質問・回答集(全体)(PDF:446KB)

埼玉県地球温暖化対策計画・実施状況報告制度 よくある質問・回答集
目次
Ⅰ.制度の仕組みについて
(1)本制度の趣旨
(2)対象事業者と計画書の作成手順
(3)計画書の作成手順
Ⅱ.対象事業所要件について
(1)対象事業所の考え方
(2)事業所要件に関するよくある質問
Ⅲ.事業所範囲の考え方
(1)同一の建物等に複数の管理者等がいる場合
(2)敷地内に複数の建物等がある場合
(3)隣接又は近接する建物等がある場合
Ⅳ.制度対象者(計画書の提出者)
(1)制度対象者の責務
(2)制度対象者になることができる者
Ⅴ.報告対象ガス・目標設定ガス
(1)報告対象ガスと目標設定ガス(エネルギー起源CO2)
(2)非エネルギー起源CO2とCO2以外の温室効果ガス
Ⅵ.排出量の算定方法(監視点の把握)
(1)燃料等の使用量を算定する場所のポイント
(2)燃料等使用量監視点の考え方
Ⅶ.排出量の算定方法(使用量の算定)
(1)使用量の算定方法
(2)算定対象活動と算定対象外活動
(3)購買伝票等が見つからない時の取扱い(大規模事業所)
(4)テナントが独自に使用する燃料等使用量の算定
Ⅷ.計画書の提出方法
(1)計画書の提出方法
(2)計画書の変更
(3)検証の実施と検証結果の提出方法(大規模事業所)
Ⅸ.計画の公表
(1)計画の公表方法
(2)非公表請求の方法
Ⅹ.地球温暖化対策推進者
(1)推進者の責務
(2)推進者の選任方法
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
埼玉県地球温暖化対策計画・実施状況報告制度 よくある質問・回答集
Ⅰ.制度の仕組みについて
Ⅰ(1)本制度の趣旨
Ⅰ(1)1.何に基づく制度なのですか?
埼玉県の人口は720万人を超え、何も対策を講じなかった場合、2020年の温室
効果ガス排出量は4%増加すると予想されています。
そのため埼玉県では、平成21年3月に「ストップ温暖化・埼玉ナビゲーション20
50(埼玉県地球温暖化対策実行計画)」を策定しました。
実行計画では2020年までに埼玉県の温室効果ガス排出量を25%削減するという
目標を定め、地球温暖化対策に取り組んでいます。
本制度は、この実行計画を履行するために定められた「埼玉県地球温暖化対策推進条
例」に基づくものです。
Ⅰ(1)2.なぜ温暖化対策をしなければならないのですか?
県内において気象台が置かれている熊谷市の年平均気温は、100年前と比べて1.4
3℃上昇し、1980年代以降はその上昇スピードがさらに大きくなってきています。
その結果、平成22年度の猛暑では、熱中症等が多発しました。このまま何もしなけれ
ば、地球温暖化はどんどん進むと予想されます。
地球温暖化対策は「待ったなし」の状況であり、温室効果ガスの削減に努力する必要が
あるのです。
Ⅰ(1)3.事業者だけが削減をしなければならないのですか?
地球温暖化は県全体の問題であり、あらゆる関係者が取り組む必要があります。
「ストップ温暖化・埼玉ナビゲーション2050」では、事業者(産業・業務部門)、
一般の家庭部門、自動車等の運輸部門など、全ての主体について目標を設定し、削減を
求めています。
事業者から排出されるCO2は県全体排出量の50%を超えており、事業活動に伴うC
O2排出を削減することは大変重要です。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
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Ⅰ(2)対象事業者と計画書の作成手順
Ⅰ(2)1.誰が対象となるのですか?
県内に事業所を持つ事業者のうち、下記に該当する事業者が対象となります。
① 県内にある事業所における年間原油換算エネルギー使用量の合計が、1,500キ
ロリットル以上の事業者。
対象となる事業所には連鎖化事業者(フランチャイズチェーン)に加盟している店
舗等(加盟店)も含まれます。
② 床面積が10,000㎡以上の大規模小売店舗を県内に持つ事業者。
なお、上記要件に該当する事業者以外の方でも、任意に計画書の作成・提出をすること
ができます。
Ⅰ(2)2.原油換算エネルギー使用量とは何ですか?何のために換算するのですか?
エネルギーには灯油、天然ガス、電気、蒸気などいろいろな種類がありますが、事業所
ごとに使用している燃料の種類や割合は異なります。
例えば、電気の使用量と天然ガスの使用量は単位が違うため、そのままでは事業所ごと
のエネルギー使用量を比較することができません。
そのため、各エネルギーの大きさを原油と比較して、全てのエネルギーを原油の使用量
に換算し、事業所ごとのエネルギー使用量を比較しやすく表したものが「原油換算エネ
ルギー使用量」です。
Ⅰ(2)3.自分の会社が対象となるか、どのように判断すれば良いのですか?
事業所で使用している電気、ガス、灯油等の燃料使用量を入力すると、自動的に原油換
算エネルギー使用量を計算するエクセルシート(原油換算チェックシート)があります。
(温暖化対策課のホームページ「地球温暖化対策計画について」でダウンロードできま
す)
原油換算エネルギー使用量が1,500キロリットル/年以上となる目安は、下記のと
おりですので参考にしてください。
(参考)年間原油換算エネルギー使用量1,500キロリットルの目安
小売店舗
(床面積)
オフィス等
(使用電力量)
ホテル
(客室数)
病院
(病床数)
約 3 万 m2 程度
約600万
kWh/年程度
300~400
室程度
500~600
床程度
コンビニエンス
ストア
ファースト
フード店
ファミリー
レストラン
フィットネス
クラブ
30~40
店舗程度
25店舗程度
15店舗程度
8店舗程度
(資源エネルギー庁作成パンフレットより)
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Ⅰ(2)4.温暖化対策を進める制度は、埼玉県の制度以外にどのようなものがあるのです
か?
地球温暖化対策を進めるため、国や他の自治体でもいろいろな法律や条例を整備してい
ます。
国ではエネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)や、地球温暖化対策の推進
に関する法律(温暖化対策法)を定め、事業者のエネルギー使用量を改善し、温室効果
ガス排出量を自主的に減らす取り組みを進めています。
また、東京都では平成20年に「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」を改
正し、事業者に対し、温室効果ガス排出量の削減義務を課しています。
Ⅰ(2)5.省エネ法とはどのような法律なのですか?
省エネ法は、事業所で使用されるエネルギーの使用の合理化と、化石燃料の有効な利用
の確保を目的として定められた法律です。
対象となる事業者は生産量や床面積などの指標を設定し、指標あたりのエネルギー使用
量(原単位)で年平均1パーセント以上の低減を目標とすることが求められます。
その他、管理標準の設定や省エネ措置の実施などの遵守が義務付けられます。
Ⅰ(2)6.埼玉県の制度と省エネ法との違いはなんですか?
地域によって熱量が異なる燃料(都市ガスなど)などについての原油換算エネルギー使
用量の計算方法が異なるため、同じ使用量であっても、埼玉県制度と異なる結果となる
場合があります。
また省エネ法では、テナントビルに係る燃料算定範囲の考え方が、埼玉県の制度と異な
っています。
省エネ法の考え方
① ビルオーナーは共用部、全体照明及び全体空調など、ビルオーナーの権限において管
理する部分の燃料を算定。
② テナント事業者は全体照明及び全体空調のうちテナント専有面積分と、テナント内の
みで使用する燃料(コンセント電力や独自契約のLPGなど)を算定。
埼玉県制度の考え方
① ビルオーナーはテナント事業者の使用分(コンセント電力、独自契約のLPGなど)
も含めた全ての燃料を算定。(省エネ法と異なる)
② テナント事業者は、全体照明及び全体空調のうちテナント専有面積分と、テナント内
でのみ使用する燃料(コンセント電力や独自契約のLPGなど)を算定。
(省エネ法と
同一)
その他、事業所範囲の考え方などの一部が、埼玉県の制度とは異なります。
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Ⅰ(2)7.なぜビルオーナーがテナント事業者の燃料使用量まで把握しなければならない
のですか?
埼玉県の制度は、事業所全体の温室効果ガス総排出量を削減することを目的としていま
すので、ビルオーナーの努力だけでなく、テナント事業者の協力がなければ総排出量が
減らない場合があります。
そのため、ビルオーナーとテナント事業者がお互いに協力して、原単位だけでなく事業
所全体の総排出量の削減に取り組む必要があります。
事業所全体の総排出量を減らすためには、ビルオーナーがテナント事業者の燃料使用量
も把握し、ビルオーナーとテナント事業者が協力して必要な対策を講じる(例:LED
照明への転換など) ことが必要です。
Ⅰ(2)8.テナント事業者は削減対策を進めなくても良いのですか?
