製品概要と参考資料

遺伝子組換え型血液凝固第 VIII 因子製剤 ノボエイト®製品概要
販売名
(英文表記)
ノボエイト®静注用 250、500、1000、1500、2000、3000
NovoEight®
一般名
(英文表記)
効能・効果
ツロクトコグ アルファ(遺伝子組換え)
Turoctocog Alfa (Genetical Recombination)
血液凝固第 VIII 因子欠乏患者における出血傾向の抑制
本剤を添付の溶解液全量で溶解し、1~2 mL/分で緩徐に静脈内に注射する。
通常、1 回体重 1 kg 当たり 10~30 国際単位を投与するが、症状に応じて適宜増減する。
定期的に投与する場合、通常、体重 1 kg 当たり 20~40 国際単位を隔日投与、又は
20~50 国際単位を週 3 回投与し、12 歳未満の小児に対しては体重 1 kg 当たり 25~50
国際単位を隔日投与、又は 25~60 国際単位を週 3 回投与する。
用法・用量
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1 国際単位(IU)の第 VIII 因子活性は健常人の血漿 1 mL 中の第 VIII 因子活性に相
当する。必要量は、体重 1 kg 当たり 1 IU の第 VIII 因子の投与により血漿第 VIII 因
子活性が 2 IU/dL 上昇するという経験則より、以下の計算式に基づいて算出すること。
必 要 な 単 位 (IU) = 体 重 (kg)× 第 VIII 因 子 の 目 標 上 昇 値 (% 又 は
IU/dL)×0.5(IU/kg/IU/dL)
出血症状の程度に応じて必要な期間、以下の表に示す第 VIII 因子活性(%又は
IU/dL)を下回らないように維持する。用量及び投与の間隔は臨床的な効果が得られる
ように個々の症例に応じて調整すること。
出血エピソード及び外科手術における用量の指標
出血の程度/
外科手術の種類
出血
軽度
関節内出血、筋肉内出血
又は口腔内出血の早期
中等度
より進行した関節内出
血、筋肉内出血又は血腫
重度
生命を脅かす出血
外科手術
小手術
抜歯を含む
大手術
必要な第 VIII 因子
活性値 (%)(IU/dL)
投与の間隔 (時間):
治療期間 (日)
20~40
12~24 時間毎:疼痛が改善し、出
血エピソードが回復するまで
30~60
12~24 時間毎:疼痛や急性の障
害が回復するまで 3~4 日又はそ
れ以上
60~100
8~24 時間毎:危機的状況から脱
するまで
30~60
24 時間毎:必要に応じて回復する
まで
80~100
(手術前~術後)
8~24 時間毎に注射し、第 VIII 因
子レベルを創傷が治癒するまで維
持する。引き続き 7 日間、第 VIII
因子レベルを 30~60% (IU/dL)
に維持する
包装
ノボエイト®静注用 250 ×1 バイアル
ノボエイト®静注用 500 ×1 バイアル
ノボエイト®静注用 1000×1 バイアル
ノボエイト®静注用 1500×1 バイアル
ノボエイト®静注用 2000×1 バイアル
ノボエイト®静注用 3000×1 バイアル
添付溶解液:プレフィルドシリンジ
「日本薬局方 生理食塩液」4mLx1 シリンジ付き
承認年月日
薬価基準収載日
薬価
発売日
製造販売元
2014 年 1 月 17 日
2014 年 4 月 17 日
ノボエイト®静注用
250
500
23,197 円
43,018 円
1000
79,776 円
2014 年 5 月 12 日
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
1500
114,491 円
2000
147,942 円
3000
212,319 円
参考資料
■ノボエイト®の第 3 相国際共同治験(guardian™ 1、2、3)について
ノボエイト®の臨床試験は、210 人以上の治療歴のある重症型血友病 A 患者さんを対象に行われました。これは、
これまで血友病領域で実施された治験の中で最大かつ最も包括的な臨床試験プログラムの 1 つです。この第 3 相
国際共同治験において治療歴のある症例でインヒビター(抗体)の発現は報告されず、ノボエイト®は、定期補充療
法と出血時の治療において良好な有効性を示しました。手術の試験では全症例において本剤による出血抑制治療
は有効でした。
■血友病について
血が固まるしくみには、血液の中に含まれる多くの凝固因子がかかわっています。これらの凝固因子はひとつで
も働きが弱いと、血が固まるのにとても時間がかかったり、しっかりした固まりができなくなったりします。
先天性血友病 A は血液凝固第 VIII(はち)因子の不足している病気、先天性血友病 B は第 IX(きゅう)因子の不
足している病気です。血友病の患者さんで凝固因子の働きが弱いのは、それらを作るために必要な情報を伝える遺
伝子に異常が起こったことが原因です。
■血友病の治療について
血友病の治療には、患者さんの血液中で不足している凝固因子を補充します。そのためには、第 VIII 因子製剤
や第 IX 因子製剤を注射することになります。これらの製剤はおもに出血が起きたときに注射して血を止めます。ま
た、前もって出血しないように予防的に注射することもあります。前者を出血時補充療法、後者を予防的補充療法と
よびます。
1. 出血時補充療法
出血した場所や程度に応じて、注射する第 VIII 因子あるいは第 IX 因子の量は異なりますので、主治医の指導
に従います。
2. 予防的補充療法

1 次予防療法
重症型の血友病患者さんで、2 歳未満あるいは最初に起きた関節出血の後に定期的(例えば週に 2 あるいは 3
回)に凝固因子製剤の投与を開始します。これを長期間行うことによって関節症を前もって防ごうとする方法です。

2 次予防療法
以下の 3 種類の方法があります。
A: 2 歳以上あるいは 2 回以上関節出血をきたした後から開始し、定期的(例えば週に 2 あるいは 3 回)に凝固因
子製剤の投与を長期間行う方法です。
B: 出血を繰り返しているときや慢性の関節症などに対し、定期的(例えば週に 2 あるいは 3 回)に凝固因子製剤
の投与を短期間(数週間から数年)行う方法です。
C: 運動会、遠足、旅行などの当日に凝固因子製剤を注射する方法です。 これを予備的補充療法といいます。
血友病についての詳しい情報は▼ www.clubhaemophilia.jp
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は、デンマークに本社を置くグローバルヘルスケア企業であるノボ ノルディスク社の日本法人で
す。ノボ ノルディスク社はインスリンの発見から間もない 1923 年にインスリンの製造販売を開始し、以来 90 年以上にわたり糖尿病治
療に必要な革新的な医薬品やデリバリーシステムの開発を通じ糖尿病ケアの革新をリードしてきました。また、糖尿病に加え、成長ホ
ルモン療法および血友病においても、それぞれの製品領域をリードしています。ノボ ノルディスク社は現在 75 カ国に約 3 万 8,000 人
の社員を擁し、製品は 180 カ国以上で販売されています。日本法人は 1980 年に設立され、それぞれの製品領域をリードしています。
本資料は、重工業研究会、本町記者会へ配布させていただきます。