社会 系教科教 育学会 『社会系教科教育学研究』第9号 1997 (p.97) 【書 評】 伊藤裕康著阡提案する社会科」の授業5 出力型授業づくりへの 挑 戦 』1997) (明 治 図 書, 1957 円 中 村 哲 (兵庫教育大学) , 「提案する社会科の授業」シリーズの 本書は ,匚 提案する社会科」の実践的啓蒙 第5集として 。本書の目次 を, 図3 る部 意図 でと 出さ 版さ れ次 たも のう でに あな るっている。 構成 れ, のよ は 11 部 「提 社会 へのあゆみ 章主案 役す はる ぼく た」 ち ! 2章ぼくたちできる, もん ! そ して夢へ 3章共感から, 作し 戦か へる後に現実を ! 章ま案 ず夢 H4 部 「提 すを る社会科」へのいざない 」の授業づくりの眼目は 1章厂 提案する社会科 「提案のみがきあい」 ,それは社会とのすり あわせだ ! 2 KJ 組社 みこ で 「場 3章 章 「 提法 案を する 会ん 科」 授業外 の乱 分闘 水」 嶺を防ごう 4章こうしたら 「提案する社会科」カリギュラ ム構成 」へのひろがり Ⅲ部 「提案する社会科 1章 「新しい学力観」と道徳教育 ・ F  ̄ 提案する 社会科との関係は? 2章これが生活科と社会科を強化 ・発展させる 授業づ く り だ ! , 「ぼく ・わたしたちの江戸幕府長生 1部では 」 「お店屋さん大作戦 き大作戦 〈小学校 6米 年 生 〉 「 」 づ く りの盛んなところは?− 〈小学校 3年生〉− 〈小学校5年生〉」 「小学校 クロユキ方式誕生 ∼成立 !ぼくらのクラブ活動く 小 6年特活やった 学校6年〉等の著者自身 が実 れた 授業 例の 」と の践 関さ 連的 意義 づけ が紹 述 介と 「提案す。 るさ 社ら 会に 科, 「提案する社会科」の単 べられている じ 元構 成を まえ た 「 あ な た な ら ど こー にす る学 ?− ・ 探踏 検 ・ 提 案 の 児 童 館 づ く り く 小 校3 まん」の社会科と 「 『世界の 1つの年賀状』から 年〉 」の生活 ぼ く ら の 御 津 南 郵 便 局 へ 〈 小 学 校 2 年 〉 科の授業例によって, 「提案する社会科」として 示し て い る 。 提 案 す る 社会科」の授業づくりの の授業例を,匚 H部では ,厂 提案のみ 際に直面」 する 問 題 解 決 の 方 法 と し て の眼目理解とKJ法の活用が主張され がきあ。 い前者の眼目は 「 ̄ 提案もどき」と 「 ̄ 提案す てい る 」社会科の違いを示し,匚 子どもたちの思いを る 」 社会認識のふるいに」 かけ 研 ぎ す ま し て い く 過 程 の授業づくりに不可欠とす が匚 提案 るJ 社会 。後 者す の K 法科 は,提案意見乱立の匚 場外乱闘」 る ,匚 私は国土庁計画調査 の」 改善 れべられている。さらに, のを 授図 業る で方 の法 活と 用さ が述 官 匚 提案する社会科」を軸にした小学校3年の年間 画案を示し い る 。 ,て 匚 出 力 型 授業観」に基づく 匚 提案す 計 Ⅲ部で」 はと他教科 ・領域との関わ りが考察され る社会。 科道徳教育としてはモラルジレンマ授業と ている ・学習課題 ・子ども観 ・学習意欲 ・教師の の目 標 ・学習過程の共通性を指摘 している。また, 役割 ,生活科 同様な視点から生活科との関連を考」 察し の視点を組 の授業においても 「提案する社会科 み込むことによって両教科の相互関連 ・発展が図 られるとする。 ,匚 提案する社会科」の視 このように本書では ,授業 点から著者の 授業 実科 践 研領 究域 経の 過関 のわ 意 義が づ け , 他教 ・ り 述 べられ , づくりの方法 ,出力型授業の強化 ・ 今後の教育のあり方。 とし てに,著者の授業事例を さら 発展を力説 し, てい モる デル授業例,KJ法の活用方法, 裏づけにして 年間指導計画を示し てい る, と ろ に 実 践 的会 研科 究」 と 。し か し 「こ  ̄ 提 案 す る 社 しての意義がある,提唱者の主張や他科学の研究 の方法論の論述が ,無批判的に関連 方法と他の教育方法等の内容, を理論的研究として づける展開にな。 って の匚 で 従い っる て, 提案する社会科」の の 意 義 が 乏 し い 学習論的根拠の追究を期待する次第である。 −97−
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