材料力学(フレックス)期末(定期)試験 2014.1.30 実施 〔1〕下図に示す

材料力学(フレックス)期末(定期)試験
2014.1.30 実施
〔1〕下図に示すばね支持(ばね定数 k )を有するはりがある.曲げ剛性 EI は一定とする.
以下の問いに答えよ.
(1)端点 B におけるたわみを求めよ.
(2) k ! " としたときの支持点 B の反力はいくらになるか.
A
l
P
EI = const.
B
k
〔2〕下図に示すような,片方の端部が固定,もう片方の端部が自由である柱(長さ l)が
圧縮荷重を受ける.曲げ剛性 EI は全長にわたって一定とする.
(1)座屈荷重を求めよ(たわみの微分方程式を用いた導出過程を示すこと).
(2)柱の断面が 10 mm 10 mm の正方形, l = 600 mm, E = 35 GPa のとき,この柱の
座屈荷重を計算せよ.
l
x
y
〔3〕下図のような直径が D0 の平行丸棒 AB と,直径が D1 で一定の平行丸棒 BC とが断面
B で連結されている.共に長さは l である.今,先端部 C(自由端)にトルク T を作用さ
せた.以下の問いに答えよ.ただし,せん断弾性係数は G(一定)とする.
(1)先端部 C のねじれ角を求めよ.
(2)固定端 A の棒表面におけるせん断応力を求めよ.
l
D0
A
l
D1
C
T
材料力学(フレックス)期末(定期)試験解答例 20140130
〔1〕(1)はり AB は荷重 P に加えてばねから集中荷重 ! X1 を端部 B に受ける.これらの結果,
! B(beam) だけたわんだとすれば,重ね合わせの原理より,
! B(beam)
Pl 3 X1l 3
=
"
.
3EI 3EI
ばねの縮み量 ! B(spring) とはり AC のたわみ ! B(beam) は等しくなければならないので,
X1 Pl 3 X1l 3
=
!
.
k
3EI 3EI
Pl 3 k
これを解いて, X1 =
.したがって,点 B のたわみは, ! B = X1 / k より,
3EI + l 3 k
! B (= ! B(spring)
Pl 3
= ! B(beam) ) =
.
3EI + l 3 k
□
(2) k ! " の場合,
(!)
1
X
Pl 3 k
Pl 3
= lim
= lim
= P.
k"! 3EI + l 3 k
k"! 3EI
+ l3
k
□
(つまり,ばねの剛性が無限大の場合には,荷重 P は全て支点で受けることになり,はりの部分に
は何らの過重負担は無い,という自然の結果が得られる.)
〔2〕(a) 右側の自由端が僅かに ! だけたわんだ状態を想定すると,左側の固定端には P! の反モー
メントが生じる.座標値 x の位置で切断してモーメントの釣合いを考えると曲げモーメントは,次
式のとおり.
M = Py ! P" .
たわみの方程式は,
d2 y
M
Py P"
=!
=!
+
.
2
dx
EI
EI EI
ここで, k = P / EI とおいて,
2
d2 y
+ k 2 y = k 2! .
2
dx
斉次形 y!! + k 2 y = 0 の補助方程式 ! 2 + k 2 = 0 で, ! = 0 は解ではない(0重根).右辺は x に関する
0 次式なので,特殊解は以下のように仮定できる(解析学や微分方程式の教科書を見よ).
yp = x 0 ! A = A.
これを元の微分方程式に代入して,
k 2 A = k 2!
"
ゆえに,特殊解は
yp = ! .
#A =!
元の微分方程式の一般解は,斉次解と特解を加えて,次式の形をとる.
y = Asin kx + B cos kx + ! .
(d) 境界条件(I) x = 0 において y = 0 より,
B+! = 0
B = #! .
"
境界条件(II) x = 0 において dy / dx = 0 より,
dy
dx
= kA cos 0 ! kBsin 0 = 0 " A = 0 .
x=0
ゆえに,一般解は,
y = !" cos kx + " .
(e) 今,自由端( x = l )で ! たわんだ状態( y = ! )を想定している.これを上式に代入して,
y(l) = !" cos kl + " = "
より,cos kl = 0 が要求される.すなわち, kl = !2 ,
3!
2
,
5!
2
, !,
(2n "1)!
2
, ! (n = 1, 2, 3, !) . した
がって, (kl)2 = (P / EI )l 2 = (! / 2)2 より,
! 2 EI
Pcr =
.
4l 2
□
! は任意であるので, Pcr は境界条件を満たしつつ荷重軸と直交するたわみが初めて現れるときの
圧縮荷重に対応する.
(2)199.9N
□
〔3〕
(1)フックの法則より,
!=
d"
T
.
=
dx GI p
トルクはどの断面においても T で一定であることに注意する.
AB 間では, d! =
32T
dx . ! B =
G" D0 4
"
BC 間では, d! =
32T
dx . ! BC =
G" D14
"
!B
0
d! =
!C
!B
d! =
32T
32Tl
dx =
4
0 G# D
G# D0 4
0
"
l
"
l
2l
32T
32Tl
dx =
.
4
G# D1
G# D14
! " BC = " C # " B =
32Tl
.
$ GD14
! " C = " B + " BC =
32Tl
32Tl
32Tl % 1
1 ( 32Tl % D0 4 + D14 (
+
=
+
=
$ GD0 4 G$ D14
$ G '& D0 4 D14 *) $ G '& D0 4 D14 *)
□
(2)
! ASurface =
TR0
32T D0 16T
.
=
=
Ip
" D0 4 2 " D0 3
□