厚生労働科軸究費補助金 城育疾患克服等次世代育成基嗣究事業) 重症

行
H24厚科成育基盤
わ
れ
た
。
周産期ネット藤村班
厚生労働科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業)
重症新生児のアウトカム改善に関する多施設共同研究
ー
分 担 研 究 報 告 書
総合周産期母子医療センターにおけるフォ口 アップ体制の整備
6.極低出生体重児の早期体重増加と3歳時の神経学的発達予後に関する研究
研究分担者 河野由美 自治医科大学 准 教 授
研究協力者 米本直裕国立精神・神経医療研究センター 室長
研究協力者 丸山秀彦 高知医療センタ一小児科 医員
研
究
要
旨
超低出生体重(ELBw)児におけるNICU入院中の成長速度(GV)スコアが3歳時の神経学的予後に対する予
測に有用であるかを検討した。 低いGVスコアは、 ELBW児の3歳時の死亡又は神経学的障害に有用な予測
因子であった。
A
.
研
究
目
的 用、 発達遅滞のいずれか1つ以上を合併) を予
測するのにGVが有用かどうかを評価した。
早産、低出生体重児において、生後早期の良
好な体重増加は、 神経学的発達の改善にっなが
( 倫 理 面 へ の 配 慮 )
ると言われている。 しかし、神経学的発達の改
本研究は疫学研究に関する倫理指針に準拠し
て行つた。NRNデータベースの2次角,率析として
善にとって、どの程度の出生後早期の体重増加
が妥当なのか、未だ明らかではない。体重増加
の評価に関しては、PatelALらの成長速度(GV)
C
スコアによる精度が高いという報告がある。
.
結
果
1708名の児を解析対象とした。 GVスコアの中
(PatelAL,eta1.2005,2009)
央値は10.5(25-75%点,9.2-11.9,最小値一最
そこで本研究では、周産期母子医療センター
ネットワークデータベース(NRNデータベース)
大値, 2.7-44.4)であった。 中央値であるGVス
を用いて、超低出生体重(ELBW)児におけるNICU
コアの10の値を基準としたとき、 8以下のGVス
入院中の成長速度(GV)スコアが3歳時の神経
コアは3歳予後と有意に関連した(図)。 しかし、
学的予後に対する予測に有用であるかを検討
10より大きいGVスコアでは関連は明らかでは
し
な
た
B.
。
D
研 究 方 法
研究対象はNRNデータベースに2003-2007年
か
.
っ
考
た
。
察
低いGVスコアは、 ELBW児の3歳時の死亡又
に登録された出生体重501-1000gの児である。
は神経学的障害に有用な予測因子であった。 た
入院中のGVスコアをPatelらが開発した指数
だし、GVスコアや予後データが欠測のため除外
モデルを用いて計算した。多変量ロジスティッ
した例も少なくなくあり、結果に対する影響を
ク回帰分析により、3歳時の予後不良:死亡又
懸念されるため、検討する必要があると思われ
は神経学的障害(脳性麻痺、失明、補聴器の使
る
78
。
H24厚科成育基盤
E.
周産期ネット藤村班
結ll論
低いGVスコアは、 ELBW児の3歳時の死亡又
G. 研究発表
なし
は神経学的障害に有用な予測因子であった。
H.知的財産権の出願・登録状況
F.健康危険情報
なし
なし