大腸癌 - ResearchGate

2075
第37巻第11号2010年11月
1Cμrre㎡ゆ鋤?⑳艶§㌦
Lower G. 1./Colon and Rectum Cancer
大腸癌
:n.大腸癌肝転移に対する新しい治療戦略
美馬 浩介,別府 透,林 尚子,増田 稔郎,
近本 亮,石河 隆敏渡邊 雅之,高森 啓史,
馬場 秀夫
(熊本大学大学院 消化器外科学)
(IPn 」 Cancer Chemother 37(11): 2075-2079, IVovember, 2010)
はじめに
し11),術前化学療法の腫瘍縮小効果が高いほど肝切除後
大腸癌Stage IVの5年生存率は13.2%と予後不良で
の予後がよいと報告されている12)。全身化学療法や分子
ある1)。しかし,肝転移症例では新規抗癌剤や分子標的
標的治療薬による腫瘍縮小効果が高い症例では肝切除可
治療薬の登場により,初診時に切除不能と診断された症
能となる可能性が高く,積極的な手術により長期生存が
例でも切除可能となり,長期生存が望めるようになって
期待できる。
きている。本稿では大腸癌肝転移に対する外科治療を中
切除不能肝転移例に全身化学療法を施行する際のレジ
心に述べる。
メン選択について述べる。2004年に発表された切除不
1.大腸癌肝転移に対する外科治療
1)切除可能大腸癌肝転移
能肝転移に対するFOLFOXとFOLFIRIの交替療法に
よるランダム化比較試験(GERCOR試験)13)では
最新のNational Comprehensive Cancer Network
FOLFOX先行群のほうが肝切除可能となる割合が有意
(NCCN)ガイドライン2)では,切除可能な同時性肝転移
に高い(22%vs.9%, p=0.02)ことが報告された。
の治療の選択肢として術前術後の化学療法があげられて
First BEAT試験7)は5-FUベースの各種レジメンに対
いる。一方,本邦の「大腸癌治療ガイドライン」(2009年
するベバシズマブの上乗せ効果を検討したものである
版)1)では,術前化学療法は臨床試験として実施すべきと
が,根治切除可能となった症例のなかで肝単独転移例の
位置付けられている。その理由として,安全性が確立さ
RO切除率はoxaliplatinベースの化学療法が15.4%,
れていないこと,非奏効例が切除不能となる危険性,薬
irinotecanベースが11.7%と前者のRO切除率のほうが
剤による肝障害や周術期合併症の増加などをあげてい
高かった。切除後の病理所見で残存癌細胞が50%未満
る。治癒切除可能と判断される大腸癌肝転移例に対する
のmajor response群はminor response群よりも全生存
術前化学療法を施行する意義として,腫瘍縮小による肝
率が良好と報告されており,oxaliplatin,5-FUにべバシ
切除体積比の低下,微小転移の治療down staging, in
ズマブを加えたレジメンが最もmajor responseとなる
vivoでの抗癌剤感受性の判定などが考えられる。術前
率が高かった。セツキシマブについてもCRYSTAL試
化学療法については今後のさらなる検討が必要である。
験14)や後述するCELIM試験9)などで肝転移に対する有
2)切除不能大腸癌肝転移
効性が報告されている。
進行・再発大腸癌の化学療法はFOLFOX(5-FU/LV/
化学療法が奏効した場合の肝切除のタイミングについ
oxaliplatin)あるいはFOLFIRI(5-FU/LV/irinotecan)
て基準を明確に示すことは困難である。FOLFOX療法
療法をfirst-lineのベースとするのが標準治療であり,
についていえば,治療開始から効果発現までの期間は
最新の大腸癌治療ガイドラインでは,ベバシズマブやセ
4~6コース後(約2~3か月)と報告されている13’15)。一
ツキシマブ,パニツムマブを併用することが推奨されて
方6コースを超えた場合,肝切除後の合併症リスクの増
いる。初診時に切除不能と診断された症例でも化学療法
加,在院日数の増加が指摘されている16’17)。また化学療
が奏効すると切除可能となり,長期生存が望めるように
法が奏効した場合の臨床的complete response(CR)例
なってきている。Study designが異なるため単純な比
の取り扱いは時に問題となる。CT上CRとなった大腸
較はできないが,切除不能大腸癌肝転移において全身化
癌肝転移66例の検討では,55例(83%)において病理学
学療法により根治切除可能となるのは,肝転移単独症例
的あるいは再発によって癌の遺残が証明されている18)。
で11~37%3一9)と報告されている(表1)10)。肝転移単独
臨床的CRが得られ切除しなかった群の予後は化学療法
症例では化学療法の奏効率が高いほど肝切除率が増加
後に肝切除を施行した群より不良である19)ことから,臨
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癌と化学療法
表1切除不能肝転移に対する新規化学療法の効果と肝切除率(肝単独転移症例)
報告者
Alberts SR‘)
Falcone A3)
Skof E5)
