知能情報システム 工学科 有限幾何学、特に有限射影平面と対称横断デザインの研究 末竹 千博 教授 (Chihiro Suetake) TEL: 097-554-7961 Mail: [email protected] キーワード 研究概要 有限射影平面 対称横断デザイン 自己同型群 有限アファイン平面 ブロッキング・セミオーバル 有限体 有限射影平面とは,有限世界での点と直線からなる幾何構造であ る。有限射影平面から1つの直線とその上にあるすべての点を除いたも のは,有限アファイン平面と呼ばれ,我々が知っている平面の有限版で ある。有限射影平面を 1 つ固定して考えたとき,直線上にある点の個数 は一定で,それを n+1 とするとき, n をこの平面の位数という。知られた有 限射影平面の位数は,すべてある素数のベキになっている。特に小さ い位数の有限射影平面について研究している。任意の素数べき q に対 して, 位数 q の有限射影平面は存在する。有限射影平面の存在非存在 が知られていない一番小さい非素数ベキ位数は 12 である。もし,位数 12 の有限射影平面が存在したらその自己同型群がどうなっているかを 調べている。自己同型群とは,与えられた有限射影平面の対称度を測 る尺度のようなものである。 研究テーマ及び 得意とする技術 1.位数 12 の有限射影平面の自己同型群の可能性 2.有限射影平面と対称横断デザインの関係 3.有限射影平面におけるブロッキング・セミオーバルの研究 4. 対称横断デザインの縮小と拡大についての研究 産学連携の実績 及び研究提案等 暗号理論の専門家の話を聞くと,有限射影平面を活用した暗号が現 在最良であるとのこと。有限射影平面の良い性質を持った点部分集合 を研究することは,暗号理論にとっても役に立つと思う。ブロッキング・セ ミオーバルはその一つの例である。現在この研究を中断しているが,余 裕が出てきたら再開したい。この研究では,C 言語の使用は必要欠くべ からざるものである。
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