関数論演習 第 6 回
2014 年 5 月 2 日 担当:中島
複素関数 1
6
例題 6.1. 級数
∑ in
は絶対収束することを示せ.
n2
n≥1
例題 6.2. fn (z) = z n とする. D1 (0) = {z ∈ C : |z| < 1}, Dr (0) = {z ∈ C : |z| ≤ r} とする.
(i) 0 ≤ r < 1 とする. fn は Dr (0) 上 0 へ一様収束することを示せ.
(ii) fn は D1 (0) 上一様収束しないことを示せ.
問 6.1.
(i) 級数
∑ in
は絶対収束しないことを示せ.
n
n≥1
(ii) 級数
∑ in
は収束することを示せ. (Hint: 交代級数を見つける.)
n
n≥1
問 6.2. 集合 A ⊂ C 上の連続関数列 {fn (z) : n ≥ 1} が関数 f (z) へ一様収束するとする. このとき関
数 f (z) は A 上連続であることを示せ.
レポート A 6.1. 以下の問に答えよ.
∑
(i) |z| < 1 であるとき無限級数
z n は絶対収束し, その値は
n≥0
(ii) Cauchy の乗積級数を用いて |z| < 1 であるとき
∑
1
であることを示せ.
1−z
nz n−1 =
n≥0
1
であることを示せ.
(1 − z)2
レポート A 6.2. A 上定義された複素関数 f (z) が「点 z0 で連続である」ことと, 「A 内の任意の点列
{zn : n ≥ 1} で zn → z0 となるものに対して f (zn ) → f (z0 )」が同値であることを示せ.
レポート A 6.3. A ⊂ C 上定義された複素関数列 {fn (z) : n ≥ 1} が次を満たすとする.
任意のε > 0 に対して, ある N が存在し n ≥ m ≥ N ならば sup |fn (z) − fm (z)| < ε.
( ☆)
z∈A
以下の問に答えよ.
(i) {fn : n ≥ 1} が A 上ある関数 f へ一様収束するならば (☆) を満たすことを示せ.
(ii) ある関数 f が存在して {fn : n ≥ 1} は A 上 f へ各点収束することを示せ.
(iii) ある関数 f が存在して {fn : n ≥ 1} は A 上 f へ一様収束することを示せ.
∑
∑
レポート B 6.1. 複素数列 {zn : n ≥ 0} は Re(zn ) ≥ 0 を満たすとする.
zn ,
zn2 が収束すれば
∑
n≥0
|zn |2 も収束することを示せ.
n≥0
レポート提出期限: 2014 年 5 月 9 日 (金) 授業開始時まで
提出: 授業開始時に提出
注: 5 月 9 日の演習は火曜日の授業の振替 (2 限目) になっている.
n≥0