Coskun u6)
Cutsem E7)
2007
2005
2007
2009
2008
2009
レジメン
FU/LV/CPT
FU/LV/L-OHP
FU/LV/L-OHP/CPT
Cape/CPT
Cape/L-OHP
FU/LV/L-OHP/Bev
Cape/L-OHP/Bev
Cutsem E7) 2009
Min Bs8) 2007
FU/LV/CPT/Bev
FU/LV/CPT/Cet
Folprecht G9) 2009
FU/LV/L-OHP/Cet
回目lprecht G9) 2009
FU/LV/CPT/Cet
症例数 奏効率(%) 肝切除率(%) RO率(%)
9自9々0ジー⊥[0り073慶U【り
4
-4▲34ム337
9臼[05
Falcone A3)
報告年
34
50
60
49
37
12
12
40
36
33
24
36
24
11
11
ND
20.3
15.4
ND
14.3
11.7
39
85
30
40
43
30
38
66
30
FU:5-fluorouracil, LV:leucovorin, L-OHP:oxaliplatin, CPT:irinotecan, Cape:capecitabine,
Bev:bevacizumab, Cet:cetuximab
文献10)より引用
床的にCRであっても肝切除を回避すべきではないと考
2) Panitumumab with FOLFIRI as first-line
えられる。また臨床的にCRになると術中に病変の同定
treatment of patients with metastatic colorec-
が困難となる可能性が指摘されており20),著効例で肝切
tal cancer: Resections and curative surgery in a
除が可能であるのに化学療法を継続して臨床的CRを追
phase ll single arm, multicenter study
求するのは得策ではない。切除不能肝転移例に化学療法
(20060314)2i).
を施行する場合は2~3コースごとに治療効果判定を行
パニツムマブは完全ヒト型抗EGFRモノクローナル
い,腫瘍が縮小し肝切除可能と判断されれば速やかに手
抗体で投与量過敏症をほとんど認めない点でセツキシマ
術を行うことが治療成績の向上につながると考えられ
ブより優れている。また2週間に1回の投与であること
る。
から患者の負担も軽減することが期待できる。20050181
2.大腸癌肝転移に対する外科治療のトピックス
試験で切除不能進行再発大腸癌に対するsecond-line治
CELIM試験9)と,2010年6月に米国シカゴで開催さ
療としてのKRAS野生型に対するFOLFIRI療法との
れた第46回米国臨床腫瘍学会(American Society of
併用で無増悪生存期間(中央値)はパニツムマブ併用群
Clinical Oncology 46th Annual Meeting 2010)から大腸
が有意に優れていた(5.9か月vs. 3.9か月, p=0.004,
癌肝転移に対する外科治療に関連した演題2題を取り上
HRニ0.73)。また全生存期間(中央値)はパニツムマブ
げる。
併用群で改善傾向が示された(14.5か月vs,12.5か月,
1)CEHM試験9)
p=O.12, HR=O.85)o
切除不能大腸癌肝転移111例に対し術前化学療法とし
今回はパニツムマブのfirst-lineとしてのFOLFIRI
てセツキシマブ+FOLFOX6もしくはFOLFIRIを施行
療法への併用についての多施設共同第ll相試験
した場合の奏効率および治療後の肝転移巣の切除率を
(20060314)の結果から主に切除率のデータについての
検討した第ll相無作為化比較試験である。奏効率は
報告である。登録患者数は154例で,86例(59%)が
FOLFOX6群が68%, FOLFIRI群が57%で同等に良好
KRAS野生型,59例(41%)が変異型であった。無増悪
であった。特にKRAS野生型で70%, KRAS/BRAF野
生存白白中央値は8.9か月,72か月であった。転移巣
生型で72%と変異型と比較し有意に良好であった。ま
の切除を行ったのは19例で,KRAS野生型15%(95%
たRO切除率はFOLFOX6群38%, FOLFIRI群30%と
CI:8.3~24.5),変異型7%(95%CI:1.9~16.5)であっ
なり,これまでの術前化学療法でのRO肝切除率が10~
た。肝単独転移52例の切除率は全体で29%(15例:
20%であることを考慮すると,今後KRA S野生型に対
KRAS判定不能例も含む),KRAS野生型で35%(11例/
してセッキシマブを中心とした化学療法がfirst-lineと
31例中),KRAS変異型で13%(2例/16例中)であっ
して選択される可能性がある。
た。転移巣の完全切除率(RO)は, KRA S野生型が8%
(7例/86例中,95%CI:3.3~16.1),変異型が5%(4例/
59例中,95%CI:1.1~14.2)であった。セッキシマブと
同様に今後KRA S野生型の大腸癌肝転移に対してパニ
ッムマブが選択される可能性がある。
