社会資本整備とコミュニケーション

社会資本整備とコミュニケーション
筑波大学システム情報工学研究科
石 田 東 生
教授
目
次
・日本の伝統
-勧進と普請
-土木工学の伝統
・コミュニケーション型行政の今
-道路とサービス
-コミュニケーション型行政と実態
・コミュニケーション型道路行政の効果
-構想段階におけるPI: 東京外郭環状道路
-地域づくり: 日本風景街道
・コミュニケーション型社会資本整備の挑戦
-国土強靱化と地方再生
・終わりに
第606回 建設技術講習会
公共事業を巡る行政と住民の関係、建設技術者のあり方
社会資本整備とコミュニケーション
2014.10.9
筑波大学 社会工学域 教授
石 田
東 生
話の概要
日本の伝統
•
勧進と普請
土木工学の伝統
–
–
コミュニケーション型行政の今
•
道路とサービス
コミュニケーション型行政と実態
–
–
コミュニケーション型道路行政の効果
•
構想段階におけるPI: 東京外郭環状道路
地域づくり: 日本風景街道
–
–
•
コミュニケーション型社会資本整備の挑戦
–
•
国土強靱化と地方再生
終わりに
日本の伝統
勧進と普請
• 行基と空海
• 土木工学とCivil Engineering
行基
(668-749)
当初、私度僧であり弾圧されるが、社会資本整備
(溜池15、堀9、湊5、架橋9、布施屋6)に民衆を勧進
聖武天皇の勅願による大仏建立に尽力
遷都をくり返し、国家財政は破綻していた
行基図(日本最古の地図といわれる)に名を残す
PI
PFI
空海
(774-835.4.22)
774 讃岐国多度群(香川県善通寺市)に生まれる
804 東大寺戒壇院にて得度
遣唐使の留学生(滞在予定20年間)として入唐
805 長安青龍寺の恵果和尚に師事。伝法阿闍梨位の灌頂を受ける
806 恵果和尚入滅時に全弟子を代表して顕彰碑文を起草
帰国
816 高野山
823 教王護国寺
835 入滅
921 弘法大師を諡号
821 朝廷より満濃池改築を命じられる
堤高
22m
周囲
8.25km
湛水面積
81ha
湛水量
500万m3
勧進方式により短期間に成功
PI
勧進と普請
• 勧進
– 寺院の建立や修繕などのために、費用・労力を信者や有
志者に説き、奉納させること。仏道に導き入れ、善行をな
さしめる。
– 中世においては、橋や道路の修理・整備から官寺の建設
や修造など、本来は朝廷や国衙がおこなうべき公共事業
も、勧進によってなされた。勧進をおこなう者は、勧進帳
をたずさえて諸国を遍歴した。
• 普請
普く請う
– 広く民衆に参加・貢献を要請する
– 結としての普請、公共事業・自治体としての普請
– 道普請、橋普請、町普請、村普請、田普請、用水普請、
城普請、家普請、屋根普請、・・・
• 昔のPI・PFI
行基・空海以来の歴史と伝統
とすると、土木工学(勧進、普請)もCivil
Engineeringも
• 単に、技術性・効率性追求だけの工学ではなく、
• 政治・社会・制度・参加・幸福・平等などの社会
システムや価値観を多く含んだ概念
• 現在の社会資本整備を担当する土木工学は、
効率性・経済性を偏重していないか?
