第16号平成26年8月1日発行

平成26年( 2014) 8月1日
No.16
毎日セーフティサポート
〒 8 1 08- 0 0 0 1
福岡市中央区天神 1-16-1 毎日福岡会館7F
TEL:092-717-1300 FAX:092-717-1310
URL http://m-safetysupport.com/
4
LINE詐欺、全国で相次ぐ
男女2人が22万円相当被害
滋賀県警長浜署は7月5日、無料通信アプリ「LINE」に不正ログイ
ンして知人になりすます手口で、同県長浜市内の男女2人が計22万円相
当をだまし取られたと発表した。詐欺と不正アクセス禁止法違反の疑いで
調べている。大阪府警も4日、この1カ月足らずの間に同様の被害が12
件(計約49万円)あったことを明らかにするなど、似た手口の事件が全
国で相次いでおり、各地の警察が注意を呼び掛けている。長浜署によると、
被害に遭ったのは病院の男性職員(23)と女性看護師(23)。
6月26日午後8時ごろ、2人のスマートフォンに同僚の男性医師(36)の名をかたる人物から、自分が
忙しいことをうかがわせた上で「コンビニで電子マネーのプリペイドカードを買うのを手伝ってくれない
か」という趣旨のメッセージが届いた。信用した男性は16万円分、女性は6万円分のカードをそれぞれ
コンビニで購入し、電子マネーを使うのに必要なプリペイドカードの識別番号の写真をLINEで送信。
2人は翌日、男性医師と話してだまされたことに気付いたが、既に電子マネーは全額使われた後だった。
ログインには利用者のIDやパスワード(PW)を入力する必要があり、滋賀県警はその入手方法を捜
査。大阪の事件では、複数のサイトで同じメールアドレスやPWを使っている人が被害に遭った可能性が
高いといい、府警はPWの使い回しをしないよう呼び掛けている。(毎日新聞から)
横須賀ストーカー殺人
住所を被害者知人から入手か
神奈川県横須賀市で飲食店従業員のKさん(22)が
元交際相手で横浜市戸塚区、塗装工、O容疑者(43)
に刺殺された事件でO容疑者がKさんの知人に接触
し、住所を聞き出していた疑いがあることが分かっ
た。
O容疑者は2013年6月、Kさんへの傷害容疑で
逮捕され、執行猶予付きの有罪判決を受けて釈放され
た。その後もO容疑者はKさんの勤める飲食店の従業
員らからKさんの住所を聞き出そうとしたり、Kさん
のフェイスブックにも、知人に接触したことを示す内
容が書き込まれるようになった。
下半身、動画LINEで流出
中2男子、上級生らが強要し撮影か??
山口県下関市の公立中学校に通う中学2年
の男子生徒(13)が昨年6月ごろと今年1月の
2回、同級生らから下半身を露出した動画や画
像を撮影され、携帯電話の無料通信アプリ「L
INE(ライン)」とメールで他の同級生らに
送信されていたことが分かった。
市教委によると、男子生徒は今年1月、部活
動の練習後に上級生から「ズボンを脱いでこっ
ちにこい」と命令され、下半身が露出した状態
で歩いている様子を動画で撮影された。
~ネット社会が生みだす歪んだ精神と犯罪~
「フェイスブック」「2チャンネル」「Youtube」などをビジネスや広告、コミュニケーションのツー
ルとして利用する人が増加すると同時に、個人情報の漏えい、匿名での誹謗中傷、倫理的に不適切な映像
の流出といった現象も増加する一方だ。ネット上でのつながりを「ともだち」と認識し、面識もないのに
異常な執着を抱いたり、間接的に特定人物を攻撃し自殺に追い込むなど、人間の隠れた凶暴性が表層化し
ている。ネット社会に生きる私達が常に心がけるべきは、自らがセキュリティーの意識を高め、安全確保
に責任を持つことである。PW(パスワード)やメールアドレスを頻繁に更新したり、PWは意味を持た
ない英数字をランダムに並べたものにするなどの工夫が必要である。倫理的ルールを守り、安全性を確保
したうえで個人がネットサービスを利用できなければ、公的機関によるしかるべき規制が施行されるべき
であろう。思慮浅薄な未成年や高齢者には家族や指導者のサポートも必要とされる。
現場指揮役に二審も無期判決
米財務省、工藤会を制裁指定
宅見組長射殺で高裁
1997年に暴力団山口組の最高幹部だった宅見