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匡雇]一一一一一レ肝切除+術後・・LF・X(6コース)
/
圃
注1)大腸癌取り扱い規約第7版補訂版 注2)KSCCO802臨床試験として実施
図1 当科における大腸癌肝転移例に対する治療方針(2008年1月~)
沼
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.≧0.4
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O O,5 1.0 1.5 20 2.5 3.0 3.5 O O,5 1.0 1,5 2.0 2,5 3,0 3.5 4.0 4,5
0bservation period(years) Observation period(years)
図2 当科における大腸癌肝転移の治療成績
FOLFOXによる全身化学療法を施行した切除不能大腸癌肝転移71例における肝切除可能例
(26例,実線、)と肝切除不能例(45例,点線)の無増悪生存率(a)と累積生存率(b)
文献25)より引用
3) Final results of the EORTC intergroup
PFSを有意に延長させた。本試験:は大腸癌肝転移に対
randomized study 40004 (CLOCC) evaluating
するラジオ波凝固療法の意義に関する初めての前向き試
the benefit of radiofrequency ablation (RFA)
験である。本邦においても前向き比較試験により,化学
combined with chemotherapy for unresectable
療法にRFAを上乗せすることの臨床的意義を検証する
colorectal liver metastases (CRCLM)22).
必要がある。
本報告は切除不能肝転移を対象にラジオ波凝固療法
3.当科における大腸癌肝転移の治療成績
(RFA)+全身化学療法の有効性と安全性を評価する無
当科における切除不能大腸癌肝転移例に対する治療方
作為化比較第1[相試験である。切除不能大腸癌をRFA+
針を示す(図1)10)。切除可能症例に対しては肝切除を
FOLFOX療法(RFA併用群)とFOLFOX療法
第一・選択としている。切除不能例に対しては現在
(FOLFOX単独群)に無作為に割り付け, RFA併用群に
KSCCO802試験に登録してベバシズマブ十FOLFOXを
60例,FOLFOX単独群に59例が登録された。観察期間
施行し,切除可能となった場合には肝切除を施行する方
中央値4.4年の時点で,一次エンドポイントである30か
針としている。多発例ですべて切除できない時には,肝
月全生存率はRFA併用群で63.8%, FOLFOX単独群
切除とRFAを併用して可能な限り治療を行ってい
で58.6%と有意差は認めなかった。全生存期間中央値
る23・24>。
は3.8年,3.4年(HRニ0.74,95%CI:0.46~1.19, pニ
2005年5月以降の切除不能大腸癌肝転移症例で,全身
0.2176)であった。一方,無増悪生存期間の中央値は
化学療法のみを施行した71例のうち26例(37%)で肝切
RFA併用群が16.8か月で, FOLFOX単独群で9.9か
除が可能となった。この26例の無増悪生存期間(PFS)
月(HR=0.63,95%CI:0。42~0.95, p=0。0249)であ
の中央値は19か月,全生存期間(OS)の中央値は4年
り,RFA+全身化学療法は全身化学療法単独と比較して
以上である。全身化学療法のみの群(45例,median PFS:
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癌とイヒ学療}去
7か月,median OS:19か月)に比べて有意に良好であ.つ
tion with 5-fluorouracil, leucovorin and irinotecan as a
neoadjuvant chemotherapy in patients with initially un-
た(図2)。また,多変量解析の結果,肝切除可能となる.
resectable colorectal liver metastases. Onkologie 30
P=0.01)25)。さらに当科での術前化学療法の肝切除への
)
ことが唯一の独立予後因子であった(hazard ratio 4.8,
9
mour response and secondary resectability of colorectal
影響を検討した結果では術前に平均7.7コースのFO:L-
liver metastases following neoadjuvant chemotherapy
with cetuximab: the CELIM randomised phase 2 triaL
FOX治療を行うと, Rubbia-Brandt score>grade 2の
15例中5例(33.3%)にsinusoidal dilatationを認めた。
Lancet Oncol 11(1):38-47,2010.
