知っておきたい「福祉用具」のこと Vol.20 平成27

知っておきたい、介護・福祉のこと
平成27年度 介護保険改定①
Vol.20
介護保険改正(案)が、ほぼまとまりました。特に、介護報酬が2.27%引き下げされることが
ニュースとして大きく取り扱われました。そこで、今年度、改定される介護保険のことについて
の情報をまとめてみました。日々変わる制度は私たちの生活にとって直結した問題です。
◆ 介護報酬改定率 2.27%引き下げ ◆
国会では、2015年度予算案の編成をめぐって、介護報酬の改定率を全体で2.27%とすることで合意しまし
た。収支状況が比較的良好な介護保険サービスの報酬を適正化する一方、介護職員の処遇改善に取り組
む事業者などへの報酬は手厚くする方針です。
<キーワード!>
『介護報酬』とは・・・
介護保険制度で、介護サービス事業者や施設が、利用者にサービスを提供した場合、その対価として事
業者に支払われる報酬。簡単に言えば「サービスの値段」です。3年ごとに改正されます。
【 みんなの声 】
「報酬引き下げの影響で介護サービスを提供する事業者や職員のモチベーションが
下がって職員が離職したり、サービスが低下してしまうのでは・・・」
「事業者への介護報酬を引き下げて、職員の待遇改善をするなんてできるの(怒)」
「今の財政状況の中では、仕方ないのかなぁ」
「増加し続ける医療費介護費用を無制限に認めるのは現実的ではない」
「前回の改定で事業主に必要以上の儲けが出たと国が判断したのかな」
◆ 介護職員給与 1.2万円増を想定 ◆
消費税率を8%に引き上げたのに伴う財源のうち1100億円規模を使って、介護職員の処遇改善に積極的な
事業者と共に、中-重度の要介護者や認知症の高齢者に良好なサービスを提供する事業者を評価します。
介護現場では職員の労働環境の悪化が指摘されているため、当初は年度内に廃止する予定だった「介護職
員処遇改善加算」を存続・充実させます。
厚労省は、この加算を原資にして処遇改善を確実に進めている事業者を想定して、新しく基準を作る方針で
す。同省は、これまでに加算を算定していた事業者がこの基準をクリアすれば、職員1人当たりの給与をこれ
までより1.2万円程度(月額)増額できると見込んでいて、新たな基準は原資を処遇改善に確実に反映させる
内容にするとしています。
◆ 所得一定以上の利用者 自己負担2割へ ◆
2015年8月から、年金収入280万円以上の人は自己負担が2割になります。現在は、年収などに関わら
ず1割負担ですが、改正後は、一部の利用者の負担が増えます。
おおよそですが、被保険者の上位20%に該当する層に当たります。行政予想として、在宅サービス利用者
の約15%、特別養護老人ホームの入居者で約5%が2割負担と見ています。これからの大介護時代に突
入すると、今の介護保険制度事態の持続性すら危ぶまれているので、仕方のないことなのかもしれません。
<豆知識>
介護保険の財源は、国と自治体が50%、残りを40歳以上の被保険者が支払う保険
料で賄われているよ。原則として報酬の1割は利用者が負担し、9割は保険者である市
町村に請求されて、保険料と公費で賄う介護保険から支払われるよ。
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