勝・宅見組組長(当時 61)が射殺された事件で、殺人と
銃刀法違反の罪に問われた元中野会系組幹部、財津晴
敏被告(57)の控訴審判決で、大阪高裁(的場純男裁判
長)は7月10日、無期懲役とした一審・神戸地裁判
決を支持、弁護側の控訴を棄却した。
判決は、犯行について「一般市民が多数出入りする
場所で多数の銃弾を発射する極めて危険で無法なもの
だった」と指摘。その上で「現場指揮役として不可欠
の役割を果たし、実行犯より重い責任を問われるのは
当然」と述べた。
暴力団で4例目
米財務省は7月2日、日本の特定危険指定
暴力団工藤会と最高幹部2人を経済制裁の
対象に追加指定した。日本の暴力団が同省の
制裁対象になるのは山口組、住吉会などに続
いて4団体目。在米資産が凍結され、米国人
とのあらゆる経済取引が禁止される。
新たに指定されたのは組織としての工藤
会と、野村悟総裁、田上不美夫会長の2人。
同省は「世界最大の犯罪組織」である「ヤ
クザ」の中でも工藤会は最も凶暴な団体だと
指摘している。
今秋から約款に暴力団排除条項
共済4団体、生保に続き
県民共済で知られる全国生協連など共済4団体が今秋、契約の約款に暴力団関係者に共済金の支払い
を拒否する条項を盛り込むことが分かった。JA共済連が既に導入しているが、生命保険業界で先行し
ている暴力団排除の取り組みが共済でも一層進む。
大手18団体で作る日本共済協会によると、JA共済連が2013年4月に導入したのを皮切りにこ
れまでに3団体が暴排条項を設けた。今年9月にはコープ共済連が、同10月には全国生協連、全労済
など3団体が盛り込む見通しだ。他にも5団体が導入を検討している。
各団体は、約款に加入者や共済金の受取人らが暴力団関係者など反社会勢力であったり、関わりがあ
れば加入させないとする条項を設ける。契約後にこうした事情が判明した場合は無条件で契約を解除で
き、死傷するなどした場合も共済金を支払わないと明記。強制加入が義務付けられている自賠責共済を
除き、生命、火災、災害などほぼ全ての共済で盛り込む。
生命保険各社は12年4月から暴排条項を先駆けて導
入。損害保険各社も13年10月から取り入れている。全
国生協連は「生保業界などの取り組みに倣って改定するこ
とにした。今後は暴力団関係者の情報を集めるデータベー
スの構築も検討し、暴力団排除を徹底したい」としている。
「とても品格もあり、やり手のビジネスマンだと思っていた人が暴力団の幹部だった。」「契約し
た先の物件が暴力団と繋がっていた。」昔の任侠映画に出てくるような、分かり易い「ヤクザ」は見
かけなくなった。彼らの“シノギ”は潜在化し、しかも巧妙化して来た。
一見まともな振る舞いで目先を惑わされ、畏怖困惑を道具に、弱みを突く手法で、グレーゾーンで
暗躍している。これには組織一体となって対応しなければ、彼らを遠ざけることは容易ではない。つ
まり正攻法しかないのである。例えば、本性を現した時に備え「暴力団排除条項」を駆使する。
詳しくは下記のリンクにアクセス。
http://www.city.fukuoka.lg.jp/shimin/seikatsuanzen/life/bouhai-city-pref.html
医院立てこもり拳銃自殺
元暴力団52歳男
7月9日午前8時50分ごろ、岡山県美作市湯郷の
福井医院で、兵庫県警の捜査員が任意同行しようとし
た入院患者の職業不詳Y容疑者(52)が、拳銃を持ち病
室内に立てこもった。岡山県警によると、同容疑者は
午後1時10分ごろ、自分の頭を撃ち死亡した。兵庫
県警によると、同容疑者は元指定暴力団山口組系組
員。みかじめ料名目で売春の売上金を受け取ったとし
て、組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕状が出ていた。
安倍首相
暴力団排除パレードに参加
7月18日に福岡県を訪れた安倍晋三首相
は午後6時過ぎから、九州最大の歓楽街・中
洲での暴力団排除パレードに参加した。県内
では暴力団によるとみられる銃撃事件などが
相次いでおり、安倍首相は「暴力団を追放す
る決意を県や国全体に発信したい」と呼びか
け、法被姿で約100人の参加者と中心部を
練り歩いた。
