3回生「材料組織学1」 緒言 2014 年度 担当:辻 名前:回答例 問題 11 Table 1 Ni 中の H と Ni(自己拡散)の拡散係数の前指数因子と活性化エネルギー 元素 D0 [m2 s-1] H Ni Q [eV] [kJ mol-1] 6.9 x 10-7 0.42 40.5 1.5 x 10-4 2.93 283 Ni 中の H と Ni(自己拡散)の拡散係数の前指数因子と活性化エネルギーは、上の Table 1 の通りである。1450℃(Ni の融点直下)、700℃、0℃におけるニッケル中の水 素の拡散と Ni の自己拡散の①拡散係数、②時間 t=24hr(1 日)の拡散距離 D t 、③ ジャンプ頻度を計算し、表にまとめて比較せよ。ここで簡単のため、(3.5)式が適用で き、α=a(a:Ni の格子定数=0.3524 nm)であるとしてよい。 € # Q& D = D0 exp% − ( $ RT ' ① ② Dt 1 6D D = Γ α 2 より Γ = 2 6 α €③ € より、それぞれの場合を計算し、下記のようになる。 € H の拡散 € 拡散係数 2 -1 [m s ] 1450℃ 4.08x10 -8 700℃ 4.62x10 -9 0℃ 1.23x10 拡散距離 -14 -1 [m s ] -2 1.97x10 12 2.23x10 11 3.95x10 -13 9.61x10 -20 ジャンプ頻 [m] 度 [s ] 1.85x10 9.11x10 3.03x10 5.94x10 5 1.06x10 -1 -4 -58 1.91x10 7 -8 (91.1 nm) -5 (32.6 µm) 拡散距離 (0.185 µm) -2 (20.0 mm) 3.26x10 拡散係数 2 度 [s ] (59.4 mm) 2.00x10 ジャンプ頻 -1 [m] 5.94x10 Ni の自己拡散 4.64 -27 (3.03x10 -18 5.12x10 -39 nm) 24hr=86.4ks=8.64x104 s Ni の自己拡散よりも、侵入型元素である水素の拡散の方が格段に早いことが分かる. また Ni は、0℃ではほぼ動かないと言ってよい.
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