ビルオーナーが削減対策を進めるためには、テナント事業者からの情報提供と協力が必
要です。
埼玉県では「埼玉県地球温暖化対策に係る事業活動対策指針」を策定し、テナント事業
者はビルオーナーによる削減対策に協力するよう努めるものと規定しています。
テナント事業者の皆さまは、地球温暖化対策の実施に、御協力をお願いします。
(事業活動対策指針:抜粋)
第3-4 (大規模事業者への協力)
大規模事業所の全部又は一部を事務所、営業所等として使用して事業活動を行う事業者
は、大規模事業者が行う温室効果ガス排出量の把握及び削減に協力するものとする。
Ⅰ(2)9.温暖化対策法とはどのような法律なのですか?
温暖化対策法は、京都議定書に基づく削減目標(1990年比マイナス6%)を達成す
るため、国、地方公共団体、事業者、国民が一体となって地球温暖化対策に取り組むた
めに定められた法律です。
対象事業者は、自らが排出した温室効果ガスの量を算定し、国に報告することが求めら
れ、国は報告された量を公表します。
対象事業者が公表する情報は広く国民の目に触れることになるため、自主的な削減対策
が進められると期待されています。
Ⅰ(2)10.埼玉県の制度と温暖化対策法との違いは何ですか?
温暖化対策法は自主的な削減取り組みを進めるためのものなので、埼玉県の制度のよう
に、行政が定めた削減目標というのはありません。
また、全国を網羅する法律であるため、温室効果ガス排出量を算定するための係数が、
埼玉県の制度と一部異なっています。
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Ⅰ(2)11.東京都の環境確保条例はどのような制度なのですか?
原油換算エネルギー使用量が1,500キロリットル/年以上の事業者を対象に、毎年
の燃料等使用量及びCO2排出量の報告を求めるとともに、業種ごとに東京都が削減義務
率を設定し、具体的に排出量の削減を義務付ける制度です。
埼玉県よりも1年先に始まりました。埼玉県の制度は、この東京都の制度を参考に作ら
れています。
Ⅰ(2)12.埼玉県の制度と東京都の制度との違いは何ですか?
削減目標を達成できなかった事業者への対応が、東京都と埼玉県では異なります。
東京都の制度の場合
義務を履行できず、排出量取引等の方法による対応もとらなかった事業者には、足り
ない削減量に1.3倍を掛けた量を調達することを命令され、命令に従わなかった場合
には、罰則が科されます。
埼玉県の制度の場合
基本的に罰則はありませんが、事業者の目標達成状況が県のホームページなどで公表
されます。
また、足りない削減量は、そのまま次の削減期間の目標に上乗せ(キャリーオーバー)
されるほか、利用できるクレジットや、一部のCO2算定方法などが異なります。
Ⅰ(2)13.東京都と埼玉県だけ削減義務が課されるのでは、他の自治体にある事業者と
比べて不公平なのでは。
埼玉県の制度では、目標よりも多く削減できた場合はクレジットとして他人に販売する
ことができる仕組みとなっています。(東京都も同様です)
また、自社の削減対策に費用がかかりすぎる場合であっても、クレジット制度により他
者からクレジットを購入することで目標達成するなど、より経済的に有利な方法が選択
可能です。
削減目標を設定して、対策を進める事を条例にうたった自治体は現時点において東京都
と埼玉県だけですが、同様の制度はEUなどで導入されています。
今後国内においても同様の制度が増えることが予想されますが、その際、埼玉県に事業
所を持つ皆さまは、他の地域の事業者に先んじた実績と経験を持つ事ができていること
になります。
Ⅰ(2)14.削減対策を進めたいのですが、経済的に余裕がありません。支援制度などは
あるのですか。
埼玉県では削減対策(設備整備)を進める事業者向けの補助金事業を実施しています。
(平成24年度の募集が6月から開始されます)
補助金以外にも、環境関連設備の設置に係る低利融資制度など、各種の支援事業を進め
ています。
また、県内にある事業者の大部分を占める中小事業者向けに、無料の省エネ診断事業を
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行っています。
詳しくは、温暖化対策課のホームページ等をご覧ください。
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Ⅰ(3)計画書の作成手順
Ⅰ(3)1.計画書を作成する手順を教えてください。
計画書の作成は次のように進めると、手戻りを少なくすることができます。
① 事業所の範囲を決める
② 事業所範囲内にあるテナントや区分所有者を調べる
③ 燃料の使用場所と種類を把握する
④ 燃料使用量の分かる資料を集める
⑤ 削減対策を定める
Ⅰ(3)2.事業所の範囲を決めるにはどうしたら良いのですか
計画書を提出するための事業所範囲(=燃料等使用量を調べる範囲、削減対策を講じる
範囲)はどこまでになるのかを、建築確認図面や建物設計図面から調べていきます。
事業所範囲である建物やテナントを間違って落としてしまうと、対象外と思っていた事
業所が制度の対象となってしまう事もありますのでご注意ください。
特に道路を挟んで近接する建物については、事業所範囲に含まれるものがないか確認し
てください。
Ⅰ(3)3.テナント事業者や区分所有者を調べるにはどうしたら良いのですか?
事業所の範囲が分かったら、その中に含まれるテナント事業者や区分所有者が誰でどの
ような使い方をしているのかを把握します。
複数の関係者がいる場合は、制度上の義務者が誰になるのか、それぞれの組織における
担当者などをお互いに話し合って決めておく必要があります。
各担当者間で連携を密にしていくことは、削減対策を進める上でとても重要です。
Ⅰ(3)4.燃料の使用場所と種類を把握するにはどうしたら良いのですか?
テナント事業者や区分所有者が使用しているものも含め、事業所の範囲内でどのような
燃料が使われているのかを調べていきます。
テナント事業者が個別に契約するプロパンガスや、滅多に使用しない非常発電用の燃料
などは、見落としやすいので注意が必要です。
過去に使用していたが現在は使用していない燃料(重油ボイラーをガスボイラーに変え
ている場合など)など、見落としがないか詳しく調べてください。
消防法の届出などで燃料タンクの有無などを漏れなく調べてください。
Ⅰ(3)5.燃料使用量の分かる資料はどのように集めるのですか?
把握すべき燃料の種類が分かったら、燃料使用量の分かる資料(購買伝票等)を集めま
す。
通常、テナント事業者が独自に購入した燃料の伝票等は、ビルオーナーは所有保管して
いませんので漏れがないよう気をつけてください。
テナント事業者の方は、ビルオーナーからの依頼に協力をお願いします。
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Ⅰ(3)6.削減対策はどのように決めれば良いのですか?
燃料等使用量が算定できたら、削減目標達成のための対策を検討します。
これまでの調査で、どの燃料がどれだけ使用されているのか、その詳細が判明している
はずです。
省エネ診断や削減対策点検表などを活用し、テナント事業者や区分所有者とよく話し合
った上で、削減対策を決定してください。
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Ⅱ.対象事業所要件について
Ⅱ(1)対象事業所の考え方
Ⅱ(1)1.どの程度の大きさから、対象事業所となるのですか?
原油換算エネルギー使用量が1,500キロリットル/年以上の事業所を持つ事業者は、
本制度の対象となります。
単独では超えなくても、県内にある事業所の原油換算エネルギー使用量を合算すると1,
500キロリットル/年以上となる事業者も本制度の対象です。
また、延べ床面積が10,000㎡以上の大規模小売店舗を持つ事業者も、本制度の対
象となります。
電気やガスなどエネルギーの種類により、どのぐらい使用したら対象となるのかは異な
ります。目安として下記の表を公表していますので、参考にしてください。
(参考)年間原油換算エネルギー使用量1,500キロリットルの目安
小売店舗
(床面積)
オフィス等
(使用電力量)
ホテル
(客室数)
病院
(病床数)
約 3 万 m2 程度
約600万
kWh/年程度
300~400
室程度
500~600
床程度
コンビニエンス
ストア
ファースト
フード店
ファミリー
レストラン
フィットネス
クラブ
30~40
店舗程度
25店舗程度
15店舗程度
8店舗程度
(資源エネルギー庁作成パンフレットより)
Ⅱ(1)2.この制度における「事業所」とは具体的にはどのようなものなのですか?
本制度における事業所は、原則として次の要件の両方を備えている建物等であると定義
しています。
① 経済活動が一定の場所すなわち一区画を占めて行われていること。
② 財又はサービスの生産と供給が、設備(建物又は施設)を有して、継続的に行われて
いること。(人の有無は問わない)
Ⅱ(1)3.この制度における「建物」や「施設」とは、具体的にはどのようなものなので
すか?
本制度における「建物」とは「建築基準法上の建物」及び「建築物に付属する工作物」
をいいます。
原則として、「建築基準法の確認申請時における1棟の建物」の範囲を本制度における
一つの「建物」の範囲と考えます。
本制度における「施設」とはエネルギーを消費して、所定の目的機能を果たす一連の工
作物(群)をいいます。
(具体的には上下水処理設備、廃棄物処理設備、工場内の大型機
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械設備等が該当します)
これら「建物」と「施設」を併せて、「建物等」といいます。
Ⅱ(1)4.この制度における「敷地」はどのように確認するのですか?