全警察本部で匿名逮捕
昨年558件、被害者保護進む
ストーカー事件や性犯罪の再被害防止のため、警察が被害者の名前や住所などを伏せて請求し、裁判
所から発付された逮捕状の件数が2013年の1年間で558件に上ったことが警察庁の調べで分かっ
た。全47の都道府県警で「匿名逮捕状」が発付されたことも判明。匿名逮捕状を巡っては、逮捕状の
記載を巡る被害者保護の在り方が問題となった12年の神奈川・逗子ストーカー殺人事件以降、42の
都道府県警で少なくとも159件が発付されたことが毎日新聞の調べで判明していたが、被害者保護に
向けた取り組みがさらに進んでいることが裏付けられた形だ。
逮捕状の記載の仕方を巡っては、刑事訴訟法で容疑事実の要旨はできるだけ具体的であるよう求めて
いる。容疑者が理由なく逮捕される可能性を排除するためだ。
しかし、逗子事件で再被害を助長しかねないという問題点が浮上したため、警察庁は12年12月、
容疑事実がきちんと特定されることを前提に逮捕状への被害者情報の記載について通達。
①容疑者が知っている旧姓や通称名などを用いる。
②容疑者に知られていない被害者らの住所、居所は記載しない。
などの配慮を求めた。これを受け、警察庁が調べたところ、13年に558件の「匿名逮捕状」が発付
されていた。内容としては、強制わいせつや強姦(ごうかん)など性犯罪が多いといい、ストーカー・
ドメスティックバイオレンス(DV)や児童買春なども含め女性や子どもが被害者である事件が大半と
みられる。匿名化の工夫の例として、以下の様な取り組みを行っている。
○被害当時の身体特徴や服装、生年月日を示す。
○インターネットで使用していたハンドルネームなどニックネームやID番号を使用する。
○容疑者が知るニックネームと年齢だけ使用。
○被害者の顔写真を見せて名前や住所を伝えない。(毎日新聞から)
「防犯ビデオで見た顔だ!」
窃盗被害者、路上で発見
博多署は7月5日、福岡市博多区御供所町、無職、
M容疑者(36)を窃盗容疑で緊急逮捕した。
逮捕容疑は、4月6日午前3時16分ごろ、福岡
市博多区内の自宅マンションのエントランスで、酒
を飲んで仮眠中だった会社役員の男性(32)から、現
金11万円などが入ったバッグを盗んだ「仮睡者狙
い」とみられる。
男性は、目が覚めてバッグを盗まれたことに気付
き、マンションの防犯ビデオを見て容疑者の顔を確
認。約3カ月後の今月5日に博多区内の路上で偶
然、M容疑者を発見したという。男性は声を掛けて
捕まえ、携帯電話で110番。駆け付けた警官が取
り押さえた。
~防犯カメラの威力と役割~
「まさか自分が・・・」誰も予想できない犯
罪の被害者になってしまった場合、防犯カメラ
の映像は決定的証拠として犯人検挙に役立つ。
犯罪率の高い欧米では、自分で簡単に取り付
けられる「IPカメラ」が普及しており、防犯
だけでなく「密室犯罪」防止に役立っている。
併せて、犯罪捜査も立体的
な証拠により事実を補強しな
ければ説得力はない。つまり、
現代の防犯には、こうしたカ
メラ類のサポートが欠かせな
いのである。
昏睡強盗「声優のアイコ」送検
同種事件のDNA型一致
東京都内の男性会社員に睡眠薬入りの酒を
飲ませて現金などを奪ったとして、無職のJ容
疑者(30)が昏睡(こんすい)強盗容疑で逮捕さ
れた事件で、2012年以降に都内で起きた同
種事件十数件のうち、数件の現場で採取された
微物と神容疑者のDNA型が一致したことが、
捜査関係者への取材でわかった。
神容疑者は男性に「声優のアイコ」と名乗っ
ていたが、他の事件の被害者も「声優のアイコ」
を名乗る女に現金などを奪われていた。警視庁
捜査1課の調べに、神容疑者は容疑を否認して
いるが、他の事件にも関与したとみて捜査して
いる。
~DNAは究極の個人識別情報~
この事件のみならず、犯人特定の決定的証拠
になるDNA情報は現場鑑識や親子鑑定だけ
でなく、任意に個人がDNAデータを活用する
時代へと進みつある。欧米では、DNAデータ
登録は当たり前になりつつある。
海外旅行中に行方不明になったり、災害に巻
き込まれた場合でも身元
確認がより確実となる。
日本でも、制度運用に
DNA登録が基盤にな
れば、グレーゾーンが解
消されるのでは?