平成27年度しまねアグリビジネス実践スクール運営業務委託仕様書 1 委託業務名 平成27年度しまねアグリビジネス実践スクール運営業務 2 委託予定期間 契約日から平成28年3月31日まで 3 業務委託の目的 島根県農業において、高齢化、担い手不足が緊急の課題となる中、担い手の確保、新規 就農者の経営安定のフォロー及び若手農業者の経営力養成まで幅広く行う「しまねアグリ ビジネス実践スクール」を運営する。 4 業務委託の内容 「しまねアグリビジネス実践スクール」に設置する5つのコースの運営業務 (1) 若手農業者経営力養成コース (2) 新規就農者基礎研修コース (3) 受入農家研修コース (4) 農業女子研修コース (5) 集落等派遣コース (1)若手農業者経営力養成コース 地域から推薦のあった若手農業者等を対象に、将来の集落・地域のリーダー候補と なるよう、経営力やマネジメント能力等の養成を行う。 <業務委託の内容> ・受講生の募集 おおむね就農5~10年目の若手農業者10名程度を対象とし、県と連携して実施のこと。 ・カリキュラムの作成 平成27年6~7月から平成28年2~3月までに年間15回程度の体系的な講義を実施する こと。 なお、カリキュラムについては下記の要件を満たすとともに、実施時のカリキュラ ムの作成並びに講師の選定にあたっては、県と充分に協議を行いながら実施するこ と。 また、講義は受講生が年間を通じて受講することを原則とするが、関係者等が希望 する場合は極力単発で受講できるよう考慮のこと。 カリキュラム要件:以下の内容を最低要件として策定すること。なお、聴講中心 の研修とならないよう、実習や事例研究、成果発表等を積極的に取り入れること。 ■総論 ・日本及び島根県の農業の状況について学ぶ ■販路・マーケティング ・農産物の流通を学ぶ ・消費者の共感を呼ぶソーシャルマーケティング等の情報発信方法を学ぶとと もに、受講生自身又は模擬経営体の商品や生産物についてマーケティングプ ランを作成し発表する ■財務分析 損益計算書、貸借対照表の作成、財務会計の基礎を学ぶ ■品質・衛生管理 生産物の管理や食品加工等において必要な法規等を学ぶとともに、簡易な食 品加工実習を通じて衛生管理の重要性を学ぶ ■6次産業化 ・6次産業化の現状と具体例、メリットと留意点並びに支援制度を学ぶ ■視察 ・ストアコンパリゾン 想定購買層や取扱い品目の異なる複数の小売店を視察し、販売戦略を学ぶ ・農業者視察 県外の先進農業者を視察し、受講生自身の農業経営や生産力強化の参考とす る ■人間力 ・地域をコーディネートするために必要な対人スキルと、農業を通じた地域づ くりの事例を学ぶ ■事業計画 ・受講生自身又は模擬経営体の事業計画を策定し、発表する ・受講生自身又は模擬経営体の事業計画を診断し、発表する ・講師の確保、調整、講師への謝金等支払い ・研修会場の確保 県内各地から受講生が参加しやすいよう配慮すること。 ・受講生への連絡、旅費の支払い ・研修会当日の運営 ・研修会実施日以外も含めた受講生の相談等フォロー 講義に対する質疑や問い合わせに対応できるよう窓口を設けること。また、講義を 受講できなかった受講生に対しては、講義を記録したDVD又はブルーレイディスク等 により自宅等での自習が出来るようにすること。 ・レポート・アンケートの実施 受講者にはレポートの作成と提出を求めるとともに、受講者向けアンケートを実施 すること。 (2)新規就農者基礎研修コース 島根県内の農家等において就農前研修を実施している者(後述の集落等派遣コース の研修生を含む。)等を主な対象に、農業機械や土壌、肥料及び農薬等に係る基礎研修 を実施する。 <業務委託の内容> ・受講者の募集 年間3回程度、各回おおむね20名程度の定員とし、県と連携して実施のこと。 ・カリキュラムの作成 原則として各回とも下記の要件を満たす同一の内容で実施すること。 カリキュラム要件:以下の内容を最低要件として策定すること。 ・就農にあたっての心構えについて ・土壌、農薬、肥料についての基礎知識 ・農業機械の安全管理、償却について ・農業機械操作(実習) ・講師の確保、調整、講師への謝金等支払い ・研修会場の確保 県内各地から受講者が参加しやすいよう配慮すること。 ・研修会当日の運営 ・レポート・アンケートの実施 受講者にはレポートの作成と提出を求めるとともに、受講者向けアンケートを実施 すること。 (3)受入農家研修コース 県内の就農前研修の受け入れを行っている農家等(今後、研修の受け入れを行う農 家等を含む。)を対象に、研修受け入れに当たっての心構えやコーチング技術等を学ぶ 研修を実施する。 さらに、地域農業士会等で実施する研修への講師派遣を行う。 <業務委託の内容> ・受講者の募集 県東部・県西部で年間各1回、定員は各会場おおむね40名程度を上限とし、県と連携 して実施のこと。 ・カリキュラムの作成 両会場とも原則として下記の要件を満たす同一の内容で実施すること。 カリキュラム要件:以下の内容を最低要件として策定すること。 ・人材育成の必要性、育成計画の考え方 ・研修生や従業員に指導指示をするうえでより相手に伝わりやすい手法の習得 ・ワーキング形式による指導・指示手法の実習 ・講師の確保、調整、講師への謝金等支払い ・研修会場の確保 県内各地から受講者が参加しやすいよう配慮すること。 ・研修会当日の運営 ・地域農業士会等への講師派遣 地域農業士会等からの講師派遣依頼の受け付け、調整、講師の派遣、講師への謝金 等支払いを行うこと。 派遣回数は年間7回分を確保のこと。 カリキュラムについては、上記要件を満たすとともに、要望に応じて労務管理知識 の習得等についての研修も可能であること。 ・レポート・アンケートの実施 受講者にはレポートの作成と提出を求めるとともに、受講者向けアンケートを実施 すること。 (4)農業女子研修コース 島根県内のおおむね45歳程度までの女性農業者及び新規就農を目指す女性を主な対 象に、参加者間の連携や農業経営への参画促進と、経営発展が図られるよう研修を実 施する。 <業務委託の内容> ・受講者の募集 県東部・県西部で年間各3回を1セットとする。 また定員は各会場おおむね20名程度を上限とし、県と連携して実施のこと。 ・カリキュラムの作成 両会場とも原則として下記の要件を満たす同一の内容で実施すること。 カリキュラム要件: 最低要件として、3回の研修を通じて以下の内容を満たすよう策定すること。 ・農業経営への参画と営農計画の策定について ・経営発展への取り組みについて(例:6次産業化、人的交流の推進、PR手法) ・労務管理について ・講師の確保、調整、講師への謝金等支払い ・研修会場の確保 県内各地から受講者が参加しやすいよう配慮すること。 ・研修会当日の運営 夫婦などでの参加などに配慮し、参加者の希望に応じて研修時間中の託児サービス を実施すること。 ・レポート・アンケートの実施 受講者にはレポートの作成と提出を求めるとともに、受講者向けアンケートを実施 すること。 (5) 集落等派遣コース 集落・産地での担い手の確保を図るため、就農を希望する者を最大14名雇用し、集 落・産地に派遣し、研修を行う。研修終了後は当該集落・産地での就農を目指す。 <業務委託の内容> ①集落等派遣研修 ・島根県での就農を希望する者を受託会社が雇用し、島根県内の集落営農組織及び産 地(以下「集落等」という。)等へ研修生として派遣を行い、派遣先で働きながら、 農業の基礎的知識や技術を習得させる。 ・派遣先となる集落等については、県が指定する集落等のうちから選定することを原 則とするが、受託者が派遣先候補となる集落等を提案しても差し支えない。