酒田・飽海米づくり情報第1報

日本一
第1報
平成 27年 3 月6日発行
酒田農業技術普及課 酒田市若浜町 1‐40
TEL 02340234-2222-6521 FAX 02340234-2222-6522
浸種時は10~15℃を確保! その先の健苗育成!
移植日→播種日→浸種日を逆算して作業を始めよう!
今月末から、平成 27 年の稲作が始まります。まずは田植え日を設定し、さかのぼって浸
種日を設定しましょう。浸種・催芽・播種時はよく種籾を観察して丁寧な作業を行いまし
ょう。また、雪解けが進んだらほ場の排水を確認し、ほ場の乾燥を促進させましょう。
1 今後の気象予報
仙台管区気象台(3/5 発表)によると、向こう1か月の平均気温は高い確率が50%、
平年より曇りや雨、または雪の日は少ない予報です。
2 塩水選
一斉塩水選デー
3月 27 日(金)~29 日(日)
・他品種を混入しないよう十分注意してください。
・塩水選後はきれいな水でよく洗いましょう。
・ひきつづき温湯消毒を行なう場合、塩水選後1時間以内に行ないます。1 時間以上経過
した籾は、籾水分 15%まで乾燥してから温湯処理します。(発芽率低下防止)
(塩水選の目安)
取り除く
品
種
塩水の
比重
水 10ℓ 当り
塩(kg)
硫安(kg)
うるち
1.13
2.1
3.0
もち
1.08
1.3
1.8
3 種子消毒
① 薬剤消毒(対象病害:いもち病、ばか苗病、※
薬剤消毒(対象病害:いもち病、ばか苗病、※苗立枯細菌病の発生が懸念される場合)
薬剤消毒法
使用薬剤
濃
度
処理法
スポルタック乳剤
1000 倍(10cc/10ℓ )
24 時間浸漬、その後浸種。
テクリード C フロアブル※
200 倍(50cc/10ℓ )
24 時間浸漬後、2~3 日陰干
低濃度長時間
処理法
し
湿粉衣法
ベンレートT水和剤 20
乾燥籾重の 0.5%
その後浸漬
2~3 日間ひろげて陰干し
後、浸種する。
注 1)薬液量と種籾は同量(容量)とします。
注 2)薬剤の使用量・希釈倍率や浸漬時間を守り、薬剤の効果を安定させるため薬液の温度は
極端な低温をさけます(10℃
10℃以上を
以上を確保)
確保)。
注 3)使用後の廃液は、周辺環境に影響を及ぼさないよう適切に処理します。
②温湯種子
②温湯種子消毒
種子消毒
・200 ㍑のお湯に 10kg の籾が目安です。
・最初に網袋を 5 回上げ下げし、網袋の内部に温湯を速やか、かつ十分に
浸透させます。
・58℃20 分または 60℃15 分で温湯処理。←湯温・時間を守りましょう
・温湯処理が終わったら、冷水で籾をすばやく十分に冷ました後、浸種します。
(浸種まで期間をおく
(浸種まで期間をおく場合、
期間をおく場合、網袋を吊るす等して籾水分を
場合、網袋を吊るす等して籾水分を 15%まで乾燥させ、
15%まで乾燥させ、
風通しの良い冷暗所で保管します。)
(糯品種および 25 年産以前の種子は発芽率が低下するので温湯消毒は避けます。)
4 きちんと浸種 (水温 10~15℃)
浸種日数
品
種 名
積算水温
はえぬき、ひとめぼれ、つや姫
つや姫、コシヒカリ
つや姫
120℃・日
水温 10℃
水温 12℃
12 日間
10 日間
・播種日から逆算して浸種をはじめましょう。
・“浸種おけ”には必ず温度計を設置し、水温を確認しましょう。
・浸種は日陰で適切な水温(10℃~15℃)で、十分な期間を確保し、2~3 日おきに水交換
をしましょう。
・低水温(
低水温(5
低水温(5~6℃)での長期間の
℃)での長期間の浸種は発芽率低下の可能性があります。
長期間の浸種は発芽率低下の可能性があります。特に浸種開始
初日はお
初日はお湯
はお湯を加えるなど工夫
えるなど工夫して
工夫して水温
して水温が
水温が必ず 10℃
10℃以上になるようにしましょう。
・薬剤消毒した場合、浸種初日から 3 日間は水交換せず、その後 2~3 日おきに交換しまし
ょう。
・水温が上がりやすいハウス内や日なたでの浸種は避けるとともに、水温上昇や雑菌混入
を防ぐため浸種槽をフタで覆いましょう。
5 しっかり催芽 (30~32℃)
・催芽温度は 30~32℃、催芽程度の目安は、芽の長さ 1mm 程度(ハト胸状態)です。出芽
芽切れを確認してから播種作業に入りましょう。
を均一にするために、芽切れを確認してから播種作業に入りましょう
芽切れを確認してから播種作業に入りましょう
6 計画的な播種
一斉播種デー
4月12(日)~16 日(木)
葉齢
育苗日数
乾籾量
催芽籾重
催芽籾量
稚苗
2.5
20~25
150~170g
180~200g
1.6~1.8 合
中苗
3.5
30~35
100~130g
120~160g
1.1~1.4 合
・移植日から逆算して播種日を設定しましょう。
移植日から逆算して播種日を設定しましょう。
・例年、ハウス育苗で高温管理による徒長苗が見られます。育苗期間を長引かせないため
にも、早すぎる播種は避けましょう。
7 土づくりの再確認
近年、堆肥や土壌改良資材の投入量が減少傾向にあり、平成 24 年に実施された土壌分
析の結果からも、土壌の酸性化、リン酸やケイ酸の不足しているほ場が確認されていま
す。ワキや表層剥離を抑えて、初期茎数を確保するために、土壌pH 改善は重要です。
堆肥や土壌改良資材(ようりん、ケイカル等)を積極的に投入し、収量や品質の安定
堆肥や土壌改良資材(ようりん、ケイカル等)を積極的に投入し
、収量や品質の安定
を図りましょう。
つや姫コーナー
ばか苗病を防ごう!
・浸種温度が高いほど、
催芽温度が高いほど発生が多くなるので、
浸種は 10~15℃、催芽は 30~32℃とします。
・育苗場所や育苗培土に生籾殻や生焼けの籾
生籾殻や生焼けの籾
殻燻炭を使用すると発生源になるので使用
殻燻炭を使用すると発生源になる
しないようにします。
..
農薬は正しく使うことが義務です!
栽植密度 70 株/坪の徹底を!
●庄内地域は、種子量が 4.5kg/10a となっ
ています。28
28 枚/10a の育苗箱を準備し
の育苗箱を準備し
ましょう!
●初期の生育・茎数確保が重要です。
初期の生育・茎数確保が重要です。
70 株/坪、4~5本/株植えを徹底し、
4~5本/株植えを徹底し、
初期の分げつを促しましょう!
●土壌
土壌 pH の酸性化が確認されています。
土壌改良資材を積極的に投入しましょ
う。
登録の有無を確認した上で、①適用作物、②使用量、希釈倍数、③使用時期、④使用
回数を必ず守りましょう。