MRイメージング装置 ---- ECHELON RX ORIGIN 4

製品紹介……②
MRイメージング装置
1.5テスラ超電導 MRIシステム ECHELON RXに新しいシステムソフトORIGIN4 を搭載しました。
新たな機能を追加したORIGIN4 により、さらなる臨床価値、診断能の向上を図りました。
●主な特長
1.BeamSat TOF:MRAに血行動態の情報を付加
局所励起を応用した Pencil Beam 型のプリサ
チュレーション
(BeamSat)
パルスを TOF撮像に
併用し、血流信号を選択的に抑制して、血行動態
を把握します。
BeamSatなし
目的の血管にBeamSatパルスを設定して撮像す
BeamSatあり
差分
ることで、その支配領域を把握することができま
す。BeamSatパルスは専用 GUIで任意の位置・
脂肪
水
角度に設定可能なので、目的血管に応じて自由な位置に
+
設定することができます。BeamSatパルスありとなしの
Out of phase
画像を差分し、白黒反転表示することによりMR-DSAの
水画像
−
ように描出することができます。
In phase
脂肪画像
Liver
2.FatSep ※1
(Dixon)
:安定した脂肪抑制画像
水プロトンと脂肪プロトンの化学シフトによる共鳴周波数
の違い
(位相ずれ)
を利用して、一度の撮像で水画像と脂肪
画像の二種類を得ることができます。水・脂肪双方のMR信
号が同位相
(In phase)
になるときと逆位相
(Out of phase)
になるときの信号をそれぞれ取得し、加算・減算すること
CHESS
で、水画像と脂肪画像を得ます。FatSepでは、磁化率の
FatSep
CHESS
FatSep
変化度合に応じた画像を出力することができます。
3.T2 RelaxMap:組織変性の情報表示
T2 値の分布を可視化することができ、軟骨組織の性状評
価や治療の効果判定などに期待されている機能です。専
+
用シーケンスを用いてT2 値の計算に必要なマルチエコー
画像を取得できます。解析ではマルチエコー画像からT2 値
形態画像
を自動的に計算し、T2 値画像として出力します。撮像し
=
T2値画像
T2 RelaxMap
た形態画像上に重ねて T2 値画像をカラー表
示することで、T2 RelaxMapを作成します。
4.VASC※2-FSE:広範囲の下肢非造影 MRA画像
下肢非造影 MRA撮像では血管の収縮期と拡
張期の流速差を利用します。一般に収縮期で
は、動脈は流速が早いため Flowvoid効果に
よって低信号、静脈は流速が遅いため高信号
となり、静脈像が得られます。一方、拡張期
では、動・静脈どちらも流速が遅いため、高
信号となり動静脈像が得られます。収縮期と
拡張期で得たそれぞれの画像を差分すること
で動脈像が得られます。
VASC-FSE
1.5テスラ超電導MRIシステム ECHELON RX
※1 FatSep、※2 VASCは株式会社日立メディコの登録商標です。
〈MEDIX VOL.61〉 45