Title 解析学教材研究 : ある条件付き極値問題 Author(s) 泉野, 佐一 Citation 富山大学教育学部紀要, 54: 29-33 Issue Date 2000-02 Type Text version URL publisher http://hdl.handle.net/10110/743 Rights http://utomir.lib.u-toyama.ac.jp/dspace/ 富LLj 大 学 教 育学 部紀 要 N o 54 9 - 3 3 ( 平 成1 2 年) : 2 . 解析 学教材研 究 あ る 条 件 付 き 極値 問題 - 泉野 佐 - 一 ( 1 9 9 9 年1 0 月1 9 日 受 理) A - A p st u ble r o dy of m th o n a n c al c u e t e x r e m u lu m s it h w t e ri al m a c o n st r ai n ts - S ai c h主 I Z U M I N 0 E A s d a n d y st u a s ol v e h t o n c al c u l u s i t i n th e r e e w a s y m - a il : i z a t e ri al m w in u m o @ c o n si d e r e d e a n u ex t o y a m a- u . r e m t u m bl r o p ]p a c . . of e m fu a Ⅲ c ti o n it h w c o n st rain t s , . は じめ に C a u ch -S ch y w の a r z 不 等式 れ の 研 究 の 副 産物 と し て こ 辛 問 題( ) の 両 辺 差 を 評価 す る もの と し て 次 , よ う な 問題 に 出会 の . ( 1 2) で x , y , ・ . 最大 値 ( こ の るも の して L , ( 1 3) . , を求 め る つ を求め よ 極 大 値) - 問題 は 数を 1 , と で い a cS h ≧0 u ≧o + y + a g r a n e g の ,- k - で は , 。 こ ≧0 y ∼ , (k : 0) > b - by + a ユ: y c + 7 - (a X 7∼ の c - 2 お く と , . 両氏 に , の 直方体で 3 辺の 和が 本に 書 , い て 乗数 法 を 用 い る 解法 を と ( 1 1) 0 b > 0 > 0) > c , 。 の 定 理 [4] を 教 え ら れ た ら教えて 頂 い た J , 。 の あ るな じみ 減 ら し て 2 変 数 関数 の 極 値 問題 と し て 解 く a n e 本稿 - - u ' う 微 積分 学 に対 す る 注意 と と も に M 。 関数 の z , ( 1 3) の J: 3: . 下 大 関 の 不 等 式 [ 3] と 呼 ば れ る も の が あ る 。 , 次の 条件 ( 1 i) の た っ と で あ ろう こ た と こ ろ I o w よ う な 不等 式条件 を も つ ま た , っ こ の 間題 対 し深 く 謝意 を 表 す る も の も の , a 一 定の と き とな る 大学の A 場合 。 筆者は 。 の L の 初等 的 な 解 法 を で あ る a , そ れ の 表面 積 の 最 大 と な , こ の . g M 間題 29 - 通 常 の 解法 は , 変 先 に 等 式 条 件 ( 1 2) を 勘 案 . , . Fi n k 教 授 か ら r a n g e 乗数法 の , 。 。 こ 適用 大 阪 教育 大学 藤 井 淳 れ らの こ と の 報 告 と こ れ に 関連 し て 少 し く 考 え た こ と を記 し た い - の 一 れ の 適用 に 関 す る 助教 授 か 極 大 値 ( 最 大値) 2 計算 の * 本 章で は 先 の 問題( ) 杏 , 微 積分学 で お な じ み , z で あ るか ら こ , . w . k - - I - ( I( 3 - 7 )) - - y , 2 C 3' (a + △ と お くo 極値を求め るた め の w を w , 2 - - x ≧0 (a - y ま た cL ご bk y + ・ , y ≦k + + ( - a b )y 連立 方程 式 , ck + c - ≦k) y 0 - 2by + bk - c) E l 0 - ( ) 1:. - ) y o - y o + 2 - 無学 k 旦 - 竿 - k とき こ の , (b a k - ごo - - a) + c - t' 2 こ こ で 。 ( 2 3) d ・ まず あ るo , ( xo , y ∈ ) o 2 - a . を仮 定 する 便 宜上 。 例え ば , ab a , a x 。 ま 6 - v , s, v6 d の . s (s - ( 2 4) 2 2 = t - 仮定 が あ る と 2 , d > そ こ で 今度 は ( xo , s b + 2 2t 2 u 2 + i )( s u し たが っ て , 2 u 2 c - ≠o . (a b , )) c , d を 計 算す る と , 2 s - )( s - u - ≧t a う す る と ( 2 3) は こ a x s + c , 。 m - い て + + i u したが 。 y ) で の o = Lu ェよ 4 - t 4 - , 4 u )( - i + ( 2 2) か ら , ∼ ) + i + s u 応 - 、 っ て 点 ( xo , y o) - ・ b L + v 7; - J さ> の 条件 の 下 . rc ≧ o v + ( 2 4) , J盲 - u - 甘言て ≧ o ∨石 + で , ∨ ( xo , y , ( - yy w x ) 2 で w - a x - -(a c - - 〇 3, は 極大 値 w b 4 - y - < c a ) c - . , y 30 ) 。 - - 2 - ると べ d > 0 , , 0 最 大値 を と る. - I(I 2 - △( 及び d > ∈ ) o 2 次偏 微 分係 数 を求 め て 極 値性 を調 の W > u - w 。 ≧a c ( とお u + i + + i + w とわ か る 2 d , 0 とわ か る , , ≧ (I - + s な どが言 えて - c a , c v6 , t c , b + . 十 分 で あ る c ( a b c) と す る m - b ≧ + ( 2 4) い 2b + △ の 条件 を 満 た す よ う に し な け れ ば な ら な い か ら ( 2 3) 。 , 解 と して こ の を 得 る。 る I , + ・ a , , で 偏微 分 し て b - y( 。 ≧0 y , y , c ユ: I で あ る b y2 + )ry - c - ≧0 y ≧0 i: , ,I w を 解 く。 (( £ y); - まず , w で か ら 便 宜上 と な る。 で . y b - x で あ る (1 2) に代入 して れ を (1 3) ( 2 1) 2 変数関数 の 極値問題 と し て 解 い て み る。 の 晋 k ' 2 そ の 値 w m a 又 は 0) が保証され 解 析学 教材 研 究 と わか る 。 と こ ろで ( 2 4) を 否 定 し て . , w と で きるか ら (a - a )x y + c - 守) < c b - 不 等 式 粥 ≦( , b + , 2 m - , b y( k を用い て , - y) ときで あ るが の ( a b c) a x + (k c r ) つ ≦( 特 に 等号 は , l a , - k/ 2 - y I , , c b - a - 0 - W ど ) 筈 筈 笠芸 の ときとわ か る c + ・ 2 奪k = m b + △) ∈ (b Ⅶ b + ・ ) y , i - ( 守) ( 午 ) - α , を書 き 直 し て w , , 2 - (( I 3: - 場合は こ の , - t ハ 一 し ■ 旧 2 k - + 以上 まと め ると o + c ≧ a - (b + t ≦ a - L g (a m a m a x ( e の x , b , b , , c ) の と き) , c ) の と き) a x 2 箸k a と な る。 3 L r a n g a 乗数法 の e g * 先 の 極 値 問 題 ( ) は 等 式 条 件 ( 1 2) が 付 い よ う な解 法 を や め て の 以下 , に を u , x y , - w - - ヱ 奪k ( 7 精 出 k ) 2 が で あ る w - (i) ・ を 雛 最大 値 で あ る の w の で あ る a x そ こ で 。 y 十by + z さら に 臥 ・ 極 値問 題 は , 賛k - 条 件 (1 1) が 満 た さ れ , 摘 され た は A , 旦 - o - ま り まず こ 。 