– 評価の経済効率性基準 B/C
– そのほかにも、平等性、安全保障も
コミュニケーション型行政の今
• 道路とサービス
• コミュニケーション型行政の
実態
道路とサービス
• 道路が持っている機能・サービスを提供する
–
–
–
–
–
交通--快適、迅速、効率、安全、・・・
緊急・安全--安全保障、復旧・復興、・・・
環境--沿道環境、地球環境、・・・
空間--快適、緑、インフラ整備、・・・
都市形成・地域開発・観光開発
• サービス提供に向けて、構想・計画・整備・維持・
更新する
• 道路は基本的にサービス産業
• 使い方、地域とのなじみ方、地域の気持ちが重要
だから、コミュニケーション
コミュニケーション型行政の仮定義
•
•
•
•
意思決定権者(および一体となった行政)が、
多数のステークホールダーと、
一定のルール下で、
双方向(行政と各主体)および多方向(各主
体間)のコミュニケーションを持ちながら、
– 適切な情報提供・要求
• 政策決定・計画決定の高質化を目指し、説明
責任を果たそうとする行政・プロジェクト推進
のスタイル
コミュニケーション(参画)型行政への期待
• 説明責任を果たしたい
• 理解・支持がほしい
• 情報がほしい(地域・コミュニティにとって価値あるもの、
意味あるもの)
• 信頼してほしい(信頼の源泉は共に活動すること)
• 行動(負担)してほしい(MM,エコドライブ、地域興し・・・)
しかし、コミュニケーション・イメージの実態は
国土交通省に対するイメージと
参加意識
平成18年度 国土交通省アンケートの結果
国土交通省政策レビュー 報告書
「行政行動の改革 -改革はどこまで進んだか-」より
国土交通省に対するイメージ(全体的印象)
わからない
5.6%
良いイメージ
0.8%
どちらかといえば
良いイメージ
6.6%
悪いイメージ
20.7%
50%以上が
悪いイメージ
どちらかといえば
悪いイメージ
30.0%
良くも悪くもない
イメージ
36.3%
国土交通省のイメージ形成の情報源
0%
25%
80.1%
マスコミ(TV、新聞等)による報道
自分自身が国土交通省に勤めている実感
自分自身が国土交通省との取引に
関わっている実感
0.7%
5.3%
国土交通省の公共事業に関わった実感
2.4%
地域活動(地域づくり、NPO等)で
付き合っている実感
家族、親戚、友人など
国土交通省に勤めている人の話
2.7%
よく分からない
その他
50%
2.8%
14.0%
3.7%
75%
100%
Q:あなたは、今後、「国民参画に向けた取組み」に
参加する意向はありますか。
積極的に
わからない 参加したい
6.6%
6.9%
参加したくない
約50%に参加意向
9.7%
あまり参加
したくない
10.0%
どちらとも
いえない
24.9%
機会があれば
参加したい
41.9%
Q:国土交通省による“国民参加に向けた取組み”に対し、
どの程度の割合の国民が参加したいとの意向があると思いますか。
見当がつかない
31.4%
約3分の2以上
1.0%
約1割以下
34.7%
国土交通省職員は
期待していない
約半分
3.6%
約3分の1
9.4%
2割
19.9%
コミュニケーション型道路行政とその効果
• コミュニケーション型道路行政の例
– 構想段階におけるPI
– 日本風景街道
• 直接的効果と間接的効果
– 意識啓発
– 信頼度
– ソーシャルキャピタル
コミュニケーション型道路行政の歩み
1996以前 権利者との対話、まちづくり(狭域)
1996
キックオフレポート(PI)、
未知普請、街道交流会議
2000頃
モビリティマネジメント試行
2002
シーニックバイウェイ北海道
2003
日本風景街道
道路が最も早く、かつ熱心
みちづくりにおけるPI(Public Involvement)
これまで、キックオフレポート(1996)
• 道路整備5カ年計画
• わが国最初の大規模PC
•その後の動き
•多数の実践とガイドラインの発行
•土地収用法改正(2001)
•河川法改正(1997)
•社会資本整備計画重点化法(2003)
PIの実践(東京外環オープンハウス)
東京外環におけるPIの効果
• 道路行政への親近感・信頼感(?)