本制度における「敷地」とは、事業所がある場所の範囲を示すものです。原則として「建
築基準法における確認申請時に提出される範囲図」に基づいて確認します。
なお、工場立地法、水道法、下水道法、廃棄物処理法において敷地の範囲図面等を届け
出ている場合は、建築基準法の範囲図よりも優先させます。
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Ⅱ(2)事業所要件に関するよくある質問
Ⅱ(2)1.会社が所有している社員寮も事業所となるのですか?
従業員の居住用に使用している建物は本制度に基づく事業所に該当しません。
住宅用途部分とそれ以外の部分がある複合用途建物の場合は、住宅用途の部分のみが対
象外となります。
Ⅱ(2)2.工場から車で30分ぐらいのところに宿泊型の研修所があるのですが、対象事
業所に含まれますか?
宿泊型研修所は対象事業所に含まれます。社員寮との違いは次のとおりです。
① 事業者の事業の一環として行われる活動に使用される建物であること。
② 居住用ではないこと。
(宿泊が短期間であり、居住者の住所変更等も行われないこと)
同様の考え方により、従業員用の食堂、事業所駐車場、福利厚生施設なども、事業活動
には直結しませんが対象事業所に含まれることとなります。
Ⅱ(2)3.コージェネレーション設備を設置し事業所の電気として使用していますが、事
業所の対象外となるのですか?
自己熱源(ボイラー)や自家発電設備(コージェネレーションシステム等)は、事業所
の対象です。
ただし、他人への熱供給及び発電事業を業として行っている事業者(地域冷暖房事業者、
PPS等)が所有する施設(発電所又は変電所)は別個の事業所として取り扱われます
ので、そのような設備をお持ちの方は事前にご相談ください。
Ⅱ(2)4.移動型の店舗(車両積載型)によりスーパーマーケットの駐車場で食品販売を
する事業を行っていますが、これらの移動店舗も対象事業所となるのですか?
一定の場所で継続的に行われていない事業は、事業所に該当しません。(本制度の対象
外です)
Ⅱ(2)5.普段は人のいない管理設備(アンテナサーバセンタ等)があるのですが、これ
らも対象事業所となるのですか?
財やサービスの供給が継続して行われているので、本制度の対象事業所となります。
(事
業所の判断には常駐する従業員等の有無を問いません)
Ⅱ(2)6.フランチャイズチェーンの加盟店は、対象事業所に含まれますか?
本社と加盟者との間で以下の要件に該当する定め(約款、契約、方針、行動規範、手引
等)がある連鎖化事業(フランチャイズチェーン)の場合は、条例の規定に基づき加盟
店も対象事業所に含まれます。
① エネルギーの使用の状況についてチェーン本社への報告を求めていること。
② 照明、空調機、調理器具等の使用方法(省エネ方法)を、チェーン本社が指定してい
ること。
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Ⅱ(2)7.商業施設のテナント事業者としてスーパーマーケットが入っています。
スーパーマーケットを含む商業施設全体の報告をビルオーナーがしているのですが、テ
ナント事業者は報告しなくても良いのですか?
テナント事業者の事業所における原油換算エネルギー使用量が単独又は県内合計で1,
500キロリットル/年以上の場合は、テナント事業者も報告をする必要があります。
(A又はB事業所に該当します)
この場合、
「商業施設全体の報告」と「施設のうちスーパーマーケット分の報告」で、
重複して報告がされることとなります。
Ⅱ(2)8.埼玉県と東京都をまたぐ形で事業所が設置されているのですが、事業所の範囲
はどのように考えるのですか?
原油換算エネルギー使用量が1,500キロリットル/年未満の事業所の場合は、主た
る建物等の住所地を管轄する自治体に届出をしてください。
事業所単独で年間の原油換算エネルギー使用量が1,500キロリットル/年以上の場
合は、東京都と協議のうえ個別に判断をしますので事前にご相談ください。
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Ⅲ.事業所範囲の考え方
Ⅲ(1)同一の建物等に複数の管理者等がいる場合
Ⅲ(1)1.下半分に商業施設(1事業者)が入り、上半分にはオフィス(1事業者)が入
っているビルを区分所有しています。
この場合、それぞれの事業者が所有するフロアを事業所としてとらえて、別個に報告を
すれば良いのですか?
区分所有されている建物や、建物の一部をテナント事業者に賃貸している建物は、一つ
の建物全体を一つの事業所としてとらえます。
また、区分所有部分及びテナント部分についても、それぞれの事業者の原油換算エネル
ギー使用量が1,500キロリットル/年以上の場合は、別個の事業所として報告をす
る必要があります。
この場合、
「商業施設とオフィス」(建物全体)と「商業施設」、「オフィス」
、の併せて
3つを事業所としてとらえます。
ビル全体の報告方法により、併せて必要となる報告の件数が変わってきます。
① ビル全体(商業施設とオフィス)についての報告を連名で行う場合は、商業施設事業
者とオフィス事業者は、それぞれ商業施設とオフィスの報告も別個に行わなければなり
ません。(3つの報告が必要)
② ビル全体についての報告をどちらかの事業者名(例:オフィス事業者)で行う場合は、
残りの事業者(商業施設事業者)は商業施設の報告を別個に行います。(2つの報告が
必要)
Ⅲ(1)2.複合型商業施設の1階フロアに、テナント事業者としてスーパーマーケットを
展開しています。
スーパーマーケットを含む商業施設全体については施設オーナーが報告をしているの
ですが、この場合、テナント事業者である当社は報告をしなくても良いのですか?
テナント事業者の事業所(県内全体)における原油換算エネルギー使用量の合計が1,
500キロリットル/年以上の場合は、テナント事業者も報告をする必要があります。
この場合、
「商業施設全体の報告」と「施設のうちスーパーマーケット部分の報告」で、
併せて2事業所分の報告がされることとなります。
この場合、テナント事業者はスーパーマーケット部分の報告をしなければなりません。
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Ⅲ(2)敷地内に複数の建物等がある場合
Ⅲ(2)1.敷地内にある建物(工場として使用していたもの)が不要となったため、倉庫
として別会社に貸し出しています。
建物自体は別々なのですが、電気は本社ビルから貸し出している建物に送っていて(受
電点は同一)、毎月の電気料金は子メーターで徴収しています。
この場合、別会社である倉庫は事業所の範囲に含めなくても良いのですか?
本社ビルと倉庫は電気の供給点を共有しているため、この二つの建物等は「エネルギー
管理の連動性を持った建物」に該当します。
エネルギー管理の連動性を持った建物については、併せて一つの事業所として取り扱う
ため、この場合は他者が使用している倉庫も事業所範囲に含める必要があります。
Ⅲ(2)2.「エネルギー管理の連動性を持った建物」とは、具体的にはどのようなものに
なるのですか?
電気、熱又は燃料のいずれかの供給点を共有している建物が「エネルギー管理の連動性
を持った建物」となります。
例えば、敷地内に複数の建物等がある場合、電気会社からの受電点は通常一つだけなの
で、受電点を持つ建物から各建物へ配電をすることとなります。
この場合、これらの建物群は電気の供給点を共有していることとなり、エネルギー管理
の連動性を持つため一つの事業所として取り扱うこととなります。
Ⅲ(2)3.「エネルギー管理の連動性を持った建物」の例外となるのは、どのような場合
ですか?
経営主体や事業内容が全く異なる建物であって、事業敷地が明確に区分できる場合は、
エネルギー管理の連動性があっても別事業所として取り扱うことができます。
「事業敷地が明確に区分できる場合」とは、敷地が離れており道路や水路等で明確に区
分されている状態、又は同じ敷地内にあるがフェンス等で区分されている状態を言いま
す。
経営主体や事業内容が全く異なる建物であっても、事業敷地が明確に区分できていない
場合は、例外として除くことができません。
Ⅲ(2)4.どんなに小さい建物でも、電気を供給している場合は、エネルギー管理の連動
性があるとして事業所の範囲に含めなければならないのですか?
他の「建物」へのエネルギー供給量が原油換算で年間15キロリットル(電気換算の場
合は約6万kWh)未満の場合は、経営主体、事業内容及び敷地区分の判断によらず、
エネルギー管理の連動性がない(事業所範囲外)とすることができます。
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Ⅲ(3)隣接又は近接する建物等がある場合
Ⅲ(3)1.第1工場(1,500キロリットル/年以上)と道路を挟んだ向かいに、第2
工場(1,500キロリットル/年未満)があります。
電気は別々に引いておりエネルギー管理の連動性はありませんが、第1第2工場合同の
省エネ委員会を設置し節電等に努めています。
どちらも自社所有物件であるため、電気料金等の支払いは第1工場の総務課が一括して
行っているのですが、事業所の範囲はどのように考えるのですか?
