カタログコード: バーコホルデリアセパシア寒天基礎培地 BURKHOLDERIA CEPACIA AGAR BASE OXOID コード:CM0995 2 CULTURE MEDIA E 組成(培地1Lあたり) れた菌はしばしば多剤耐性を示し、その感染患者の約20%が B. cepacia症候群(発熱を伴う壊死性肺炎は、急速に致死的 ペプトン ………………………………… 5.000 g にまで臨床症状を悪化させる)で死亡する1)。B. cepaciaは 酵母エキス ……………………………… 4.000 g (初めタマネギから分離された) 、長期生存可能な細菌で、防 ピルビン酸ナトリウム ………………… 7.000 g 腐剤、消毒液、蒸留水、渦流浴槽、ネブライザー、市販され リン酸二水素カリウム ………………… 4.400 g リン酸水素二ナトリウム ……………… 1.400 g 胆汁酸塩 ………………………………… 1.500 g 硫酸アンモニウム ……………………… 1.000 g 硫酸マグネシム ………………………… 0.200 g B. cepaciaは病院で使用される多くの滅菌されていない製 硫酸鉄アンモニウム …………………… 0.010 g 品中に少数存在すると思われる。また、細菌は種々の水源か フェノールレッド ……………………… 0.020 g らも分離されており、空気から二酸化炭素を固定する能力を クリスタルバイオレット ……………… 0.001 g 有するため、窒素源と共に蒸留水中で発育できる4)。酢酸溶液 寒天 …………………………………… 12.000 g ですすいだ吸入カテーテルはB. cepaciaや他のPseudomonas ている尿カテーテルキットのような厳しい環境下でも発育可 能である2)。1998年アリゾナで汚染されたうがい薬(アルコ ー ル を 含 有 し な い ) に よ る 発 生 は Food and Drug Administration(FDA)により調査され、FDAは製品に用い る水の脱イオン化を組み入れる事を提案した3)。 属の伝播頻度を滅少させる。 pH 6.2±0.2 遅発育性B. cepaciaは、従来の血液寒天培地またはマッコ バーコホルデリアセパシア選択サプリメント (SR189) 1バイアルあたり:500mL用 ンキー寒天培地ではCF患者の呼吸器管で見られるムコイド Klebsiella属、Pseudomonas aeruginosa、Staphylococcus属 のような他の発育の速い菌の過剰発育により見逃されてしま ポリミキシンB …………………… 75,000.000 IU ゲンタマイシン ………………………… 2.500 mg ある。B. cepaciaは、日和見病原菌でヒトにのう胞性線維症 チカルシリン ………………………… 50.000 mg を伴う肺感染症を引き起こす。この疾病は壊死性肺炎の原因 う。このため感染が見落とされ、誤った診断につながる事も となり、このグループの患者の死亡率を上げることも多い。 この菌は多剤耐性で弱い消毒剤を含む食塩溶液中で長期間生 E 調製方法 存可能である2)。 本品18.25gを500mLの精製水に懸濁し、良く攪拌後121℃ で 15分間、高圧蒸気滅菌を行う。 50℃に冷却し、バーコホ ルデリアセパシア選択サプリメント(SR189)1バイアルを 添加する。良く混和後、滅菌シャーレに分注する。バーコホ ルデリアセパシア選択サプリメント(SR189)は4mLの滅菌 精製水で溶解する。 E 方法 呼吸器系の検査材料を採取する(例:喀痰、咽頭スワブや 気管支洗浄液)。必要であればリンゲル液で1:2で希釈し、本 培地に塗抹する。37℃で48∼72時間培養する。 48時間培養後に、培地を深緑色からピンクに変色させた 灰緑色のコロニーを検査する。すべてのコロニーを鑑別し、 E 用途・特徴 Burkholderia cepacia(以前Pseudomonas cepacia)は、運 動性の好気性オキシダーゼ陽性グラム陰性桿菌で一般的に貯 水槽や湿度の高い環境下に認められる(菌の細胞は幅 0.5 ∼ 1.0μm、長さ5μm)。 B. cepaciaは、重要な日和見病原菌でヒトにのう胞性線維 症(CF)を伴う肺感染症を引き起こす。CF患者から分離さ 2 ─ 54 バーコホルデリアセパシア寒天基礎培地 同定するべきである。必要であれば 24 時間の培養を追加す る。 B. cepaciaのコロニーは、正円形で培地を深緑色からピン クに変色させる灰緑色のコロニーである。 E 品質管理 陽性コントロール Burkholderia cepacia ATCC25608 陰性コントロール Psudomonas aeruginosa ATCC27853 2 CULTURE MEDIA E 参考文献 1. Whitby, P. W. (1998) Journal of Clinical Microbiology 36: 1642-1645 2. Geftic, S. G., Heymann, H. and Adair, F. W. (1979) Applied and Environmental Microbiology 37: 505-510 3. Matrician, L. (1998) Virtual Hospital: Morbidity and Mortality Weekly Report Volume 47: No. 43 4. Koneman, E. W. et al (1997) Color Atlas and Textbook of Diagnostic Microbiology Fifth Ed.: 269-272 バーコホルデリアセパシア寒天基礎培地 2 ─ 55
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