材料プロセス Ⅲ (Materials Processing Ⅲ ) 944 3 年 次 後 期 選 択 2 単 位 1.担 当 者 池永 明 2.授 業 目 標 化学熱力学の観点から見た金属材料プロセスを学ぶ。酸化反応による金属の精錬においては金属成分を酸 化させず、不純物のみを酸化除去する。これは酸化物系のエリンガム図により解釈することができる。本 講義では、鉄鋼製造のプロセスを取上げ、製鉄過程の還元反応、製鋼過程の酸化反応など、種々の高温化 学反応の熱力学、反応速度及び反応機構について解説する。次に、セラミックスの材料プロセスに関連し て無機化合物粉体の合成が重要である。酸化物、窒化物、炭化物などの合成方法を示す。最後に、リサイ クルを前提とした材料プロセス技術、自然と融合する材料・物質の創製技術に関するエコマテリアル化の 概念について説明する。 3.授業の概要 1.金属製錬法の歴史、2.熱力学の概念、3.化学平衡と反応速度、4.反応と物質移動、5.酸化・還元反応概 説、6.酸化物系のエリンガム 図、7.製銑、鉄鋼石の還元機構、8.高炉内で進行する諸反応、9.製鋼過程に おける脱炭反応、10.製鋼過程における脱酸、11.スラグ−メタル反応、12.非鉄金属の製錬・精製法、13.無 機化合物合成、14.材料・物質のリサイクル、15.試験 4.テキスト プリント 5.参 考 書 講座・現代の金属学 製錬編第1∼4巻、日本金属学会編 金属材料の化学、岡田雅年編、日刊工業新聞社 セラミックス材料プロセス、白崎信一・加藤昭夫編、オーム社 6.関連科目 物理化学ⅠD・ⅡD、熱統計物理、材料プロセスⅠ・Ⅱ 7.試験・成績評価 出席、レポート、試験などにより総合的に評価する。 材料工学特殊講義Ⅰ (Special Topics : Materials Engineering Ⅰ) 945 3 年 次 前 期 選 択 2 単 位 1.担 当 者 非常勤講師 2.授 業 目 標 物質・材料の構造や性質を原子・電子レベルまで掘り下げて計算する方法(計算材料科学)について概説 する。電子論を中心に、量子力学の基礎、金属電子論の基礎を詳しく講義する。バンド計算法や第一原理 分子動力学法など最先端の方法や、各種材料への適用状況について、紹介する。 3.授業の概要 1∼3. 計算材料科学の概要、4∼6. 量子力学入門、7∼10. 金属電子論のエッセンス、11∼14. バンド計算法 と第一原理分子動力学法、15. 試験 4.テキスト プリントを配布 5.参 考 書 堂山昌男・山本良一編著、「計算材料科学」、海文堂 「キッテル固体物理学入門」、丸善 藤原毅夫著「固体電子構造」、朝倉、水谷宇一郎著「金属電子論」、内田老鶴圃 幾原雄一編著、「セラミックス材料の物理」、日刊工業新聞社 6.関連科目 材料工学基礎論I・Ⅱ、物質量子論Ⅰ・Ⅱ、固体構造と組織Ⅰ・Ⅱ、固体物性Ⅰ・Ⅱ、 材料強度と破壊Ⅰ・Ⅱ、セラミックス 7.試験・成績評価 出席、試験により評価 ― ―
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