共通の所有者が設置する「隣接又は近接する建物等」については、「一体的にエネルギ
ー管理」が行われている場合、まとめて一つの事業所として取り扱います。
質問の場合、どちらも自社物件(所有者が共通)であり、電気料金の支払いや省エネ対
策(一体的エネルギー管理)が一括して行われていますので、第1工場と第2工場を併
せて一つの事業所として取り扱います。
Ⅲ(3)2.「隣接又は近接する建物等」における「隣接」と「近接」の違いを教えてくだ
さい。
「隣接」とは次の「いずれか」の条件を満たすものをいいます。
① 複数の「建物等」が同一敷地内に存在していること。
② 「建物等」が隣り合う敷地内(道路や水路等を挟まない)に存在すること。
「近接」とは次の「両方」の条件を満たすものをいいます。
A 「建物等」のある敷地が、道路又は水路を挟んで接していること。
B 「建物」の場合は主たる使用者が同一であること。
(「施設」の場合は主たる使用者が
同一でなくてもよい)
Ⅲ(3)3.
「隣接又は近接する建物等」とは、具体的にはどのようなものになるのですか?
Ⅲ(3)2の「隣接又は近接する建物等」の条件を満たす建物等であって、その所有者
が共通であり、かつ一体的にエネルギー管理が行われている場合は、これらをまとめて
一つの事業所として取り扱います。
例えば、道路を挟んで反対側に社員食堂を持つ工場がある場合において、社員食堂の建
物も工場建物も所有者が同一であり、エネルギー(電気、ガス等)の管理を工場の総務
課などが一括して行っているのであれば、工場と社員食堂を併せて一つの事業所として
取り扱います。
Ⅲ(3)4.「隣接又は近接する建物等」の例外となるのは、どのような場合ですか?
主たる使用者が異なる「建物」は、隣り合っていても「隣接又は近接する建物等」には
該当しません。
(例:工場と道路を挟んだ反対側にある自社ビルの一室を事務室として使
用しているが、ビルの大部分は他人に貸し出している(主たる使用者が自社ではない)
場合など)
元となる事業所における原油換算エネルギー使用量が1,500キロリットル/年以上
ではない場合は、道路等を挟んで「近接」する「建物等」があっても一つの事業所とし
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て取り扱う必要はありません。
「隣接又は近接する建物等」に該当する場合であっても、一体的なエネルギー管理が行
われていない場合は、別事業所として取り扱うことができます。
Ⅲ(3)5.隣接する建物について「一体的なエネルギー管理が行われていない」とはどの
ような状況を言うのですか?
「一体的なエネルギー管理が行われていない」とは、隣り合う「建物等」において、別々
の管理者によりエネルギー使用量の管理(料金支払い等)や省エネ対策等の立案実行が
行われている状態を言います。
隣接する建物の使用者が同一であっても、組織体制上の管理者が別であれば、一体的な
エネルギー管理が行われていないと判断されます。
Ⅲ(3)6.敷地内にある建物を他の事業者に貸し出しています。
オーナーとテナント事業者であるという事以外、関係はまったくないのですが、ここも
事業所の範囲に含めなければならないのですか?
該当する建物等を一つの事業所として取り扱うのか、次の順序(①で判断→②で判断)
で確認していきます。
① テナントとして貸し出している建物のエネルギー供給方法を確認します。
(エネルギ
ー管理の連動性確認)
(A) 電気、熱又は燃料のいずれかをオーナーの建物等から引いている場合(エネルギ
ー管理の連動性あり)
→ 該当するエネルギーの重油換算エネルギー使用量が15キロリットル/年以
上であれば、オーナーの事業所の範囲に含めます。
→ 貸し出している建物の周囲がフェンス等で囲まれ、かつ、経営主体及び事業内
容が全く異なるのであれば別の事業所となります。
(B) 電気、熱又は燃料を別々に引いている場合(エネルギー管理の連動性なし)
→ ②の方法により隣接近接の確認をします。
② テナントとして貸し出している建物の主たる使用者が誰かを確認します。
(隣接近接
の該当性確認)
(a) 共用部(廊下など)を除く床面積の半分以上をオーナーが使用している場合(主
たる使用者がオーナーの場合)
→ テナントビルのエネルギー管理をオーナー建物の管理者が一体的に行ってい
る場合は、ビルオーナーの事業所の範囲に含めます。(一体的に管理)
→ テナントビルのエネルギー管理をオーナー建物のエネルギー管理とは別の者
が行っている場合は、別の事業所となります。(一体的に管理されていない)
(b) 共用部を除く床面積の半分以上をテナント事業者が使用している場合(主たる使
用者がテナント事業者の場合)は、別の事業所となります。
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Ⅲ(3)7.工場と道路を挟んで反対側にオフィスビルを所有しています。各部屋は全て他
者に貸し出しているのですが、共用部(廊下、トイレ等)の電気使用量は工場の総務課
が一括して把握しています。
この場合のオフィスビルは、事業所の範囲に含める必要はありますか?
オフィスビルの主たる使用者(共用部を除く床面積の半分以上を占有する使用者)が異
なるため、事業所の範囲に含める必要はありません。
Ⅲ(3)8.第1工場と1区画離れた場所に第2工場があります。各工場間にエネルギー管
理の連動性はなく、隣接近接もしていませんが、エネルギー使用量の把握等は第1工場
の総務課が一体的に行っています。
この場合、第1第2工場を併せて、一つの事業所として取り扱うことは可能ですか?
エネルギー管理の連動性がなく、隣接近接していない事業所については、一つの事業所
として取り扱いません。
第1、第2工場をそれぞれ別々の事業所として捉え、本制度の対象となるかを判断しま
す。
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Ⅳ.制度対象者(計画書の提出者)
Ⅳ(1)制度対象者の責務
Ⅳ(1)1.制度対象者の責務を教えてください。
制度の対象となる事業者は地球温暖化対策計画制度に基づき、毎年度の地球温暖化対策
計画実施状況報告の作成、提出及び公表並びに地球温暖化対策推進者の選任等の責務を
負います。
また、制度対象者のうち、3年連続して原油換算エネルギー使用量が1,500キロリ
ットル/年以上となる事業者については、目標設定型排出量取引制度の対象となり、目
標削減率が設定され温室効果ガスの削減に努める責務(努力義務)を負います。
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Ⅳ(2)制度対象者になることができる者
Ⅳ(2)1.対象となる事業所について、誰が制度上の計画提出義務者となるのですか?
原則として事業所の「設置者」が義務対象者となります。
設置者には事業所の土地建物を所有又は賃貸している者のほか、事業所で実施している
事業を実質的に管理している者も含まれます。
制度上の義務者となることができる者が複数存在する場合は、対象となる者同士で話し
合って、誰が義務者となるのか、又は連名して義務者となるのかを決定してください。
Ⅳ(2)2.建物のビルオーナーと使用者(テナント管理者)の、どちらが制度義務者にな
るのですか?
原則として事業所の土地建物の設置者(ビルオーナー)が制度義務者となりますが、テ
ナント管理者も、ビルオーナーに代わり制度義務者となることができます。
Ⅳ(2)3.どのような場合にテナント管理者が制度義務者となるのですか?
テナント管理者が対象となる事業所全体を賃貸し、建物所有者(ビルオーナー)から本
制度に係る計画作成及び対策実施(設備更新権限)の委任を受けている場合は、テナン
ト管理者が制度義務者となることができます。
Ⅳ(2)4.区分所有等で一つの建物に複数の設置者(ビルオーナー)がいる場合、制度義
務者はどのように決めるのですか?
設置者が複数いる場合と同様に、複数のビルオーナーが連名して制度義務者となること
ができますので、ビルオーナー同士で話し合って決めていただくことになります。
この場合、毎年作成する計画書の提出者欄には複数のビルオーナーの名称を記載するこ
とになります。
なお、複数の設置者がいる事業所が排出量取引制度の対象となる場合であっても、目標
削減率は建物全体に設定され、個別のビルオーナーごとに振り分けられることはありま
せんので御注意ください。
Ⅳ(2)5.事業所の設置者(ビルオーナー又は事業所全体を賃貸している者)以外に制度
の義務者となることのできる者はいますか?
次に示す者は、設置者に代わり、又は設置者と共同して制度義務者となることができま
す。
① 区分所有されている事業所の管理組合法人
② 信託されている事業所の信託受益者(証券化され、かつ信託されている場合のSPC
(特定目的会社)=信託受益者を含む。)
③ 証券化され、かつSPCが直接所有している事業所のアセットマネージャー
④ 証券化され、かつ信託されている事業所のアセットマネージャー
⑤ PFI事業として整備されている事業所のSPC
⑥ その他契約等により事業所の設備更新等の権限を有する者
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⑦ 証券化ビルにおいて、当該ビルの管理にかかる指図権を有している特別目的事業体
⑧ 土地信託物件の受益者
⑨ 当該事業所(工場)の製造部門を分社化し,当該事業所において事業(製造等)は行
っていないが、事業所の土地、建物、設備等を有し、事業全体を管理している事業者
⑩ 設備更新権限等は有さないが、事業所の使用者として、設備更新等の権限を有する者
(建物等の所有者等)に対して、当該事業所全体の設備更新等を計画又は実施しており、
実質的に設備更新等の権限が委任されていると判断される者
Ⅳ(2)6.子会社の事業所について、親会社が制度義務者となることはできますか?
