NNHF ニュースレター Apr 2014 No.2 2014年NNHF最優秀プロジェクト: マニパル大学カストゥルバ病院(インド) IDEEA プロジェクト(出血性疾患患者の特定、診断、教育、エンパワエントプロジェクト / Identification, Diagnosis, Education and Empowerment for Action of people with bleeding disorders )は、南インド のカルナタカで行われている NNHF の活動です。プロジェクトはマニパル大学副学部長で病理学教授の ア ン ナ ン マ クーリエン Annamma K urien博士が代表を務めるマニパル大学カストゥルバ病院と協力して実施されています。IDEEA プロジェクトは、革新的なアプローチを取り入れて、献身的に活動し、その活動は、患者さんやケアへのアクセス にきわめて大きな影響を与えています。 プロジェクトを際立たせる熱意 プロジェクトチームのメンバーは、患者さんをケアし、教育するだけではなく、愛情をもって患者さんとともに 泣き、 ともに笑います。どんな行動にも精一杯の気持ちが込められています。それが、他と比べることのできない 結果を生んだのです。このプロジェクトの特徴はその熱意にあります。 プロジェクトチームは熱意をもって多くの教育プログラムやRay of Light( 一筋の光)キャンプに取り組んで います。また、血友病に対する社会の偏見に対して、患者さんやその家族の不安を取り除く手助けをしてい ます。関節の状態を維持するための理学療法や、自立を促す作業療法を教えて、患者さんやその家族に必要な サポートを行い、共に歩んでいます。血友病の子供たちやその家族は、カストゥルバ病院の血友病センターに 来さえすれば、 もう決してひとりではありません。 大成功に終わった世界ヘモフィリアデー カストゥルバ病院では、 「Sa Re Ga Ma(サ・レ・ガ・マ)、歌い、 飛び、楽しもう!私たちの希望(Sa Re Ga Ma, sing ... fly… play... ! Our hopes for haemophilia)」というスローガン の下で、世界ヘモフィリアデーのイベントが行われ、大変な 賑わいを見せました。大規模なたこあげ大会、ダンス、歌、 教 育 的 なロー ルプレイングも行われ、おそらくストレッチ バンドを使っている人のみの集まりとしては最大規模のもの だったでしょう! サイード キ ル マ ニ ー このイベントにはインドの伝説的なクリケット選手であるSyed Kirmani氏もゲストとして参加し、血友病患者さん が活動的であることを奨励しました。Kirmani 氏は、写真撮影程度のつもりでヘモフィリアデーに参加したかも しれません。しかし、このイベントの驚くほどの情熱に、いつの間にか引きこまれていきました。参加していた すべての子供たち、 ご両親、看護師、医師と同じように、Kirmani氏も、 このイベントが愛に満ち溢れていたことを 感じていたに違いありません。 コミットメントとエクセレンスのモデル カストゥルバ病院からNNHFに提出される報告書も、奉仕の気持ちが溢れています。報告書はいつも期日内に 提出され、包括的なデータと数値が含まれています。活動やイベントを報告するなかにも、明らかな熱意が見て 取れます。 カストゥルバ病院が、インドで最高の血友病センターとして知られるようになったのは、 このプロジェクトチーム の大きな志によるものです。私たちはこのチームと働いてみて、目標を達成するために必要な素晴らしいものを 感じました。私たちすべてのプロジェクトチームが理想とすべき強い決意とエクセレンスのモデルがここにあり ました。 マニパル大学カストゥルバ病院の活動は 2014 年の NNHF 最優秀プロジェクトに認定されています。チームの 皆さんがみせてくださった熱意を称え、敬意を表します。NNHFでは来年もこのプロジェクトを継続的に支援して いく予定です。 このニュースレターはこちらのサイトからもご覧いただけます。 http://www.nnhf.org/our_programmes/our_awards/op_India_project_of_the_year_1404.asp ノボ ノルディスク血友病財団( NNHF )は助成のための非営利財団です。NNHFでは血友病と類縁疾患とともに生きる人々のケア へのアクセスが改善するように努めています。 地区やグローバルのコミュニティーパートナーと一緒に「血友病と類縁疾患とともに生きる人々は、 どこに暮らそうとも必要なケア や治療を受けられるべきである」 というビジョンのもと活動を行っています。 2005年の創設以来、診断や必要なケアが整っていない途上国のうち53か国におけるプログラムを支援してきています。 NNHF ニュースレター Apr 2014 No.1 Bélgica Moreno博士、 2014年NNHFコミュニティアワード受賞 ノボ ノルディスク血友病財団( NNHF )では、毎年その地域に役立つ活動に深く関わり、大きな業績を残した人 や団体を選出しコミュニティアワードを授与しています。世界中の候補者のなかから、ケアへのアクセス向上に 向けて、人生を変えるような活動を創出した人が対象となります。 明確なビジョンをもった段階的なアプローチ パナマシティにあるMoreno 博士の国立血友病センターで一日を過ごしてみれば、彼女がどれだけ目を引く 人物なのかわかります。血友病治療の教育を行っている医療チームの看護師や血友病ケアの専門家も、彼女の 熱意の影響を受けています。彼女の血友病の子供を持つ両親の指導や、出血している子供たちの診察はとても 印象的です。 Moreno 博士はブラジルで血友病専門医として教育を受けた後、血友病の人々のための包括的なケアを作り たいとパナマに戻り、 このビジョンを達成するために段階的なアプローチを開始しました。最近、彼女にとって 2番目のNNHFプロジェクトが成功したところです。最初のプロジェクトでは、パナマシティにパナマの中心的拠点 となる血友病センターを設立しました。2番目のプロジェクトでは、 この治療センターを中心に、パナマ各地に6つ のサテライト病院を設立しました。どちらのプロジェクトも素晴らしい成功事例です。 生活の質を上げる 今回の受賞により得られる助成金で、Moreno 博士と医療チームは、重症血友病やフォンヴィレ ブランド病 Type 3 を有する患者さんの家族に 対して社会的な評価を行い、患者さんが社会 に出て働き、援助がなくても生活できるスキル を身に付ける活動を行う予定です。そうすれば 血友病の子供を持つ家庭でも、子供をケアしな がら、地域で働くことができ、経済状況も生活の 質も向上していくと考えています。 思いやりのある大使 Moreno 博士はパナマのみならず中米でも、世界的にも血友病団体の大使となっています。今回の推薦者は 彼女と共に働く医療チームです。博士は明確なビジョンを持ち、革新的で、情熱を持ったリーダーであり、20年以上 にわたり患者さんの生活を改善することに尽力してきました。私たちは、Bélgica Moreno 博士の類いまれな 貢献と愛情深い精神を称え、NNHFコミュニティアワードを授与できることを誇りに思います。 このニュースレターはこちらのサイトからもご覧いただけます。 http://www.nnhf.org/our_programmes/our_awards/op_Community_Award_2014_Panama_1404.asp ノボ ノルディスク血友病財団( NNHF )は助成のための非営利財団です。NNHFでは血友病と類縁疾患とともに生きる人々のケア へのアクセスが改善するように努めています。 地区やグローバルのコミュニティーパートナーと一緒に「血友病と類縁疾患とともに生きる人々は、 どこに暮らそうとも必要なケア や治療を受けられるべきである」 というビジョンのもと活動を行っています。 2005年の創設以来、診断や必要なケアが整っていない途上国のうち53か国におけるプログラムを支援してきています。
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