2014 年度 計測制御工学 期末試験 再試験 (模範解答) 1 2014 年 9 月 18 日 河合康典 2014 年度 計測制御工学 期末試験 再試験 (模範解答) 2014 年 9 月 18 日 注意:途中計算が解答欄に記入されていない場合は減点とする。 [問題 1] (配点 20 点)*学生の到達目標 (5) となる。よって, k = −4 −3 制御対象の状態空間表現が x(t) ˙ = Ax(t) + bu(t) P: y(t) = cx(t) 0 1 0 A= , b= , c= 1 −1 1 1 0 であるとき,y(t) を定値の目標値 y ref (t) = ycref に追 従させるコントローラ A b −1 0 h = −k 1 1 c 0 A b を設計することを考える。M0 = が正則である c 0 ことから,A + bk の固有値が −1 ± j2 となるように k を求めよ。 (1-1) A= 0 −2 −2 0 [解答] 可制御性行列は, , b= 1 1 , c¯ = 0 1 可観測性行列は, c¯ 0 Vo = = c¯A −2 1 0 より,detVo = 2 より 可観測である。 |λI − (A + bk)| λ −1 = = λ2 − (1 + k2 )λ + 1 − k1 1 − k1 λ − (1 + k2 ) (1-2) p1 = −1 + j2, p2 = −1 − j2 とおくと −(1 + k2 ) = −(p1 + p2 ) (1-3) 1 − k1 = p1 p2 (1-4) となるため,(1-3) 式より (1-5) (1-4) 式より 1 − k1 = 5 ⇒ k1 = −4 (2) 可観測性を調べよ。 (2-1) より,detVc = 0 より 不可制御である。 k2 となる。A + bk の特性方程式は −(1 + k2 ) = −(−2) ⇒ k2 = −3 (1) 可制御性を調べよ。 A + bk における A, b, c¯ が以下のように与えられたとき,以下 1 −2 Vc = b Ab = 1 −2 k2 とおくと 0 1 0 = + k1 1 −1 1 0 1 = −1 + k1 1 + k2 [問題 2] (配点 20 点 (各 10 点))*学生の到達目標 (6) 1 出力システムの状態空間表現 x(t) ˙ = Ax(t) + bu(t) P: y(t) = c¯x(t) の問いに答えよ。 K : u(t) = kx(t) + hy ref (t) [解答] k = k1 (1-7) (1-6) (2-2) 2014 年度 計測制御工学 期末試験 再試験 (模範解答) [問題 3] (配点 20 点)*学生の到達目標 (6) [問題 4] (配点 20 点)*学生の到達目標 (7) 1 出力システムの状態空間表現 x(t) ˙ = Ax(t) + Bu(t) P: η(t) = c¯x(t) 零入力の線形システム 0 x(t) ˙ = Ax(t), A = 1 における A, B, c¯ が以下のように与えられたとき,可 c の固有値が −1, − 3 となる同一次 観測である。A + l¯ 元オブザーバ xˆ˙ = Aˆ x(t) + Bu(t) − l(η(t) − c¯x ˆ(t)) のゲイン l を求めよ。 0 −2 1 A= , B= , c¯ = 0 −1 0 1 [解答] l = l1 T l2 2 (3-1) P A + AT P = −Q の解 P = P T が正定であるかどうかを調べて,漸近安 定性を判別せよ。 [解答] 1 とすると A + l¯ c = = 0 −2 −1 0 + l1 0 −2 + l1 −1 l2 A + l¯ c の特性方程式は |λI − (A + l¯ c)| = = λ 1 l2 0 1 (3-2) 2 − l1 λ − l2 λ2 − l2 λ − (2 − l1 ) p11 p12 0 −1 + 0 1 p11 −l2 = −(p1 + p2 ) (3-4) −(2 − l1 ) = p1 p2 (3-5) となるため,(3-4) 式より 1 1 2p12 = −1 (4-3) −p11 + p12 + p22 = 0 (4-4) 2(−p12 + p22 ) = −1 (4-5) (4-3) 式より p12 = −0.5。(4-5) 式へ代入 (3-6) l1 = 3 = −3 = 5 となる。よって, T l = 5 −4 (3-7) (4-6) (4-4) 式へ代入 −p11 − 0.5 − 1 = 0 ⇒ p11 = −1.5 2 − l1 −1 1 p12 p22 1 0 =− (4-1) 0 1 p12 −p11 + p12 p22 p12 + p22 −p12 + p22 −p11 + p12 −p12 + p22 1 0 =− (4-2) 0 1 2p12 1 0 −p11 + p12 + p22 =− 0 1 p22 − p11 + p12 2(−p12 + p22 ) p22 0.5 + p22 = −0.5 ⇒ p22 = −1 (3-5) 式より −(2 − l1 ) p12 よって, (3-3) p1 = −1, p2 = −3 とおくと −l2 = −(−4) ⇒ l2 = −4 1 が与えられたとき,Q = I としたリアプノフ方程式 p12 −1 よって,P は −1.5 P = −0.5 −0.5 (4-7) (4-8) −1 となる。主座小行列は (3-8) −1.5 < 0 (4-9) |P | = 1.5 − 0.25 = 1.25 > 0 と な る た め ,行 列 漸近安定でない。 P (4-10) は 正 定 で な い 。よって , 2014 年度 計測制御工学 期末試験 再試験 (模範解答) 3 [問題 5] (配点 20 点 ((1):15 点,(2):5 点)) p12 > 0 より p12 = 2 となる。 *学生の到達目標 (8) 1 慣性システム (2,2) 要素から x(t) ˙ = Ax(t) + bu(t), A = 0 1 −2 −1 , b= 0 1 2(2 − p22 ) − p222 + 2 = 0 2 4(2 − p22 ) − p222 + 4 = 0 1 p222 + 4p22 − 12 = 0 において,評価関数 ∞ J= x(t)T Qx(t) + ru(t)2 dt (p22 + 6)(p22 − 2) = 0 (5-6) 0 の重みが次式により与えられたとき,以下の問いに答 p22 > 0 より p22 = 2 となる。 えよ。 (1,2) 要素から Q= 10 0 0 2 p11 − 2 − 4 − 2 = 0 , r=2 (5-7) より, p11 = 8 となる。よって,P は (1) リカッチ方程式の正定対称解 P を求めよ。 1 P A + AT P − P bbT P + Q = 0 r P = 8 2 2 2 (5-8) ただし,P の (1,2), (2,1), (2,2) 要素は正となるこ となる。 とを用いてよい。 (2) k は (2) コントローラのゲイン k を求めよ。 1 k=− 0 2 1 u = kx(t), k = − bT P r [解答] (1) P = p11 p12 p12 p22 となる。 とおくと, p11 p12 0 1 0 −2 p11 p12 + p12 p22 −2 −1 1 −1 p12 p22 p 10 0 1 p11 p12 0 11 p12 − + =0 0 1 2 p12 p22 1 p12 p22 0 2 (5-1) 式整理すると −2p12 − 2p12 p11 − p12 − 2p22 −2p22 + p11 − p12 2(p12 − p22 ) 10 0 1 p12 =0 − p12 p22 + 2 p22 0 2 (5-2) −4p12 − 12 p212 + 10 −2p22 + p11 − p12 − 12 p22 p12 p11 − p12 − 2p22 − 12 p12 p22 2(p12 − p22 ) − 12 p222 + 2 =0 (5-3) となる。(1,1) 要素から p212 + 8p12 − 20 = 0 (5-4) (p12 + 10)(p12 − 2) = 0 (5-5) 8 2 =− 1 1 2 2 1 (5-9)
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