MLG CARGO DIGEST 掲載記事(抜粋) MOL Logistics (Japan) Co., Ltd ケニア共和国 <写真で紹介> 東・南アフリカ物流事情 ― (1)ケニア共和国 (写真撮影:商船三井ロジスティクス、撮影時期:2012 年 5 月) 【1】 ケニア共和国(Republic of Kennya)概要 ケニアは、東アフリカに位置する共和制国家で、イギリス連邦 加盟国です。北にエチオピア、北西に南スーダン、西にウガンダ、 南にタンザニア、東にソマリアと国境を接し、南東はインド洋に 面しています。 人口は約 4,000 万人。多民族国家でキクユ人などが主要民族で す。 公用語のスワヒリ語、英語を用い、またそれぞれの部族語を話 す人々も多くいます。 経済成長率は 5%以上を維持し、また人口も増加傾向にありま す。ナイロビは東アフリカの通信・金融・交通の中心都市、モン パサは東アフリカ最大の港であり、内陸部への重要な入り口で す。 政治的な腐敗、蔓延する病気、またインフラ整備の不足などの諸問題を抱えていますが、それを上回る旺盛な消費 意欲が現地経済を支えています。 (1)ナイロビ - ジョモ・ケニヤッタ空港、および空港へのアクセス道路周辺 ナイロビ ― ジョモ・ケニヤッタ国際空港 ケニアの首都ナイロビにある「ジョモ・ケニヤッタ空港」。 ケニア独立時の初代大統領の名前「ジョモ・ケニヤッ タ」に由来します。国際線ターミナルが2つ、国内線ターミナルが1つの、東アフリカにおける主要ハブ空港のひと つです。 Copyright : MOL Logistics (Japan) Co., Ltd. All right reserved MLG CARGO DIGEST 掲載記事(抜粋) MOL Logistics (Japan) Co., Ltd 幹線道路沿いのバス停 ハイウェイの脇の未舗装の道路 ハイウェイの渋滞を狙い出現するバナナや新聞売り ナイロビ(ジョモ・ケニヤッタ)空港からナイロビ市内までの距離は 17km。モンパサ・ハイウェイと呼ばれる道路 で繋がっています。高速道路ゆえに道は3車線以上で整備されていますが、脇道には未舗装の道路がいくつも接続し ており、慢性化する渋滞の中で4輪駆動車は渋滞を避けようとオフロードを走ることもある ようです。 市民の足としては乗用車(乗り合いバス)か徒歩しかないために、人々が高速道路沿いを往来する姿をよく見かけ ました。時に渋滞した車に近づきバナナ、新聞、キャンディなどを売りつけに来る業者も存在します。 空港とナイロビ市内を結ぶ幹線道路沿いには、屋根のついていないバス停で多くの人がバスを待ち受けています。 バスは主要な彼らの足となっています。 土地の水はけが悪く、雨季には一度に大量の雨が降るため、周辺の施設は冠水することがあります。 (2) 国際的な都市 ― ナイロビ 近代的なビルが林立するナイロビの中心地 たくさんのビジネスマンが行き交うタウン ナイロビは東アフリカを代表するもっとも国際的な都市で、タウン中心には近代的なビルが林立し、昼間はビジネ スマンで溢れています。 ナイロビの標高は約 1,700m になるため、ケニアの年間の平均気温は 17.5℃と一年中安定しており、海抜の低い他の ケニア地域に比べると過ごしやすい都市と言えます。そのためマラリアの危険性が低く、そうした 要因もこの都市 が発展の一途をたどっている所以にもなっているようです。 Copyright : MOL Logistics (Japan) Co., Ltd. All right reserved MLG CARGO DIGEST 掲載記事(抜粋) (3) MOL Logistics (Japan) Co., Ltd ナイロビ市内を走るコンテナ車両 モンパサ・ハイウェイやナイロビ市内を走るコンテナを乗せた車両の写真です。 3 軸汎用トラックによるコンテナ輸送 Maersk グループのシェアは 6 割に達する 様々な形態で輸送されるコンテナ コンテナ 2 個積みで輸送効率向上を図る 3軸シャーシ、2軸シャーシ、および海上コンテナ専用でないボディへの積載など、その形態は千差万別。多くの コンテナが 20’ft サイズと 40’ft サイズの両方を積載できるタイプになっており、 軽量な 20’ft は2個積みとして、 輸送効率を上げています。 ケニア最大港・モンパサよりナイロビ、および隣国ウガンダまでのクロスボーダーでの輸送については、主要高速 道路を使用したドレージ輸送がメインのコンテナ輸送方法となっています。 (4)ナイロビ ― etc. 繁盛するガソリンスタンドで多く見かけた日本の中古自動車 ビル入口での入念なセキュリティチェック 日本からの中古車に JAAI ステッカー Copyright : MOL Logistics (Japan) Co., Ltd. All right reserved MLG CARGO DIGEST 掲載記事(抜粋) MOL Logistics (Japan) Co., Ltd 一見平和な都市ナイロビも、治安は近年、悪化しており、観光客を狙った強盗や過激派組織によるテロ行為も頻繁 に起きています。そのためビルはそれぞれセキュリティチェックが厳しく、進入時には常に金属探知機をもった警備 員による入念な携行品チェックが行われます。 ナイロビ市内を走る車両の9割は日本車と言われており、日本から自動車船、コンテナ船で運ばれてきた 日本車 の中古自動車をたくさん見かけました。それら日本車には、財団法人日本自動車査定協会(JAAI)のステッカーが貼 ってあり、ケニアに輸入される際にはこの検査制度を受けて輸入されたことを表しています。 (5) ケニア経済を支える外国資本 国際的な都市ナイロビも多くの外国資本が進出し、この国の経済を支えている。自動車、建設機械のみならず家電 製品、食品、一般雑貨とありとあらゆるものが海外からの輸入品や、外資アフリカ工場で製造された産品によって れています。 スーパーマーケットではケニアの各民族の人々、ムスリム系、インド系などの人々が英語を通でコミュニケーショ ンし、通常我々がよく目にする外資の商品を手にする傾向が見受けられます。その光景は僻地アフリカというよりも、 国際的に発展した多民族国家を思わせます。貧富の差の激しいこの国で、中間層よりも上位に属する市民の生活ぶり は、欧米のそれと大きく異なるものではないと思わせる瞬間です。 Copyright : MOL Logistics (Japan) Co., Ltd. All right reserved
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