• 直接的なメリットとしては
– 都市計画変更の円滑・スピーディな決定
• 1年間でクリア
– 意見の事前把握
• 約3000件寄せられた意見はほとんどがPIプロセス
でカバー
• 圧倒的に少ない意見数(横浜環状では百万件以上)
2ndステージPIとしての日本風景街道
美しい日本の現実
実は風景そのものでなく、風景に映り込む
• まち・地域の活気
• 人々の生活・元気・誇り
• 農業・林業
• 山・川・自然
• ・・・
の衰えが課題
ここに、日本風景街道への期待
日本風景街道の実現に向けて
~ 美しい国土景観の形成を目指した
国民的運動を ~
日本風景街道戦略会議
担当者の意識変化
(北海道におけるSB担当者へのインタビュー調査より)
• 従来の地域協議と大きく異なる
– 当初はSB担当はいやだったが、・・・
– 不平、文句、反対でなくゼロからの出発
– 地域・交通を良くしたいという行政側の想いが
伝わる
– 地域の人たちのために前向きに考えたい
→ 草の根からの行政改革
シーニックバイウェイ北海道とソーシャルキャピタル向上
(大雪・富良野ルートにおける検証)
非参加一般住民
0
地域の人と話をする機会
1
2
3
4
参加一般住民
メンバー
他の地域の人と話をする機会
行政の人と話をする、話を聞く機会
他の地域の取り組みを知る機会
まちづくりや景観に関する情報を得る機会
まちづくりや景観について勉強する機会
まちづくりや景観について考える機会
広い範囲でのSocial Capital蓄積
まちづくりや景観に関する意識の向上
参加者のSocial Capital蓄積変化量
一般住民
参加団体メンバー
0
0.5
1
住んでいる地域への愛着
自分の仲間への信頼
地域の人との繋がり
他の地域の人との繋がり
行政に対する 信頼感
行政を身近に感じる気持ち
傾向の違い
コミュニケーション型社会資本整備の挑戦
• 日本の危機
– 劣化する日本
– 危機の具体的姿
• 人口
• インフラ
• 社会資本政策
• 国土の強靱化と地方再生
日本の危機
•
•
•
•
•
•
•
•
•
劣化する日本
人口減少、超高齢化による地域の壊死
大都市部における地方部とは異次元の高齢化問題
基礎的な生活基盤や地域文化等の維持困難
投資意欲の減衰、国内プロダクトの減少
大都市集中とその加速による脆弱性の増加
気候変動による自然災害の激甚化
大地震による国民の暮らし、社会経済への壊滅的打撃
目標、共通価値の喪失による日本人の漂流
わが国の底力の劣化、かすむ地の利
JAPIC 日本創生国土計画提言書より
もう少し個別・具体的に見ると
危機の具体的姿
• 人口の危機
– 東京一極集中と壊死する地方
• インフラの危機
– 維持管理する人材とシステムの危機
• 社会資本政策の危機
まず人口 総人口及び高齢化率の推移と将来推計
出所:国土庁作成「21世紀の国土のグランドデザイン 地域の自立の促進と美しい国土の創造」
東京への人口の一極集中
最大都市圏への人口集中状況の推移
東京圏だけが肥大化している
日本だけ加速する一極集中
総人口が減少する中で、
地方は自然減に加え、社会減
(壊死する地方都市)
近未来に確実に大地震が
あるのは東京圏だけ
人口だけでなく、GDP、
本社機能、情報発信、
観光...も
選択する未来委員会 増田委員提出資料
日本の未来のために
• 東京一極集中が続くと日本に未来はない
– 状況は極めて危険
• 少子化のさらなる加速
• 東京の脆弱性と高齢化
• 地方都市の壊死は日本全体の問題
• 日本の未来のために地方が元気になる政策
– そのための環境を整えよう
– 国土強靭化と地方創生は大きな力
– 地域のオンリーワン政策の支援と社会資本整備
インフラの危機
• 高齢化するインフラ
• 維持管理する人材とシステム
– 社会的存在としての地域建設業
管理者別の道路橋の状況
高速道路会社
国
都道府県・政令市
市町村
2%
4%
26%
68%
29歳
35歳
38歳
35歳
不明0
不明0
不明5万
不明25万
国土交通省HPより
地域の実情
• 事実
– 2m以上の橋 70万橋のうち、50万橋が市町村道
– 半数以上が建設年が不明(台帳はあることになっているが、・・・)
– 管理が行き届いていない
• 人とシステムの問題
– 全国の1,718の自治体の30%に土木技術者がいない
– 地域公共財としての建設業が衰退している
• 日々の維持点検、緊急的補修
• 災害時の役割:除雪、東日本大震災の「くしの歯作戦」
– 今のままでは災害時の共助・公助が危ない
• 欧米の点検体制
– 米国 橋梁は全て国が台帳を整備し、管理
– 欧州 横断橋梁の重要部分は国が管理、自治体は舗装管理程度
社会資本政策の危機
• 国土計画・政策の不在
国土強靭化の意義
• 社会資本投資への考え方
日本と先進諸国
累増する公債残高
財務省HPより
公債残高の対GDP比
昭和40年
0.6%
9.8%
昭和50年
昭和60年 40.7%
平成 5年
39.9%
平成15年 92.6%
平成20年 110.9%
平成23年 140.7%
