物質移動論Ⅰ 物質移動論Ⅱ

物質移動論Ⅰ
(Transport Phenomena in Materials Science and Engineering Ⅰ)
926
2 年 次
前
期
選 択
2 単 位
1.担 当 者
川本 信
2.授 業 目 標
物質や熱の移動は金属、セラミックス、半導体などの材料の製造や改質、状態変化における最も基礎的な
プロセスの1つであり、材料科学・工学の基礎分野だけでなく、応用分野においても重要な現象である。
本講義では、固体内での原子、イオン の移動(拡散)の機構と法則を学び、析出や酸化、焼なまし、焼結、
クリープなどの素過程であることを知る。
3.授業の概要
1.フィックの第1及び第2法則、2.拡散係数、3.フィックの第2法則の一般的な解、4.特異な境界
条件(薄膜、脱炭、浸炭など)での解、5.俣野界面、6.拡散の機構(1)、7.拡散の機構(2)、8.相互拡散
と反応拡散、9.3元系における拡散と逆拡散、10.体積拡散、粒界拡散、表面拡散、11.動的拡散、
12.エレクトロマイグレーション、サーモマイグレーション、13.化合物の空孔、14.化合物の拡散、
15.試験
4.テキスト
配付資料
5.参 考 書
金属組織学序論、阿部秀夫著、コロナ社(2002 年)
材料組織学、杉本孝一、他共著、朝倉書店(1996 年)
改訂金属物理学序論、幸田成康著、コロナ社(1996 年)
固体内の拡散、P.G.Shewmon 著(笛木和雄、北澤宏一共訳)、コロナ社(1994 年)
6.関連科目
物質移動論Ⅱ、物理化学ⅡD、材料プロセスⅠ・Ⅱ、固体構造と組織Ⅰ・Ⅱ
7.試験・成績評価
定期試験、レポート、出席などにより総合的に評価する。
物質移動論Ⅱ
(Transport Phenomena in Materials Science and Engineering Ⅱ)
927
2 年 次
後
期
選 択
2 単 位
1.担 当 者
辻川 正人
2.授 業 目 標
材料の諸特性はその組織に支配される。組織形成の機構を知ることは重要である。ここでは、拡散が様々
な形で材料の組織形成に関与していることを学ぶ。相平衡の理解に基づき、熱と物質の移動という非平衡
での現象である種々の相変態における組織形成の機構を理解し、その動力学の修得を目標とする。
3.授業の概要
1. 相と相平衡(平衡条件)、2. 状態図、3. 非平衡状態図、 4. スピノーダル分解の物質移動、5. 核生成
と成長の動力学、6. オストワルド成長の物質移動、7. 浸炭と窒化、 8. 反応をともなう拡散、9.固液界
面での熱と物質の移動、10.凝固における組織形成、11. 樹枝状晶形成過程 12. ファセット形成型結晶界
面成長、13. 非ファセット型結晶界面成長、14. 相分離のシミュレーション、15. 試験
4.テキスト
プリント
5.参 考 書
組織形成と拡散方程式、齋藤良行著、コロナ社(2000)
金属物理−材料科学の基礎−、藤田英一著、アグネ技術センター(1996)
結晶成長と凝固、中江秀雄著、アグネ承風社(1998)
6.関連科目
材料工学基礎Ⅰ・Ⅱ、物質移動論Ⅰ、物理化学ⅠD・ⅡD
7.試験・成績評価
演習、レポート、定期試験などにより総合的に評価する。