あ るい は , 取り扱 の そ , 上記解法にお (ただ し cz x 最小 値 を もた な い 例えば , I 0 y , h - - , い て b + , ≧ c あ るか ら あ るが , こ , ∽ , x とお くと , 次 の 9i E i 条 件 (2 A ) (b + - 2 0 - \ . i ( T o 0 - ) k c ≧ α - ( y - y , o (a - m , b 極値 で あ る こ と の 保証 は十 分 で な い (a m a x , 。 b つ , )) に I - 下 の M cS h a n e で x ., ,. っ 0 ≧ z。 , , k 氏 か ら指 n て い る よう な と き 定 理 [ 4] が あ る と の の - れ で は こ , と の こ と を Fi , . , , しか し 。 不 等 式 条 件 ( 1 1) が 加 わ れ に関 して は c 他 の こ 十y + x . l) c , が 求め るもの と結論 し た 穿た 値 , 害 如) 虫 - の 条 件 (1 2) - i , - 0 - , 3 ・ h の 下 (( 1 1) は 仮 定 し な い こ と に 注 意) . こ で と , , , 実際 こ , れ で 十分 で あ る と 思 わ れ る まず o (i) に , い て つ は t , - a 3: a - y (k は下 に 有界で な い こ とが わか り れ に は - h) I - = . , a ( 等 式 条 件 ( 1 2) , z 、 L (ii) 最 大 値 を も w で 筆者 は 前章 , , ∽ と言 う こ と の 検証 を 付 け加 え る こ と に し た - 乗数法が適用で きる と して すな はち 。 1 - ∼ b b 7J + - は 注 意 が 必要 で い に , , とき の Fi nk 氏 に よ れ ば 。 g た っ 7 c + a x = - れ か ら こ の , T L 、 y + a - ;:: ・ r a n A (x + y + I I を解き a 偏微 分 し て 得 た 連立 方程 式 で z , , 述べ るよ うな方法を採 u とお い て おり て . 命題に よ っ て , w - ) 37 - - ∞ (: 最小値を もた な , - い こ が上 に 有罪で あ る ( した が - 31 - - ) とが わ か る っ て 。 次 最大 値 を も に (ii) ) こ つ に つ い て で と を示す こ と が で きる 。 命題 3 1 空士上空 k 2 . < w 8 こ の 証明で あ るが まず , , 同様に , z y + z x 2 k ≦去 7 w ・ a 三(( a ・ b ・ b I + ・ , c 2 ) (b ・ (b + 7 - ・ I y + - 4 そ こ で 。 ( 2 4) の 条 件 の 下 で . , 4 a ∼ y 三 k 2 - れ ら は 簡単 な 計算 か らわ か る こ 。 y + ) l 王k 2 + 7 - - c)( x L (l by y + 2 ) z 去k y ≦ r a l: - 芸(( - + T - , 去 ≦ (x y + y . a + c 去 2 k ) - ・ )( y ) + z (c ・ a ・ ・ l ヱ a - (c I - b)( a + X 7- ・ )I x y 三) - b) 2 k ・ I ・ I 1 L 8 が 得 ら れ る。 4 初等的解 法 微積分を使 わな 先 の 問 題( ) 辛 い で , の の ∽ 最大 値 を 求 め る 初等 的解 法 を 氏 か ら教 示 い た だ い た の で こ れ を 紹 介 し た い 一 以 下 条 件 ( 2 4) b + c . 。 ≧ 大阪 教 育大 学 助教 授藤 井淳 , a m - (a a x , b を 仮定 す る ) c , 。 ( 2 1) か ら . u' ・ と書 け る 。 こ の 両辺に 4c を乗 じて 4 c u - - 4 c 2 - (( b ユ: + c + (( b 4 - c (b + + c - α) y 2 - a) y - c ck - 叶 c - (2 c l - = ・ 4 こ れか ら , 右辺 の 2 つ (b + 筈 b + , こ の ときの + - a) y c c - c) L ( l 最大値 w 2 k + c + 4 c cby 2 - (I) 4 2 2 cb + ky y 4 cbk y + (a c ) l (b - 2 cL - a) y - 2 2 cby 4 a + b - c) L 2 〉 誓 ・ + L . 