建設公債
公共事業(住宅ローン)
財政法で規定
特例公債
赤字補填(サラ金)
財政法で禁止(法律が必要)
日米構造協議
バブル後の財政出動
一般会計歳出予算の経費別推移
現役世代による食いつぶし
社会保障関係費
その結果としての、国債費
将来への投資へのしわ寄せ
公共事業
教育
防衛費は一定
但し、中国の軍事費の急増
JICE 大石理事長作成に加筆
社会資本政策
日本と先進国
諸外国の高速道路整備延長の10年間の変化
2001年 → 2011年
年平均増加量
(km/年)
(直近10年間)
中国
19,437km → 84,946km
6,551
134,100万人
9,600万km2
アメリカ
89,468km → 100,872km
1,140
31,700万人
9,630万km2
フランス
10,068km → 11,413km
135
6,100万人
63万km2
韓国
2,637km → 3,913km
128
5,000万人
10万km2
ドイツ
11,786km → 12,845km
106
8,000万人
36万km2
日本
6,959km → 8,021km
106
12,700万人
38万km2
人口(万人)
面積(万km2)
出所:国土交通省HP
主要先進国の公的資本形成(公共事業投資)の推移
•
•
•
•
英 3倍
米 2倍
独 1.06倍
日本 0.47倍
グローバル時代の競争
にさらされている
日本における議論はほとんどが
国内事情のみに囚われる
こういう中で指導者はどういう発言をしているか
• キャメロン首相
(英国 2012.3.19 英国土木学会)
社会資本は、現代生活を支え、経済戦略の重要な要素であることから、後
回しにできる課題ではない。社会資本は、国のビジネスの競争力に影響し、
またビジネスを成功へと導く見えない糸である。(中略)社会資本は、今日で
は想像できないような明日を実現する力を持っている。もしわれわれの社会
資本が二流になれば、我々の国も二流になる。
• オバマ大統領
(米国 2013.11.8(財政デフォールト危機の直後) ニューオリンズ)
実際に雇用を創出し、経済を成長させることに投資すべきだ。その一つが、
新しい道路・橋梁・学校・港湾の建設である。(中略)アメリカのインフラのこ
とを考えてみてほしい。今日の世界経済において、最も速く信頼性のある交
通・通信網が存在する場所であれば、どこでも事業活動は定着し、発展す
る。すなわち、事業活動はどこでも行うことが可能なのである。そのため、中
国ではインフラに大規模な投資を実施している。また、欧州も、ブラジルもイ
ンドも非常に多くの資金をインフラに投資している。我々は何をしているの
だろうか?
こういう中で指導者はどういう発言をしているか
• メルケル首相(ドイツ
連立政権三党合意文書、2013.12)
モビリティは個人の自由、社会参加および豊かさと経済成長のための重要な
前提となるものである。そのために必要な基盤が質の高い交通社会資本であ
る。それは、欧州およびグローバル社会におけるドイツの競争力を保障する
ものとなる。(中略)長年にわたる構造的な過小投資に対して、根本的な改革
により交通路の計画および財源確保を、長期的な信頼性と実効性のある新
たな基盤の上に築いていきたい。
• 日本
• 骨太の方針(小泉内閣
•
•
骨太の方針 2001.6.28)
昨今、わが国の公共投資には「ムダがある」、「高コストである」、「止める仕組
みがない」といった批判が多く寄せられている。(中略)整備目標の見直し、公
共事業への依存体質を生み易い制度の是正、さらにはコストの削減等を通じ
て、主要先進国の水準も参考としつつ公共投資の対GDP比を引き下げていく
必要がある。
鳩山首相施政方針演説(2009.10.26)
公共事業依存型の産業構造を「コンクリートから人へ」という基本方針に基づ
き転換して参ります。
野田首相(官邸かわら版 2012.12.3)
バブル崩壊以降、ムダな公共事業のばらまきを続けてきましたが、それによっ
て日本経済が力強さを取り戻すことはなく、国の借金だけが増えてきました。
小括
• 人口の危機・老朽化の前に、政策スタンスの問題
– 将来への投資を怠り、経済成長しない日本のモデル(デフ
レモデル)
• 地域の切り捨、地域建設業の厳しい状況
– 競争力強化、快適な暮らし、明るい未来への投資を続ける
先進諸国
• このままでは、地域は切り捨てられる
– それを防ぐためにも地域のオンリーワン戦略の打ち出し
– 既存インフラの十分な活用も重要
– シーニックバイウェイと観光・農林水産業戦略
こういう中だからこそ、
国土強靱化を、国土計画を、社会
資本整備を語る。主張する。
JAPIC 日本プロジェクト産業協議会
日本の将来に関わる様々な政策(国土、
産業、環境、資源、教育、社会資本整
備 ・・・)についての政策提言を目指す
民間団体
日本の危機と国土計画
(JAPIC日本創生国土計画から 2014.6)
• 危機認識
劣化する日本
• 今こそ、「環」の国土計画を!!