親会社自身が持っていた製造部門を過去に分社化し、現在においても事業所の土地建物
及び設備等の所有権(設備更新権限)を有している場合は、当該製造部門を管理する現
在の子会社に代わって制度義務者となることができます。
Ⅳ(2)7.当社では建物の管理権限、省エネ対策等の実施権限を各部門長に移しています。
県内にそれぞれ別の部門に属する工場が二つあるのですが、各部門長を制度義務者とし
て、別個に計画書を提出することはできますか?
原則として、同一法人内に別々の制度義務者を置き、それぞれが別個に計画書を提出す
ることはできません。
それぞれの工場で作成された削減対策を取りまとめ、事業者で一つの計画書とした上で、
埼玉県へ提出してください。
なお、代表者から工場長への委任状がある場合は、県内全体の計画書を一つの工場長名
で取りまとめて提出することができます。
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Ⅴ.報告対象ガス・目標設定ガス
Ⅴ(1)報告対象ガスと目標設定ガス(エネルギー起源CO2)
Ⅴ(1)1.報告対象ガスと目標設定ガスの違いを教えてください。
本制度において報告の対象としている温室効果ガスは、以下のとおりです。
① エネルギー起源(化石燃料の燃焼により直接間接的に生じる)二酸化炭素(CO2)
② 非エネルギー起源(廃棄物焼却やセメント製造等により新たに大気中に放出される)
CO2
③ CO2以外の温室効果ガス(メタン、一酸化二窒素、フロン類、六ふっ化いおう)
このうち、①エネルギー起源CO2が「目標設定ガス」となります。
目標設定ガス以外の②及び③のガスを合わせて「その他ガス」と言います。
Ⅴ(1)2.報告のためには何を集計すれば良いのですか?
事業所内で使用された電気、ガス、燃料などを外部から購入したときの伝票類(購買伝
票等)に記載された量を集計します。
また、自社内に太陽光発電設備がある場合や、算定対象外建物等へ外部供給をしている
場合は、それらに係る自社内の記録も併せて集計しなければなりません。
Ⅴ(1)3.エネルギー起源CO2と、非エネルギー起源CO2の違いは何ですか?
エネルギー起源CO2は、石油や天然ガスなどの化石燃料を燃焼させることにより直接
的に発生するCO2や、化石燃料を燃焼させて作った電気や蒸気を使用することにより、
間接的に発生させたことになるCO2のことを言います。
非エネルギー起源CO2とは、化石燃料の燃焼以外の活動により地球上に初めて排出さ
れるCO2を言います。
例えば、セメントを製造する時に使用する石灰石から放出されるCO2や、プラスチッ
クなどの石油製品を焼却する時に生じるCO2などが該当します。
木質ペレットや紙くずを燃やした時に生じるCO2は、光合成により吸収されていた空
気中のCO2を戻すだけですので、非エネルギー起源CO2としては算定しません。
(排出
量ゼロとみなします)
Ⅴ(1)4.エネルギー起源CO2排出量はどのように計算するのですか?
エネルギーの種類ごとに、CO2の排出量を計算するための換算係数が定められていま
すので、これを掛け合わせて排出量を算定します。
実際に計算を行う際は、専用の様式(エクセル形式)を用意してありますので、そちら
を御利用ください。
エネルギーの使用量を入力すれば、自動的にエネルギー起源CO2排出量が計算されま
す。
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Ⅴ(2)非エネルギー起源CO2とCO2以外の温室効果ガス
Ⅴ(2)1.テナントの歯科医院で麻酔ガス(一酸化二窒素)を使用しています。報告は必
要ですか?
一酸化二窒素(N2O)はCO2以外の温室効果ガス(その他ガス)に該当しますので、
報告の対象となります。
ただし、
「その他ガス」の場合で報告の必要があるのは、ガスの種類ごとに前年度の二
酸化炭素換算温室効果ガス排出量が事業者合算で3,000トン-CO2/年以上となる
場合に限られます。
麻酔ガスとしてN2Oを使用している場合は、年間の使用量が約10トン以上になると、
報告の対象となります。
Ⅴ(2)2.二酸化炭素換算温室効果ガス排出量とは何ですか?
本制度に基づく報告対象ガスは、CO2やメタン、フロン類など6種類ですが、それぞ
れ温室効果の強さが異なります。
例えば一酸化二窒素1トンには、CO2を310トン排出した時と同じ大きさの温室効
果があります。
二酸化炭素換算温室効果ガス排出量とは、報告対象ガスの種類ごとにCO2に換算した
温室効果の強さ(地球温暖化係数)を掛けて二酸化炭素換算での温室効果ガス排出量を
求めるものです。
No
温室効果ガス
地球温暖化係数
1
二酸化炭素
CO2
1
2
メタン
CH3
21
3
一酸化二窒素
N2O
310
4
ハイドロフルオロカーボン(13種類)
HFC
140~6,300
5
パーフルオロカーボン(7種類)
PFC
6,500~9,200
6
六ふっ化いおう
SF6
23,900
Ⅴ(2)3.フロンガスにはいろいろな種類があるのですが、全ての種類のフロンガスにつ
いて報告をしなければならないのですか?
本制度の報告対象となるフロンガスは大きくハイドロフルオロカーボン(HFC)とパ
ーフルオロカーボン(PFC)の2種類に分けられます。
さらにHFCについては13種類、PFCについては7種類に分けられますので、合計
で21種類のフロンガスが本制度の対象となります。
一覧表にない種類のフロンガスでも温室効果を持つものはありますが、埼玉県地球温暖
化対策計画制度においては報告の対象外となります。
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Ⅴ(2)4.場内で発生した紙くずを焼却していますが、非エネルギー起源CO2排出量の
報告は必要ですか?
紙くずや動植物性廃油など、生物資源由来の廃棄物を焼却する時に発生したCO2は非
エネルギー起源CO2としては算定しません。(排出量ゼロとみなします)
プラスチックや石油由来の廃油(廃重油等)など、元は石油だった廃棄物を焼却する時
に発生したCO2は、非エネルギー起源CO2に該当します。
紙、動植物油は、元々大気中にあったCO2が光合成によって吸収されたものなので、
地球上に新たなCO2を放出したとはみなされません。
ただし、木材などの焼却を行う際に着火用や助燃用に灯油バーナーやガスバーナーなど
を使用している場合、灯油やガスの使用量はエネルギー起源CO2の算定に含める必要が
あるので注意してください。
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Ⅵ.排出量の算定方法(監視点の把握)
Ⅵ(1)燃料等の使用量を算定する場所のポイント
Ⅵ(1)1.対象となる燃料等がどこで使われていたのかは、どのように調べれば分かるの
ですか?
報告の対象となる燃料等の確認ポイントは大きく分けて次の3つです。
① 電気や燃料の購入など、事業所にエネルギーが供給されるポイントを調べる。
② 対象外建物等(例:住居)への電気の供給や、ナンバープレート付き車両への給油量
など、算定対象外となる燃料等の使用ポイントを調べる。
③ 太陽光発電設備など事業所の内部でエネルギーが作られるポイントを調べる。(再生
可能エネルギー使用量を算定する方のみ)
事業所内にテナントをお持ちのビルオーナーの方は、テナント管理者が独自に都市ガス
やLPGなどの燃料等を使っている場合がありますので、テナント管理者に対してもよ
く確認をする必要があります。
Ⅵ(1)2.対象となる燃料等を漏れなく確認するためには、具体的にはどのように探した
ら良いのですか?
報告対象となる燃料等の事業所内への供給(算定対象排出活動)、事業所外への供給(算
定対象外排出活動)について、具体的な確認ポイントを探す必要があります。
① 電気、都市ガス、蒸気など、連続的に供給される種類のエネルギーについては、事業
所外部と内部との供給連結点を探します。(電力メーター、ガスメーター等)
② 灯油、LPG、石炭など、定期的に補給される種類のエネルギーについては、補給場
所を探します。
(燃料タンク、プロパンガスボンベの設置場所等)
③ 太陽光発電設備など事業場内で発生するエネルギーについては、発生設備から事業所
内の系統につなぐ連結点を探します。
これらの確認ポイントを「燃料等使用量監視点」といいます。
Ⅵ(1)3.燃料等使用量監視点が事業所のどこにあるのか分かりません。監視点の場所は
どのように探すのですか?
排出活動の種類ごとに、確認ポイント(燃料等使用量監視点)が示されている図面等を
用意します。
① 電気、都市ガス、蒸気など、連続的に供給される種類のエネルギーについては、建物
配電図、ガス工作物図面、空気調和設備系統図などを調べます。
② 灯油、高圧ガス、石炭など定期的に補給される種類のエネルギーについては、消防法
などの法規に基づく危険物貯蔵所申請届出書などを調べます。
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Ⅵ(2)燃料等使用量監視点の考え方
Ⅵ(2)1.中央制御室等で電気やガスの使用状況をチェックしています。この場合の監視
点は中央制御室で良いですか?
