0-3 参考資料の引用方法について

2014 年 1 月 27 日
0-3 参考資料の引用方法について
研究は先人の知識の上に成り立ちます。卒業研究においても、研究の背景や目的、実験手法の全てが
オリジナルということは有り得ません。そこで、他人の知見や手法を利用したときは、そのことを明白
にする必要があります。
「参考文献」とは、自分の書いた文章の根拠を示すことです。論理を展開する上
で、他の人の実験結果等を使用する際には出典を明らかにする必要があります。
1)
例 1: 日本では水俣病と呼ばれる大規模な水銀中毒症が 1950 年代から 1970 年代に発生した 。
2)
例 2: 全リン量はモリブデンブルー法にて定量した 。
3)
例 3: 気圧の変化が細菌数の変化をもたらすことが張ら(2013)よって報告されている 。
上記いずれの場合も、自分が明らかにしたことではありません。そこで、その根拠として参考文献を
示す必要があります。 理系の場合、本や論文の一文を引用することはほとんどありません。引用の方
法については多数参考書があるので、それに準拠してください。
1. レポートの書き方については多数参考図書がある。参考となる一冊を携帯し、日々文章力 up に努
めること。
2. 自分の文章で述べる事. また引用した箇所, 参考した文献については必ず明記する事.
3. 引用時にはホームページ上の資料は出来るだけ避け, 学術論文や書物を引用すること. また科学
的に信憑性の薄い資料(例- 個人のブログ, wikipedia など)については記載事項の真偽を必ず確認し,
オリジナルのデータを引用すること. オリジナルのデータがない場合は真実ではない場合がほとん
どである. 決して引用しないこと.
4. ゼミ発表においても下記のルールで発表資料を作成すること.
1)はじめに(背景→着目点→目的・ねらい)
2)方法(実施期間、実施場所、実施方法、実験手法、解析手法など)
3)結果(数値の解析をおこなった後、表やグラフなどを使用してまとめる)
3)結論(考察:目的や狙いに対する答え、今後の展望を記す)
4)参考文献(少なくても 3 点は入れること)
引用文献の記載例
<学術雑誌の場合>
・松井一彰・成田勝・遠藤銀朗(2007)大陸と海洋を渡り歩く細菌と遺伝子:水銀耐性細菌と水銀耐性
遺伝子のグローバルな分散. 日本生態学会誌 57:390-397.
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・McGill BJ, Enquist BJ, Weiher E, Westoby M (2006) Rebuilding community ecology from
functional traits. Trends Ecol Evol 21: 178-185.
<本の場合>
・大串隆之編(2003)生物多様性科学のすすめ. 丸善出版.
← 本一冊を引用した場合
・三橋弘宗 (2010) 生物多様性情報の集積・解析手法. (鷲谷いづみ・宮下 直・西廣 淳・角谷 拓 編)
保全生態学の技法. 東京大学出版会, pp103-128.
← 本のある章を引用した場合
<ホームページの場合>
・環境省(2008)環境基準について. http://www.env.go.jp/kijun/ (2013 年 4 月 4 日確認)
← 確認日をいれる。 オリジナルを探し、企業の HP などは出来るだけ避けること。