なお、 別に行う個別就業相談の状況等により、研修先の変更を可能とする。 ・研修生の募集 公共職業安定所への求人申し込みのほか、文書による募集、直接募集等においても 募集の公開を図ること。 ・研修生の雇用・研修期間 原則1年以内とし、平成27年4月以降順次派遣を開始すること。 なお、平成26年度しまねアグリビジネス実践スクール集落等派遣コースを活用して 集落等において研修中の者の27年度の残期間派遣(平成27年2月20日現在5名見込み) については、当運営業務委託の対象外とする。 ・研修生の人件費 のべ92か月分を上限とし、賃金等は以下のとおりとする。合わせて、健康保険、厚 生年金保険、雇用保険、労働者災害補償保険等の社会保険に加入すること。 ア.基本賃金:時給制とし、1時間当たり1,000円とする イ.時間外、法定休日及び深夜の就業:1日8時間、1か月45時間、年間360時間以内 で指示することがある。また、労働基準法で定められた、又は受託事業者が別 途定める割増賃金を支払う ウ.賞与・退職金:支給しない エ.交通費:支給する ②就農相談業務 ・島根県での就農を希望する者に対して、公益財団法人しまね農業振興公社等の関係 機関と連携しながら就農相談に応じること。 ③個別就業相談等 ・研修生の研修中の課題の解決、就業に関する相談に対応するため、個別就業相談に 係る窓口を設置する等により研修生のフォローを行うこと。 5 委託事業費等 (1)事業の実施状況等により契約額や契約内容を変更・調整することがあること。 その際に、集落等派遣コースの研修生の雇用に要する人件費は実際に支出する金額に 変更・調整する。 (2)「人件費」とは、賃金、通勤手当等の諸手当及び共済費(社会保険料、雇用保険料、 労災保険料等の事業主負担分)並びに賞与等とし、原則、社内規定等において支給が 義務付けられているものとし、その水準は、労働条件、市場実勢等を踏まえて適切に 設定すること。 (3)機械・機器等の購入経費、土地・建物を取得するための経費、施設や設備を設置又は 改修するための経費は原則として委託事業費の対象としないこと。 (4)業務委託の経理については、次のとおりとする。 ア.会計帳簿を備え、他の経理と明確に区分して収入額及び支出額を記載し、委託費 の使途を明らかにしておくこと。 イ.支出内容を証する経理書類を整備して、会計帳簿とともに業務委託の完了した日 の属する会計年度の終了後5年間、いつでも閲覧に供することができるよう保存し ておくこと。 ウ.雇い入れた労働者の出勤簿、賃金台帳、労働者名簿等の書類を整備、保管するこ と。 エ.委託費の支給事由と同一の事由により支給要件を満たすこととなる各種雇用関係 の助成金との併給はできない。 (5)本業務は、法令、国・県の会計・財務規定に従った処理を行うこと。 6 業務委託完了後の提出書類 本業務委託終了後、速やかに、以下の書類を提出すること。 (1)委託業務完了報告書 (2)実績報告書 7 その他 (1)受託者は、本業務の実施の進捗状況を適宜報告し、県と調整を図ること。 (2)島根県は、受託者からの請求に基づき概算払いを行う場合があること。 (3)本業務委託完了後、概算払いにより受託者に交付した委託費に残額が生じたときは、 返還の対象とすること。 (4)本仕様書に明記なき事項、または業務上疑義が発生した場合は、両者の協議により業 務を進めるものとすること。 (5)契約締結後、速やかに事業計画書に基づく業務を開始すること、また業務の実施にあ たっては、県と充分協議したうえで行うこと。 (6)契約に要する経費は受託者の負担とすること。 (7)本業務に係る予算は、平成27年2月県議会に提案中であり、成立しない場合において は、本業務委託を行わないことがあること。
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