2 て y o) - k - m - a x ck I , T . - - + (b a y + - 2 b( - a) y c . 2 晋k - - (b , c + c - b) L a 4 d c - l 1) L を得る , l ( - 7- ( - ) ヱ o ) o と い う もの で あ る 。 結語 に 代え て 5 最後の 章 とい う 合 の w 丁 2 k I を得 + ・ (a = ・ (b c ( ) を い ずれ も 0 と お い の c y c k 2 ・ )I - + ' - by 2 + bky )1 - Ck )y - 'L - ' 二王 : , c , 2 - (2 c ユ - I 2 - - の と で こ 拡張 と 言え よ う 。 * , 問 題( ) ま ず の 不 等 式 に 関連 し た定 理 を 2 , - 32 一 つ 述 べ たい 。 い ずれも a - b - c - 2 の 場 解析 学教 材 研 究 定理 5 1 x l . + I: 2 + ・ x + ・ ・ k - n とき の ∑ ( 5 1) . 1 証 明 は種 考え られ るが 々 s を 仮定 す る ∑ - : ≦i n + xi X j ≦ く + + ご2 ・ ・ ・ + x (I : 宕( < £1 1 S - + 1 n 1 , + n x 宕( ≦ j l + , ・ a l a X , ・ + . 宕( - u 実 は ( 5 1) は を n . れ て い る そ こ で は 。 . 実 はも , P (i ≧0 7;i . と っ 2 , 般に ・ 1: n ) ( ≧ 2) n ≦i l ・ - T t )a n l n 」 1 t 一 ( q - り土 + 志) 品 + 2 T i了 ・ ) n ・ , とが 示さ れた こ っ . 仮定の 下に成り 立っ の こ と は すで , に [ 1] p . 138 に 示さ , . 1 + x 2 J , = r ・ ・ 2 ( n 軒 1 - 一 2 1 + (a1 + - ) 1 に置き換え て も成り立 + n 上記 定 理 5 1 は , ・ - まず , 十1 n 2 ) I J 1乙 ≦ , ・ 2 と おくと L - 2 て ・ ・ 方 法 と して の つ 一 E 2 ・ )x 1: n + - + 1 n ・ + x 2 ≦ . 1 n 1: 2 + 1 n っ 1 :l 2 k n - + 1 n s とな 宕 ≦ すると 。 S そ こ で . i x , S j ≦n く 例 え ば 数 学 的帰 納 法 を 用 い る , n ≦i ∑ く t2 ( ・ x il X くi - ≦ r r - T i ・ % 2 (1 r ≦ ≦ r n ) L とお い て p が成り立 と も示 さ れ て い る こ っ 次の 定理 もや は り の で 証 明も 付 い 定理 5 2 * る 1 - 2 , . ) とす る , x 2 a , + ・ っ 不 等式 の n ‥ , x l r 2 が 成り立 ( 2 ≧ ・ h/ n ≧p - 部分 的 拡 張 と の え るもの で い , の p [ 2] . 109 。 (i ≧0 x i . て い / 。 先 の 問題( ) , I … ≧ p . ・ ・ ・ ≧4 の と き rL o £n X l + - 去( ≦ I l ・ r 2 n e q + ・ ・ ・ . x n ) 2 。 参考文 献 [ 1] 大 関 信 雄 青 柳 雅 計 】 [ 2] 大 関 信ま私 大 関 宿 太 [ 3] S I z u . [ 4] E J M . . m i n o cS h , H a n e . , M , 不等 式 , 不等 式 o ri Th e a n L a d Y S . g r a n g 糧書 店 , の へ e o , e m O 招* n O 1967 , , 近 代科 学 社 . z e ki s u lt i p li e r in r ule 1987 , e q u a li t , A m - 33 er y . - , M J I . at h M . u al o n . A p p l ( 1 9 9 8) 2 3 51 2 5 3 th l y . , , 8 0 ( 1 9 7 3) 9 2 2- 9 2 5 , に書 い て あ るも
© Copyright 2024 ExpyDoc