– 安心と成長の好循環
– 日本と世界の好循環
– 環の国土構造と社会資本
• そして、国土強靱化と地方再生、そして地域・国を
動かすプロジェクトを!!
– ミッシングリンクの完成
– 幹線道路の質的改良
– 多重の交通システム
詳細は http://www.japic.org/information/post_60.html
国土政策の目標
目
環の国土
標
「安心」と「成長」の好循環、
「日本」と「世界」との好循環の実現
国民が将来に希望が持て、安心して安全
に暮らせることが大事である。
安心できる環境があることにより、成長
する意欲が生まれる。成長することによ
り、将来への希望がふくらむ。
ヒト・モノ・カネ・情報を世界から呼び
こみ、成果をわが国から世界へ発信する。
国際的な時代だからこそ、わが国土のあ
り様、日本人のあり様を尊重する。
国土計画の目標
環の国土構造
目標とする国土像
「環」の 国土構造
大循環・中循環・小循環のネットワーク
東京一極集中の排除
個性ある地域の再構築
望ましい国土構造を支える社会資本
装置インフラ
制度インフラ
資源や環境の活用
「私」の力、
「民」の力で実現
ALL JAPAN 体制で国土計画を実現
「課題解決先進国」として、わが国が変わること
を世界へアピール
地域のオンリーワン戦略
• 個性ある地域での地域戦略・地域経営
– よそにはない特徴を活かした地域の「オンリーワン戦略」
– 被災地復興と過疎地における地域経営プロジェクトモデル
– 海洋資源、森林資源の活用
• 国内や世界と直結する都市・地域
– ICT等を活用した優れた道路交通の実現
– 地方港湾・空港を活用した国際交流・国際観光の促進向上
– 観光の促進
• 国はこれらを支え、支援する方策を講ずるべき
– 広義の社会資本整備 施設だけでなく、人材・ノウハウ・制度、
環境・資源
– 総合政策としての観光政策とシーニックバイウェイ
最後に
• 日本は危機を迎えている
–
–
–
–
人口の危機
経済発展の危機
地域の文化・歴史・伝統の消滅の危機
インフラの危機
• 勇気を持って国土計画を、社会資本整備を語る
– 国民の生活、産業を支える最大の基盤は国土
– それをうまく機能させるのが社会資本(自然・歴史資源、施設、制
度)
– 重要性の認識は高まりつつある
• 国土強靱化、選択する未来委員会(財政諮問会議)、国土のグランド
デザイン(国土交通省)、日本創生国土計画(JAPIC 民間)
– コミュニケーション型社会資本政策のさらなる加速
• 語るだけでなく、社会資本を活用した地域活性化を実践する
– 地域の活性化、安全・安心化、強靱化のためのみちと社会資本のあり方の
追求
ご清聴、ありがとうございました。
連絡先
[email protected]
い し だ
は る お
石田
東生 氏
筑波大学
システム情報系
昭和26年
平成
プロフィール
社会工学域
教授
大阪府生まれ
49年
東京大学土木工学科卒業
53年
東京工業大学土木工学科・助手
57年
工学博士(東京大学)、筑波大学社会工学系・講師
59年
フィリピン大学客員教授
元年
筑波大学社会工学系・助教授
8年
筑波大学社会工学系・教授
16年
筑波大学大学院システム情報工学研究科社会システムマネジメント専攻
専攻長(~17年)
18年
筑波大学学長補佐、教育企画室長(~24年まで)
(主な著書・論文等)
・ 都 市 の 未 来 ( 共 著 )、 日 本 経 済 新 聞 社
・みち――創り・使い・暮らす
技報堂
・我 が 国 の 社 会 資 本 整 備 政 策・計 画 に お け る パ ブ リ ッ ク・イ ン ボ ル ブ メ ン ト の 現 状 と
課 題 ( 共 著 )、 日 本 都 市 計 画 学 会 学 術 研 究 論 文 集 、 日 本 都 市 計 画 学 会 、 2002
(主な委員会等)
・内閣府
総合科学技術イノベーション会議
専門委員
・経済産業省
産業構造審議会
専門委員
・国土交通省
社 会 資 本 整 備 審 議 会 ・交 通 政 策 審 議 会
臨時委員
等
等