電気の受電点や重油やの受入れタンクなど、実際にエネルギーを受け入れる場所が燃料
等使用量監視点となります。
中央制御室など使用量を確認する施設は燃料等使用量監視点となりませんので御注意
ください。
Ⅵ(2)2.ストーブ用の灯油をポリタンクに入れて物置で保管していますが、これも燃料
等使用量監視点となるのですか?
場内で使用されている燃料については、どんなに使用量が少ない場合であっても監視点
の対象となってしまうのですか?
灯油については、ポリタンク程度の保管であれば監視点から除外することができます。
消防法の対象となる燃料(液体固体燃料)については、消防法や市町村条例に基づく届
出対象となる規模の保管場所を燃料等使用量監視点として把握する必要があります。
外部から連続して供給される燃料(電気、都市ガス、蒸気など)については使用量の多
少に関係なく、受電点、ガス供給点、蒸気供給点が燃料等使用量監視点となります。
タンクを使用するような高圧ガスについては、液石法や高圧ガス保安法に基づく申請や
届出対象となる規模の場合か、高圧ガス保安法対象の容器置場・貯槽がある場合に燃料
等使用量監視点に該当します。
Ⅵ(2)3.燃料等使用量監視点の要件にある「高圧ガス保安法対象の容器置場・貯槽」と
はどういうものですか?
家庭用のLPGなど小型の高圧ガス使用設備については設置許可及び届出等が不要で
すが、高圧ガス保安法に基づき容器に安全基準が定められています。
一般に使用されるガスボンベは、ほぼ全て高圧ガス保安法の対象となるので、事業所の
給湯用LPGなどがガスボンベで供給されている場合は、LPGボンベの置き場所が「高
圧ガス保安法対象の容器置場・貯槽」に該当し、燃料等使用量監視点となります。
特に、給湯室の給湯器や構内用フォークリフトの燃料に使用されるガスボンベなどが見
落とされやすいので御注意ください。
Ⅵ(2)4.LPGボンベを複数束ね、LPG室に集積して使用しています。この場合であ
っても、監視点は1本ずつ分けて把握しなければならないのですか?
同一用途に使用するために、LPG室など事業所内の一箇所に集積して置いている場合
は、当該LPG室全体を一つの監視点として差し支えありません。
なお、同一用途に使用する場合であっても、事業所内に分散して置かれている場合は、
監視点は別々に把握する必要がありますので御注意ください。
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Ⅵ(2)5.過去に重油を使用していましたが、現在は使用を廃止し届出タンクも撤去して
います。監視点の把握が必要ですか?
基準年度に使用していた燃料についても、燃料等使用量監視点の把握が必要です。
基準年度以降に新たに使用を開始した燃料等についても、もれなく燃料等使用量監視点
を把握する必要がありますので、燃料転換等を行っている事業所の方は御注意ください。
Ⅵ(2)6.場内のみで使用しているフォークリフト(ガソリン車)については、燃料の供
給会社に直接来場して給油をしてもらっています。
この場合、フォークリフトの燃料等使用量の監視点はどこになりますか?
燃料の供給会社が直接事業所に来て、事業所内でのみ使用される車両に給油をしている
場合、当該活動は監視点の必須要件に該当しないため、給油量を算定する必要はありま
せん。
ただし、給油量が購買伝票等により把握できている場合は、基準年度と算定対象年度の
両方で算定する場合のみ、算定に含めることもできます。
(なお、燃料転換により使用廃
止または新規使用した場合を除き、基準年度のみ又は算定対象年度のみの算定はできま
せん)
Ⅵ(2)7.敷地内にある社宅(算定対象外活動)には、工場から配電される電気使用量を
把握するための子メーターが付いていません。
この場合、社宅分を除外するための監視点はどのように特定するのですか?
購買伝票等又は実測による把握方法等により、算定対象外活動の燃料等使用量を特定す
ることができない場合は、これを算定対象から除くことはできません。
社宅への電気使用量を把握するための子メーターがなく、算定対象から除くこともしま
せんので、算定対象外の燃料等使用量監視点は設定しません。(設定できません)
ただし、その他の燃料等について社宅への供給量が分かる場合(例:都市ガスについて
子メーターが設置されている場合など)は、それら供給量が特定できる燃料等を算定対
象から除外しなければなりません。
Ⅵ(2)8.テナントの監視点も把握する必要がありますか?
制度義務者は事業所範囲に含まれるテナントが独自に契約した都市ガス等についても、
燃料等使用量監視点として把握する必要があります。
ただし、制度義務者が受電点で受けた電気を、子メーターでテナントに配電する場合な
ど、ビルオーナーの燃料等使用量にテナントの使用量を含めることが可能な場合は、お
おもと(この場合はビルオーナーの受電点)のみが燃料等使用量監視点となります。
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Ⅶ.排出量の算定方法(使用量の算定)
Ⅶ(1)使用量の算定方法
Ⅶ(1)1.燃料等使用量はどのように算定するのですか?
燃料等使用量は、事業所内にある燃料等使用量監視点ごとに算定します。
算定は購買伝票等により把握した燃料等の購買量により行い、運転管理等に用いられる
メーター値(実測値)は原則として使用できません。
Ⅶ(1)2.購買伝票等とは何ですか?
本制度における購買伝票等とは「2者間の取引に用いられる書類」を示し、具体的には、
請求書や使用量のお知らせ伝票、使用量の証明書などが該当します。
記載事項として、発行者名(販売事業者名称)、受領者名(購入事業者名称)
、燃料等の
種類及び単位、燃料等の販売量、販売日(期間)が明確に分かるものであれば購買伝票
等として使用できます。
Ⅶ(1)3.算定ガイドラインにある「実測による把握方法で算定できる場合」とは、具体
的にどのようなときを示すのですか?
事業所内に太陽光発電設備を設置しており、その発電量を把握する場合は、購買伝票等
が発行されないため、実測による把握方法で算定を行うこととなります。
また、算定対象外建物等(例:住宅)への配電量を把握する場合は、購買伝票等が発行
されないため、実測による把握方法で算定を行うこととなります。
過去に購買伝票等が発行されていたが、それを紛失してしまったという場合は、原則と
して実測による把握方法を採用することはできません。
Ⅶ(1)4.事業所内で使用する電力をつくるため、敷地内にコージェネレーション設備を
設置しています。
この場合に算定をするのは、コージェネレーション設備で使用した燃料ですか、設備の
発電量及び蒸気発生量ですか?
コージェネレーション設備で使用した燃料(重油、都市ガス等)を算定します。
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Ⅶ(2)算定対象活動と算定対象外活動
Ⅶ(2)1.ESCO事業やESP事業により、敷地内にあるコージェネレーション設備の
発電事業や運転管理を委託し、そこから電気を購入する形をとっています。
このコージェネレーション設備は、「他事業所からの電気や熱の供給」であるとして算
定対象から除くことができますか?
算定対象から除くことはできません。
事業の契約形態が、コージェネレーション設備を設置している敷地内にのみ電気や蒸気
を供給するものである場合は、算定の対象となります。
(燃料使用量が算定の対象となり
ますので、委託先事業者から購買伝票等を取り寄せてください)
Ⅶ(2)2.同じ敷地内にある社員寮については、受電点と社員寮との間に子メーターが設
置されており、算定対象から除く排出活動の監視点として把握済みです。
しかしながら、当社は社員寮においても省エネ対策を進めているので、その結果を報告
に反映させたいと考えています。
この場合、社員寮で使用されている電力等の燃料使用量を、あえて算定に含めることは
可能でしょうか?
住宅用途への供給については、原則として算定対象から除かなければならないため、算
定対象に含めることはできません。
Ⅶ(2)3.子メーターがないため、同じ敷地内にある社員寮のみの使用量のみを把握する
ことができない場合はどうすれば良いのですか?
算定対象外活動の使用量のみを把握することができない場合は、算定対象外活動を含め
た使用量を算定します。
よって、社員寮のみの使用量が算定できない場合は、社員寮を含めた全体の使用量が算
定の対象となります。
Ⅶ(2)4.場内で利用するフォークリフトと営業用車両の両方に給油している場合は、ど
のように考えるのですか?
事業所内にある燃料タンクに供給された燃料を、算定対象活動(フォークリフト)と算
定対象外活動(営業車)の両方に給油している場合は、それぞれの車両への給油量を分
けて算定します。
供給量(購入量)は購買伝票等で把握できますが、給油量は購買伝票等で把握すること
ができないため、実測による方法(給油メーター値記録等)により把握することとなり
ます。
なお、場内と場外を分けられない場合は、全て場内分として算定をすることとなります。
Ⅶ(2)5.算定対象活動に該当する場合は、どんなに使用量が少なくても、排出活動とし
て報告をしなければならないのですか?
以下の要件に該当する場合は、算定対象から除くことができます。(含めることも可能
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です)
① 事業所範囲内で行われる算定対象活動ですが、事業所内に供給される燃料等使用量監
視点の把握要件を満たさない排出活動(構内作業車両への直接給油など)は「少量排出」
とみなし、算定対象から除くことができます。
② 工事のための燃料等の使用による排出活動は、算定対象から除くことができます。
Ⅶ(2)6.使用量が少なく受入れ設備がないため、「燃料等使用量監視点の要件」に該当
するタンクや容器等がない燃料は算定をしなくて良いのですか?
