CR-39 をベースにして低線量放射線の発色または発光による

国立大学法人徳島大学 平成25年度共同研究プロジェクト成果報告書
№250251
CR-39 を ベ ー ス に し て 低 線 量 放 射 線 の 発 色 ま た は 発 光 に よ る 検
出材料の開発
1.はじめに
CR-39 プ ラ ス チ ッ ク は 中 性 子 線 な ど の 放 射 線 の 固 体 飛 跡 検 出 器 と し て 使 用 さ
れ て い る 。照 射 後 ア ル カ リ 処 理 す る こ と で 生 じ た 細 孔 と そ の 個 数 を 光 学 顕 微 鏡 を
用 い て 観 察 す る こ と で 放 射 線 を 検 出 し て い る 。 本 研 究 で は 、 こ の CR-39 プ ラ ス
チックによる放射線の検出をアルカリ処理することなしに簡便に行うために発
光または発色による検出方法について検討した。
2.研究の概要
CR-39 プ ラ ス チ ッ ク へ の 添 加 物 量 を 制 御 す る こ と で X 線 照 射 し た CR-39 プ ラ
ス チ ッ ク 上 に 照 射 跡 の 蛍 光 画 像 を 得 る こ と に 成 功 し た 。そ の 蛍 光 画 像 の 強 度 は 励
起 光 波 長 依 存 性 を 示 し 、市 販 の イ メ ー ジ ャ ー を 使 用 し て 特 定 の 励 起 光 波 長 で 最 適
の 蛍 光 画 像 を 得 る こ と が で き た 。 ま た 、 X 線 照 射 後 の CR-39 プ ラ ス チ ッ ク は 、
その照射跡が 2 枚の偏光子を使用した偏光を観察することでも目視で確認する
こ と で き た 。一 方 、得 ら れ た 蛍 光 画 像 は 不 安 定 で あ り 、室 温 で 約 1 時 間 で 消 失 す
る こ と が わ か っ た 。そ こ で 、機 能 性 分 子 を 内 包 し た シ リ カ ナ ノ カ プ セ ル を 添 加 す
るとともにその添加量を制御することで約 2 時間の間安定に保つことができる
ように改良することができた。
3.成果
1)
特許出願 1 件.
2)
26 t h
International
Conference
on
Nuclear
Tracks
in
Solids
( Kobe,2014.9) に お い て Abstract が 受 理 さ れ た (2014.6.24).
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平成26年7月公開