数学科(数学B)学習指導案 普通科文系 第2学年○組 指導者 教諭 ○○ ○ 日時 平成○○年○月○日(○) 単元名 ベクトル(ベクトル方程式) 第○時限 (2−○教室) ○教材観・・・中学校で直線の方程式や放物線を,高校2年では円の方程式を学習した。 さらに,高校3年生では,楕円や双曲線を学習していくが,直線や円の方程式がいえても,「ど うして y=2x+1 が直線の方程式というのか」が答えられる生徒は少ないようである。 この単元で扱う『ベクトル方程式』や図形と式で扱う『軌跡』や『不等式の領域』などの学 習をとおし,その条件を満たす点の集まりという考えが次第にできてきて図形の方程式の理解が深 まってくるものと考える。 そして,同じ図形でもさまざまな表現方法があることがわかり,いろ いろな場面で活用できるようになるのである。このような意味で本単元は,高校数学において 非常に重要な部分であると考える。 単 元 ○生徒観・・・4月に調査したアンケートによるとこのクラスは,数学が「大好き」0%, 設定の 「好き」7.9%「ふつう」26.3%, 「嫌い」50%, 「大嫌い」15.8%であった。 「嫌 い」「大嫌い」になった時期は,中学校という回答が多かった。 理 由 定期考査では,公式にあてはめるだけの問題はかなり正答率が高いが,考える問題になると 厳しいようである。現在,発問を工夫して考えさせる場面を多くもったり添削指導などに力を 入れ,自ら考えることを重点目標として指導している。 ○指導観・・・生徒にとって,ベクトルは抽象的で分かりづらい分野である。そこで多くの 具体例を挙げて説明したり,数学的な活動をとおして自ら発見するような学習が効果的である と考える。 本時は,点をプロットすることにより,規則性を自分で発見することでより興味を持って取 り組めるように工夫した。また,点をプロットしていくことは方程式を満たす点の集まりがその図 形を表していることが確認でき効果的であると考える。 ・ベクトルのよさを認識し,積極的に活用しようとする。【関心・意欲・態度】 単元の ・OP= s OA+ t OB の終点P の存在範囲について考えることができる。 目標 【数学的な見方や考え方】 ・ベクトル方程式が活用できる。 ・ベクトルを用いて,直線や円,領域を表すことができる。 【表現・処理】 【知識・理解】 ベクトル方程式(全6時間) 指導計画 直線のベクトル方程式・・・・・・・2時間(本時は2時間目) 平面上の点の存在範囲・・・・・・・2時間 内積による直線のベクトル方程式・・1時間 円のベクトル方程式・・・・・・・・1時間 その他 配慮する 事項 目 ・係数と終点の関係に気付き,数学的に考察する。 標 ・ 方 程 式 OP= s OA+ t OB 0 s + t =1 1 過 程 導 入 学習内容 (ねらい) 直線の方 程式につ いて復習 図示の仕 方を復習 の意味が理解できる。 学 習 活 動 はなぜ直線の方程式というのか y = 2x + 1 問1で図示の仕方を復習する。 指導上の留意点お呼び評価の観点 ◇支援 ◆評価 ◇点の集まりであることを思い出すよう支援 する。 ・ワークシートを配付 ◇机間観察。和の作図について確認する。 問2.点P の位置を示せ。 1 1 a+ b 2 2 1 3 (6) OP= a + b 4 4 3 2 (8) OP= a + b 5 5 (3) OP= 展 b a ◇単なる作業にならないように,規則性につ いて考えるように呼びかける。 ◆規則性に関心をもち,積極的に考えている か 【関心・意欲・態度】(机間観察) 開 ・答えを確認する。 本時の目 標を確認 Ⅰ 展 開 係数と終 点P の関 係につい て考察 予想が正 しいこと を文字を 用いて確 認 係数と終点の関係について,何か規 則性がないか考えてみよう ・作図した結果から,何か規則性がな いかを考える。 〈予想される考え〉 ・点の集まりが直線になっている ・係数の和が1になっている ・係数の和が1のとき,直線を表す ・点を間違ってプロット ・予想したことについて発表する。 ・(1)∼(9)以外にも同様の関係がある ベクトルがないかを調べる。 問3.予想が正しいことを証明して みよう ま と め 本時の学 習につい てのまと め ◇係数がマイナスになる場合もあることを支 援する。 ◆予想したことを,数学的に論理的に説明で きるか 【数学的な見方や考え方】 (机間観察,発問) 1 3 ◇ (6) OP= 4 a + 4 b が直線AB上にあること を式変形で証明してみる(必要があれば) ・ p = sa + tb を変形し, p = a + t AB Ⅱ ・机間指導。 ◇係数の和に着目するように導いていく。 ◇自分で適当なベクトル(規則に当てはまら ない)をかいたりしながら考察していくよう に助言する。 ◇(1)∼(9)以外にも,規則を満たすベクトル がないか個別にヒントを与える。 ・生徒の意見をまとめる。 ◇できた生徒から,自分の予想が正しいこと を証明できるか呼びかける。 を導く。 ◇仮定と結論を明確にする。 ◇文字を1つ消去することや前時に学習した OP= a + tu の関係などを発問することで支 ・ヒントや話し合いなどから,解決してい く。 援していく。 ・直線のベクトル方程式について整理する。 ◇点の集まりであることを改めて確認する。 2点A( a ) ,B( b ) を通る直線 p = sa + tb 0 s + t =1 1 s を消去すると p = 0 1 - t 1a + tb ◆方程式 OP= s OA+ t OB 0 s + t =1 1 の意味について理解できたか。 【知識・理解】(観察)
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