事業所内に供給される燃料等使用量監視点の要件を満たさない排出活動は「少量排出」
と見なし、算定対象から除くことができます。
Ⅶ(2)7.事業所内にあるガソリンスタンドから営業用車両だけに給油しています。
ガソリンスタンドの地下タンクは消防法対象なのですが、この場合は排出量算定を省略
することはできますか?
燃料等使用量監視点については、算定対象活動と算定対象外活動の両方を把握する必要
があります。
今回のように全量を算定対象外活動に使用する場合は、燃料等使用量監視点(燃料タン
ク)の把握は必要ですが、燃料等使用量の算定(購買伝票等の確認)は不要となります。
(燃料等使用量はゼロとなります)
Ⅶ(2)8.敷地内で旧地下配管の撤去工事を行った際、工事業者が使用する重機の燃料(軽
油)を事業所内にある燃料タンクから供給していました。
この工事業者が使用した燃料を算定から除くことはできますか?
工事のために使用された燃料については、算定対象から除くことができます。
ただし、購買伝票や計量器により工事業者が使用する重機に供給された燃料等使用量を
把握する必要がありますので御注意ください。
Ⅶ(2)9.算定対象から「除く」排出活動と「除くことのできる」排出活動の違いを教え
てください。
算定対象から「除く」排出活動には次の4つが該当します。
① 駅において、鉄道輸送と不可分な排出活動への供給(駅ホームの電力等)
② 住宅用途への供給
③ 他事業所への熱又は電気の供給
④ 事業所外で利用される移動体への供給(ナンバープレート付き車両への給油等)
算定対象から「除くことのできる」排出活動には次の2つが該当します。
① 燃料等使用量監視点の把握要件に該当しない「少量排出」活動への供給
② 工事への供給
「除く」排出活動に係る燃料等使用量のみを算定できる場合は、必ず算定から除かなけ
ればなりません。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
埼玉県地球温暖化対策計画・実施状況報告制度 よくある質問・回答集
「除くことのできる」排出活動については、算定から除くか算定対象とするかを事業者
の判断により決定することができます。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
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Ⅶ(3)購買伝票等が見つからない時の取扱い(大規模事業所)
Ⅶ(3)1.購買伝票が無くなってしまいました。支払い管理に使用していたエクセル記録
で算定を行うことはできますか?
支払い管理に使用していたエクセルなどによる記録は、購買伝票の代わりに使用するこ
とはできません。
購買伝票等を無くしてしまった場合は、発行者(東京電力、燃料販売会社等)に連絡し、
伝票の再発行又は燃料購入量証明書等の発行をお願いしてください。
Ⅶ(3)2.購買伝票が無くなってしまいました。過去に県へ提出した報告書のデータを用
いて算定を行うことはできますか?
過去に県へ提出した報告書のデータを、購買伝票の代わりに使用することはできません。
Ⅶ(3)1の場合と同様に、再発行又は証明書の発行手続きをお願いします。
Ⅶ(3)3.購買伝票が無くなってしまいました。事業所独自に管理をしていたメーター記
録で算定を行うことはできますか?
過去に購買伝票が発行されていたエネルギーについて、事業所独自に管理をしていたメ
ーター記録を算定に使用することはできません。
上記の場合と同様に、再発行又は証明書の発行手続きをお願いします。
Ⅶ(3)4.購入記録を再発行してもらうため、過去に燃料を購入していた業者に連絡をし
たところ、既に廃業していました。このような場合はどのように対応したら良いですか?
販売会社の倒産、廃業等により購買伝票の再発行を求めることができない場合において、
合理的と認められる他の方法(実測による算定等)により燃料等使用量を算定すること
ができる場合は、関連する資料を添えて埼玉県に相談してください。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
埼玉県地球温暖化対策計画・実施状況報告制度 よくある質問・回答集
Ⅶ(4)テナントが独自に使用する燃料等使用量の算定
Ⅶ(4)1.テナントが独自にプロパンガスを購入し使用しています。ビルオーナーはこの
プロパンガス使用量も算定に含める必要があるのですか?
テナントが独自に購入し使用したプロパンガスについても、ビルオーナーによる報告の
算定対象となります。
Ⅶ(4)2.現在は撤収しているテナントが、過去にプロパンガスを購入していました。こ
の場合、算定はどのように行うのですか?
過去に入居していたテナントが撤収し、既に廃業してしまっているなどの理由により、
テナントが過去に使用していた燃料使用量が把握できない場合は、把握可能な他のテナ
ントの燃料使用量で代替して算定を行うことができます。
なお、この特例措置は、平成20年度以前の排出量を算定する場合にのみ使用できます。
平成21年度以降に撤収したテナントに係る排出量算定には使用できませんので御注
意ください。
Ⅶ(4)3.撤収テナントに係る代替算定は具体的にはどのように行えば良いのですか?
代替算定の手順は、次のとおりです。
① 代替をするテナント事業者を次の方法により決定します。
(1)原則として同一場所(区画)にあるテナント事業者の燃料使用量で代替をする。
(2)同一区画に同種燃料を使用している事業者がいない場合は、同種燃料の使用量が最
も少ないテナント事業者の燃料使用量で代替をする。
② 代替をするテナント事業者が決まったら、次の方法により代替する年度を決定します。
(1)平成15年度~20年度のうち、把握可能な直近の年度における燃料使用量により
代替する。
(2)平成15年度~20年度の燃料使用量が分からない場合、又は同一区画のテナント
で代替をする場合は、平成21年度の燃料使用量により代替をすることができる。
③ 大規模事業所において、代替をした年度が基準排出量の対象年度であり検証対象とな
る場合には、検証時に下記の資料を用意しておく必要があります。
(1)代替して使用したテナントの燃料使用量に関する購買伝票等。
(2)現在入居しているテナント事業者と異なるテナント事業者が入居していたこと、及
び当該事業者が代替する燃料を使用していたことを示すもの。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
埼玉県地球温暖化対策計画・実施状況報告制度 よくある質問・回答集
Ⅷ.計画書の提出方法
Ⅷ(1)計画書の提出方法
Ⅷ(1)1.計画書はいつまでに提出するのですか?
計画書及び実施状況報告書は、毎年7月末日まで(7月末日が休日の場合は、8月最初
の開庁日まで)です。
東京都の制度に基づく提出期限(大規模:11月末、中小規模:8月末)と異なります
ので、都県の両方に対象事業所を持つ事業者は御注意ください。
Ⅷ(1)2.電子データで提出すれば、紙の書類提出は不要となりますか?
提出は電子データと紙の書類の両方が必要です。
電子データは、県の「電子封筒」の仕組みを御利用ください。
紙の書類は郵送又は持参で御提出ください。
Ⅷ(1)3.代表取締役ではなく、工場長名で提出をすることはできますか?
代表者からの委任状を添付すれば、代表者以外が提出することも可能です。
Ⅷ(1)4.計画書作成担当者欄には誰の名前を記入すれば良いのですか?
計画書を受け取った県の担当者は、以下のような作業を行うに当たり、計画書作成担当
者に御連絡をすることがあります。
担当者欄には、下記の場合に対応可能な方のお名前と連絡先を御記入ください。
① 計画書の内容(記入内容等に係る具体的な項目)について確認をする場合。
② 現地調査等の日程調整を行う場合。
複数の事業所を所有している場合、複数の事業所に係る対応を、担当者の方にまとめて
お願いする場合もありますので、御協力をお願いします。
担当者は、上記について対応可能な方であれば、提出者以外(管理会社)の方でも構い
ません。
Ⅷ(1)5.提出部数を教えてください。
紙様式の提出部数は1部のみです。
事業者控えが必要な場合は、正本と控えの合計2部をご用意ください。収受印押印後、
1部をお返しします。
Ⅷ(1)6.郵送で提出しても大丈夫ですか?
郵便で提出することができます。
事業者控えが必要な場合は、返送あて先を記入し切手を貼付した返信用封筒を併せてお
送りください。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
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Ⅷ(2)計画書の変更
Ⅷ(2)1.合併により会社名、本店所在地、代表者氏名が変更になりました。計画書の変
更手続きはどのように行うのですか?
組織改編や合併・分割に伴い、事業者名称、事業者本店所在地、代表者氏名等の情報が
変更された場合は、事業者区分に応じて必要となる手続が異なります。
① Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅳ類事業者の場合
氏名変更など温室効果ガスの排出に影響のない軽微な変更の場合は、地球温暖化対策
計画変更報告書を提出する必要はありません。
次年度に提出する様式第1号(地球温暖化対策計画作成報告書)を、変更後の名称等
で提出してください。
② Ⅲ類事業者の場合
「大規模事業所の廃止等による削減計画期間の変更等に係る要綱」に定める様式第2
号(大規模事業者氏名等変更届出書)又は様式第3号(大規模事業所承継届出書)を、
30日以内に提出してください。
Ⅷ(2)2.どのような変更をした場合に、地球温暖化対策計画変更報告書を提出する必要
があるのですか?
