稲作技術情報No.1(平成27年3月13日発行)…

五泉産米全量 1 等生産運動 稲作技術情報 No.1
平成 27 年 3 月 13 日
健苗育成で初期生育を確保!
~丈夫なイネ・うまいコメづくりを実践し、高品質米を生産しよう~
今年の育苗!ここがポイント
○育苗計画は、老化苗防止のため、田植日から逆算して立てる。
○細菌性病害やばか苗病対策として、種子消毒+育苗箱処理等の体系防除を徹底する。
○播種時期は、田植え日の早期化による高温登熟を避けるため 4 月 15 日以降とする。
「根ぐみ」を良くするポイント
① 温度管理に注意:ハウス内の温度管理に注意(ハウスの開閉は 1 時間早めに実施)
② 被覆資材のかけ過ぎ注意:(かけ過ぎは徒長苗やヤケ苗の原因)
③ 水のくれすぎは根張りを悪くする(硬化前半は 1 日 1 回)
塩
水
選
充実した種籾を選び、細菌性病害等の発生を予防
○より充実した種籾を選別するために必ず実施する。【水 10 ㍑当たり投入量の目安】
○塩水選後は十分水洗いを行う。
比 重 食 塩 硫 安
うるち籾 1.13 1.9kg 2.5kg
も ち 籾 1.08 1.1kg 1.4kg
種
子
消
毒
ばか苗病、いもち病、苗立枯細菌病 等を予防
○網袋に入れる種籾の量は、袋の7割程度とする。
○低濃度浸漬よりも、湿粉衣・高濃度浸漬で効果が安定する。
風
乾
消毒効果を高めるため実施
○風通しの良い日陰で行い、籾の表面が乾き薬剤が固着するまで実施。
浸
種
発芽を揃えるために種籾に水を十分吸わせる
平成 26 年産種子の休眠は、
「平年並」と予想されます。
○水量は籾容量の 2 倍程度とする。(籾 1kg に対し水 3.5 ㍑用意する)
○消毒効果を高めるため、前半の 4 日間は水を替えない、その後 2~3 回水を更新する。
○水温は浸種初日から 10℃~15℃を確保し積算温度 100℃をめやすとする。
(特に浸種初日は 10℃以下にしない)
○複数の品種を一緒に浸種する場合は、各品種の芽の動きに注意する。
催
芽
発芽揃いを良くするためハト胸状態まで行う
○設定温度は30℃を超えない。
○期間1~2日で、ハト胸状態を確認し発芽率80%以上になるようにする。
<五泉市農林業推進協議会>
○催芽不足にならないように注意し、必ず発芽状態を確認してから終了する。
は
種
健苗育成のために均一・うすまきにする
○は種量は、1箱あたり乾籾で 130~
140g(催芽で 160~175g)とする。
○早い播種は老化苗の原因となり、活着
不良や初期生育が遅れるので田植え日
から逆算して育苗計画を立てる。
【育苗日数の目安】
・加温育苗
:18~20 日
・無加温育苗 :20~25 日
体系防除の徹底
○薬剤による種子消毒の場合:
→【種子消毒+育苗箱処理の体系防除】で細菌性病害の発生を防止する。
○温湯消毒又は微生物農薬の単独処理よる種子消毒の場合
→【温湯消毒+微生物農薬の体系防除】でばか苗病や細菌性病害の発生を防止する。
気象変動に負けないイネづくり~耕深の確保と土づくりの実践~
●既存のロータリーで耕深 15cm を確保“回り耕ち”
【JA 越後ながおかの実証結果を引用】
「回り耕ち」の特徴
・チェーンブロックが常に耕耘済みの所になるため、深耕が可能。
・10a 当たり作業時間は、通常耕耘と同程度。
●土づくりの実践
・生育への影響が大きいリン酸、ケイ酸などの養分の不足がないか土壌マップ等
で確認し、土づくり資材等で足りない養分を補う。
・特に登熟期が高温になった場合や低地力地域では、ケイ酸の効果が期待できる。
<五泉市農林業推進協議会>