したがって、図2.3に示される Tc と固定値として与えた δ の値を用いると、定数 c 0 と c1 の 値は一義的に求められる。表面・中間流出の流出成分 q1 は次式により計算される。 q1 = q − q2 (2.83) 式(2.81)は次式で変換される。 d y3 0 = dt y4 − c0 1 − c1 y3 0 y + c q 4 0 (2.84) ここに、 , y4 = y3 = q2 dq2 dt (2.85) なお、式(2.84)の計算過程において、q 2 > q になる時点から全流出量は地下水流出成分に 等しいと仮定した。 分離結果の一例を図2.4に示す。 (3) 表面・中間流出成分の解析 図2.4において分離された表面・中間流出成分(1段目タンクの解析に対応)に次の非線 形貯留関数法を適用して、モデル定数 c11 , c12 , c13 の最適値を求める。 また、観測値と計算値の比較を行う。 s1 = k11q1p1 + k12 ( ) d p2 q1 dt (2.86) ds1 = r − q1 − f1 dt (2.87) f1 = k13 q1 (2.88) 800 700 直接流出 計算直接流出 500 3 流出量(m /s) 600 p1 = 0.6 p 2 = 0.4648 0.24 k11 = c11 A − 0.2648 2 k12 = c12 k11 (r ) c13 = k13 + 1 400 300 200 (2.89) 100 0 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 時間(h) 図2.5 表面・中間流出再現結果 ここに、s1 :1段目タンク貯留高[mm]、r :観測雨量[mm/h]、q1 :表面・中間流出成分[mm/h]、 f1:浸透供給量、p1 , p 2:貯留指数、k11 , k12 :貯留係数、k13:浸透係数、A :流域面積[km2]、 r :平均雨量強度[mm/h]、 c11 , c12 , c13 :未知定数 解析結果の一例を図2.5に示す。 75
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