『ヨーロッパの東方拡大』岩波書店,2006年. 森井裕一編『国際関係の中の拡大EU』信山社出版,2005年. 田中俊郎,鶴岡路人,小久保康之編『EUの国際政治――域内政治秩序と対外関係の動態』慶應義塾大学出版会, 2007年. ハンス・モウリッツェン,アンデルス・ウィヴェル編『拡大ヨーロッパの地政学――コンステレーション理論 の可能性』(蓮見雄,小林正英,東野篤子訳)文眞堂,2011年. 木畑洋一編『ヨーロッパ統合と国際関係』日本経済評論社,2005年. -3-
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