生産設備の事故や建物等の火災など、計画作成時点で想定していない理由により温室効
果ガス排出量が大きく変わってしまい、既存計画の履行が不可能となった場合は、30日
以内に変更後の計画を様式第1号(地球温暖化対策計画変更報告書)で提出します。
なお、フランチャイズチェーンにおける店舗数の変更など、事業形態によりあらかじめ
想定し得る変更については変更報告書の提出は不要です。
次年度に提出する様式第1号(地球温暖化対策計画作成報告書)により、変更後の店舗
数で提出してください。
Ⅷ(2)3.県内の事業所を廃止したため、原油換算使用量が1,500キロリットル/年
未満になることが分かりました。
この場合、様式第2号(地球温暖化対策計画廃止報告書)により、廃止の報告をすれば
良いのですか?
様式第2号(地球温暖化対策計画廃止報告書)は、任意事業者(Ⅳ類事業者)が、年度
途中に本制度への参加をとりやめる場合に提出するものです。
Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類事業者が、事業所廃止等の理由により本制度の対象外となる場合は、
次年度は実施状況報告書(様式第3号)のみを提出してください。
なお、Ⅲ類事業者の方が大規模事業所(C事業所)を廃止する場合は、上記の手続きと
は別に、「大規模事業所の廃止等による削減計画期間の変更等に係る要綱」に定める様式
第1号(大規模事業書廃止等届出書)の提出も併せて必要となります。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
埼玉県地球温暖化対策計画・実施状況報告制度 よくある質問・回答集
Ⅷ(2)4.任意事業者(Ⅳ類)として計画を作成してきましたが、方針変更により年度途
中で計画を廃止することになりました。廃止報告書はいつ、どのように提出すればよいの
ですか?
任意事業者が地球温暖化対策計画を廃止した場合は、廃止後30日以内に様式第2号
(地球温暖化対策計画廃止報告書)を提出してください。(郵送可)
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
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Ⅷ(3)検証の実施と検証結果の提出方法(大規模事業所)
Ⅷ(3)1.検証機関による検証は、毎年受けなければならないのですか?
埼玉県においては、東京都のように翌年度中に検証を受けていただく必要はありません。
第1計画期間においては、遅くとも平成27年度に基準年度(3年分)及び算定対象年
度(4年分)の検証を受け、その結果を提出してください。
Ⅷ(3)2.検証結果報告書の提出方法を教えてください。(計画書より前に検証結果報告
書を提出することはできますか?)
検証結果報告書は、以下のタイミングで提出することができます。
① 埼玉県へ提出する前の計画書に基づき検証を受けた場合は、計画書と併せて検証結果
報告書を提出します。
② 埼玉県へ提出済の計画書に基づき検証を受けた場合は、検証結果報告書のみを提出し
ます。
Ⅷ(3)3.埼玉県へ提出済の計画書について検証を受けたところ、記載内容に誤りが見つ
かってしまいました。
提出した計画書の修正は必要ですか?
提出済の計画書について検証を受け、記載内容に誤りが見つかった場合でも修正は不要
です。次年度に提出する計画書で、誤っていた個所を修正して提出してください。
Ⅷ(3)4.基準排出量について検証を受けたところ、記載内容に誤りが見つかり、基準排
出量の値が変わってしまいました。
基準排出量検証で誤りが見つかり、事業所の範囲や基準年度の排出量の値が変わること
となった場合は、基準排出量の修正協議書を提出してください。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
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Ⅸ.計画の公表
Ⅸ(1)計画の公表方法
Ⅸ(1)1.様式のうち、どのページが公表されるのですか?
公表対象となる様式については、下表をご覧ください。
公表対象様式
事業者用
事業者(1)~(3)
A事業所用
A事業所(1)、(2)、事業所リスト
別紙2~4号
B事業所用
B事業所(1)、(2)
別紙2~4号
C事業所用
C事業所(1)~(3)
別紙2~4号
Ⅸ(1)2.県が公表をすれば、事業者は公表をしなくても良いのですか?
条例に基づき、県と事業者の両方が公表をすることとなっています。
県による公表とは別に、事業者自身による公表も必要ですので御注意ください。
Ⅸ(1)3.公表はホームページでしなければならないのですか?
公表は事業者により可能な方法で行うこととされていますので、ホームページ以外の方
法(事業所内での閲覧など)で行っても構いません。
なお、公表方法は可能な限り複数の方法(例:ホームページと閲覧の両方)をとるよう
努めてください。
Ⅸ(1)4.県に提出した様式をそのまま公表しなければならないのですか?
公表様式の内容が網羅されていれば、様式を加工して公表しても構いません。
様式の公表以外の方法で公表をする場合は、項目の抜け漏れに御注意ください。
Ⅸ(1)5.公表はいつからいつまで行えば良いのですか?
計画書の提出後、県による審査が終了したら、速やかに公表をしてください。(審査が
終了した旨を御担当者に連絡します)
公表期間は1年間(計画書を提出した翌年度の7月末まで)となりますが、事業者自身
の御判断により公表期間を延長することは差し支えありません。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
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Ⅸ(1)6.県による公表はいつからいつまで行われるのですか?
県による公表は、審査の終了後遅滞なく行います。(事業者あて公表を行う旨の連絡等
は行いませんので御注意ください)
公表期間は5年間(例:平成23年度に提出したものは平成28年度まで)となります。
Ⅸ(1)7.県はどのように公表をするのですか?
県はホームページによる公開と、県庁(温暖化対策課)での備え置きによる公表(閲覧・
写しの提供)を行います。
平成24年5月現在、ホームページによる公開は公表対象様式のうちの一部のみとなっ
ておりますが、次年度以降公開事項を増やしていく予定です。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
埼玉県地球温暖化対策計画・実施状況報告制度 よくある質問・回答集
Ⅸ(2)非公表請求の方法
Ⅸ(2)1.計画書に記載した生産量を同業他社に知られたくありません。このような場合
はどのようにしたら良いですか?
一般には公表されておらず、公表することにより競争上又は事業運営上の地位その他社
会的な地位が損なわれる事項等がある場合、県に非公表とすることを請求することがで
きます。
詳しくは、ホームページをご覧ください。
Ⅸ(2)2.計画書に記載したCO2排出量を同業他社に知られたくありません。このよう
な場合はどのようにしたら良いですか?
CO2排出量は本制度の基本となる事項であるため、非公表とすることはできません。
CO2排出量のほか、下記の項目については非公表とできませんので、あらかじめ御了
承ください。
① 温室効果ガスの削減目標(大規模事業者にあっては、基準排出量及び削減目標量)
② 計画期間
③ 削減目標を達成するための措置の計画及び実施状況
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
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Ⅹ.地球温暖化対策推進者
Ⅹ(1)推進者の責務
Ⅹ(1)1.地球温暖化対策推進者の責務を教えてください。
地球温暖化対策推進者の責務は以下のとおりです。
① 地球温暖化対策計画の作成、進行管理、実施状況報告に関すること
② 従業員に対する地球温暖化防止についての教育に関すること
③ 地球温暖化の防止についての情報の収集に関すること
④ その他事業活動対策指針に定める事項
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)
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Ⅹ(2)推進者の選任方法
Ⅹ(2)1.地球温暖化対策推進者になるために必要な資格はありますか?
地球温暖化対策推進者となるために必要な資格等は特にありませんが、事業者として地
球温暖化対策計画を作成し、又は変更する権限を有する者である必要があります。
推進者としての責務を責任持って進められる方を、事業者の中で適切と思われる立場の
方の中から選任してください。
Ⅹ(2)2.一つの事業者で複数人の推進者を選任することはできますか?
事業者全体としての責務を負う方(例:本社CSR部部長等)を選任した上で、複数人
の推進者を追加して選任(例:大規模事業所ごと)することに制限はありません。
Ⅹ(2)3.地球温暖化対策計画書に記入する「担当者連絡先」と「地球温暖化対策推進者」
は同じでなければならないのですか?
エネルギー管理部門と環境対策部門が分かれている場合など、事業者の状況に応じて、
別々の組織を選択することができます。
同様に「担当者連絡先」、
「地球温暖化対策推進者」と別の組織を「公表担当部署」とす
ることも可能です。
(本制度における連絡先等の考え方)
考え方
地球温暖化対策推進者
事業者として地球温暖化対策を進める責任者
作成担当者連絡先
埼玉県が事業者に連絡をする場合の担当者
公表の担当部署
一般の方が事業者に連絡をする場合の担当部署
Ⅹ(2)4.計画書提出者以外の組織の者が推進者となることはできますか?
地球温暖化対策推進者は、地球温暖化対策計画を作成し、又は変更する権限を有してい
る方の中から選任しなければなりません。
計画書提出者以外の組織の方を推進者として選任したい場合は、この条件に当てはまっ
ているかをよく確認してください。
埼玉県 環境部 温暖化対策課 温暖化対策計画制度担当(H24.6月)