プログラム構成 2016-17 - 国際大学グローバル・コミュニケーション

プログラム構成 2016-17
2016-17 年間プログラムテーマ
「ヒト・モノ・カネ・情報のオープン化と連携」
~ 共進社会 にむけた課題と可能性 ~
*
「ヒト・カネ・モノ」が「情報」を中心に機能するネッ
遂げています。また、個々人のレイヤーでは、SNS など
トワーク社会(情報社会)は、1990 年代にインターネッ
による「つながり」がオンラインプラットフォーム上に
トが登場して以降、爆発的な発展を遂げてきました。そ
存在するようになったことで、それぞれの価値観や行動、
して、2010 年代以降、ビッグデータの収集・利活用が
集団形態が変質しています。
進み、さらに IoT(Internet of Things)技術によって加
GLOCOM 研究ワークショップ 2016 のプログラムは、
速していくことで、ネットワーク社会は新しい段階へと
これらの「新しいネットワーク社会」の姿を、企業(組
突き進んでいます。
織)
・個人の「つながり」の変化から捉えることにチャ
このように、情報が競争優位性を持ち、もっとも重要
レンジします。そして、新しい関係論の中で、創出され
なリソースとなる社会では、従来のような希少性に基づ
るビジネスモデルやサービス、あるいは求められるイノ
く競争原理が成立しないため、共有あるいは共創型、つ
ベーションプロセスや法整備、人々の倫理観に至るまで、
まり、あらゆるリソースが「オープン化」され「連携」
幅広い領域から 12 のトピックスを取り上げます。
可能となる経済へと転換していくことになります。
Phase 1
不特定の人々が
コンテクストでつながりあう
最新情報や事例について話題提供を受けながら、理解を
ンフラの発達と共に、グローバル展開が容易になり、国
深め、その本質にあるものを探り、どのような未来を目
際競争や地域間競争における勢力関係がますます変質を
指していくべきか。ともに思考を重ねましょう。
経済産業
企業のつながり
価値観
個のつながり
重工業化
競争
階層型組織・所有
クローズド・画一性
権威・支配的
デジタル × インターネットによる情報化
ネットワーク社会の形成
ヒトやモノの状態のデータ収集が
意識や感情でつながる集団が
新市場創出や
市場やサービスを創出または破壊する
既存ビジネスを効率化する
社会・市場変動への企業対応力強化
データドリブン社会における企業力強化
共創による " 深い関係 "
Phase 4
企業が競争関係を越えて
つながりあう
企業を越えて
マルチセクターでつながりあう
同業・競合同士が
企業と多様な人々が
リソース(ヒト・資材・技術)を共有し
リソースを拠出しあって
製造・物流コストを効率化する
イノベーションを創出する
生産性向上/既存事業の TCO 削減、成長戦略
競争力強化/事業開発、成長戦略
プラットフォーム ×IoT×AI による高度情報化
2010 年代∼
現在
モノを介在し自動的に
データでつながりあう
顧客・ユーザー同士の
Phase 3
1990 年代∼
Phase 2
それぞれのテーマを専門とする研究者・実践者からの
こうした社会を、企業レイヤーで見てみると、情報イ
18 世紀半ば∼
無意識的な協力による " 広い関係 "
新しいネットワーク社会へ
サービス産業化
共創
ソーシャル・シェア
オープン・多様性
無意識的な協力
* 国際大学 GLOCOM が提唱する共進社会とは、多様な人々の対話により新しい
社会的価値を発見し、深い理解と合意形成を経た実践のための出会いを通し
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て共に進化を目指して行動していく社会を指すものです。
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