10)
腸癌Frontier 3(1):52-57, 2010.
11)
Folprecht G, Grothey A, Alberts S, et al: Neoadjuvant
treatment of unresectable colorectal liver metastases:
ICG R15の低下(14.4%vs.6。8%, p=0。001)といった肝
correlation between tumour response and resection
機能の悪化を認めた。しかし,術後合併症の発生への影
響はなく(13%vs.25%, p=0.770),両群ともに術後死
齊藤誠哉別府透林尚子・他:大腸癌肝転移切除成
績の.現状切除不能肝転移に対するサルベージ手術.大
術前化学療法施行群と未施行群との比較では血清アルブ
ミン値の低下(3.8g/dL vs.4.lg/dL, p=0.O12)や
(12) : 637-643, 2007.
Folprecht G, Gruenberger T, Bechstein WO, et al:Tu-
rates. Ann Oncol 16(8):1311-1319, 2005.
12)
Adam R, Pascal G, Castaing D, et al: Tumor progression
while on chemotherapy: a contraindication to liver resec-
亡例は認めなかった26)。
tion for multiple colorectal metastases ? Ann Surg 240
(6): 1052-1061, 2004.
おわりに
13)
切除不能肝転移を有する大腸癌は化学療法後に肝切除
lowed by FOLFOX6 or the reverse sequence in ad-
vanced colorectal cancer: a randomized GERCOR study,
を施行できれば良好な予後を期待できる。したがって化
学療法を施行する際には常に切除の可能性を考慮しつつ
1Clin Oncol 22(2):229-237, 2004.
14)
治療効果を判定し,時期を逸することなく肝切除を行う
metastatic colorectal cancer (mCRC): The CRYSTAL
trial. 2007ASCO Annual Meeting,1 Clin Oncol 25
法としての全身化学療法の有用性については,分子標的
(18S): abstr 4000.
15)
treatment in advanced colorectal cancer. 1 Clin Onco1
18(16):2938-2947, 2000.
文 献
)
16)
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年版.金原出版,東京,2009.
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with fluorouracil plus oxaliplatin in colorectal cancer liv-
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Irinotecan (XELIRI regimen) compared to 5-FU/LV
plus lrinotecan (FOLFIRI regimen) as neoadjuvant
treatment for patients with unresectable liver-only
21) Hofheinz R, Mineur L, Greil R, et al:Panitumumab
(pmab) with FOLFIRI as first-line treatment of pa-
tients (pts) with metastatic colorectal cancer (mCRC):
Coskun U, Buyukberber S, Yaman E, et al: Xelox (cape-
Resections and curative surgery in a phase ll single
arm, multicenter study (20060314) . 2010ASCO Annual
citabine plus oxaliplatin) as neoadjuvant chemotherapy
Meeting, J CIin Oncol 28(15S):abstr 3545.
of unresectable liver metastases in colorectal cancer pa-
22) Ruers T, Punt CJ, van Coevorden F, et al: Final results of
tients. IVeoPlasma 55(1):65’70, 2008.
the EORTC intergroup randomized study 40004
Van Cutsem E, Rivera F, Berry S, et al: Safety and effica-
(CLOCC) evaluating the benefit of radiofrequency abla-
cy of first-line bevacizumab with FOLFOX, XELOX,
FOLFIRI and fiuoropyrimidines in metastatic colorectal
tion (RFA) combined with chemotherapy for unresect-
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法,全身化学療法(FO:LFOX)を組み合わせた大腸癌肝
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7
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1
3
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and fluorouracil with or without oxaliplatin as first-line
れる。
2
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phase皿study of irinotecan ahd 5-Fu/FA with or with-
out cetuximab in the first-line treatment of patients with
べきと考えられる。切除可能肝転移に対する術前補助療
治療薬の使用も含めて今後のエビデンスの蓄積が期待さ
Tournigand C, Andr6 T, Achille E, et al: FOLFIRI fol-
Min BS, Kim NK, Ahn JB, et al: Cetuximab in combina一
able colorectal liver metastases (CRC LM). 2010ASCO
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第37巻第11号2010年11月
転移の新しい治療体系.消化器科 45(1):71-76,2007,
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固療法.Thermal Medicine 24(3):83-89,2008.
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hepatectomy for colorectal liver metastases in Japanese
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patients. lntlClin Oncol 15(3):263-270, 2010.
resectable colorectal liver metastases. Anticancer Res
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