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コミュニケーション
テレビ学習メモ
英語Ⅰ
Lesson 11 A Window on the Universe 〈ハワイのすばる望遠鏡〉
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講師:鳥飼慎一郎
ハワイ島マウナケア山の山頂は、地球上で最もよく星が見える場所の一つです。日本
はそこに世界最大規模の望遠 鏡であるすばるを設置しました。毎 夜、科学者たちはすば
るを使って天空に目を向けつづけています。はるかなる大宇宙に思いをはせながら、天体
観測の最前線に足を踏み入れてみましょう。
「夜に」という意味。反対は「昼間に」
in / during the day
When you look out of your window at night, can you see many stars?
look out of で、
「∼の中から外を見
る」という意味。反対は、look into
で、「∼の外から中を見る」という意味。
there is . で、「∼ が あ り ま す 」 と、
物事を初めて紹介するときに使う表現。
In the middle of the Pacific Ocean, there is a place where you can see
in the middle of で、
「∼
の真ん中に」という意味。
the Pacific Ocean で、
「太平洋」のことを指す。pacific とは「穏やかな、平穏な」
という意味。1520 年から 21 年にかけて世界を始めて一周したマゼランが太平
洋を航海した時に穏やかな海だったことからこの名がついた。
▼
millions of stars. That place is Mount Mauna Kea. It is on the island
where 以 下 は、 直 前
の place が ど の よ う
な場所なのかを後ろ
から説明している。a
place [where you
can see millions of
stars] で、
[何百万も
の星が見える]場所、
という意味。
この It も、前文の新しい事
柄のマウナケア山を指す。
マウナケア山はハワイ島にある標高4,
205mの山。この山は晴れ
の日が多く、周りに大きな町がないため、天体観測に適している。
この That place は、there is の文で初めて紹介された「星がたくさん見える
場所」を受けている。このように、前の文で新しく紹介された事柄を次の文の
先頭で受け、その文の後半でまた新たな事柄を取り上げ、そのことを次の文の
先頭で受ける、というようにして次々と新しいことを文中で紹介している。
of Hawaii. The mountain is 4,205 meters high. The air at the top of the
最初に The mountain is high.(その山は高い)という文があ
り、どのくらい高いのかを具体的に表す 4,205 meters を形
容詞の high の前に付けた。形容詞の部分を old、deep、long
などの置き換えるとさまざまな表現ができる。
例 He is 34 years old. The snow is 2 meters deep.)
at the top of the mountain で、
「山
の頂上」という意味。at を使うことで、
山の頂上という最高点の感覚が出る。
mountain is clean and dry because the peak is above the clouds. It is
peak とは、山などの尖った峰を指す言葉。
above と は、
「∼ の 上 方 」 を 指 す。He held the medal high above his
head.(彼はメダルを頭上高々と掲げた)同じ「∼の上方」でも、over は覆
うような感じ。
He waived the flag over his head.
(彼は旗を頭の上で振った)
こ の It も there
もともに、
「マウ
ナケア山の頂上」
を指している。※
an excellent place to see stars, so thirteen telescopes were set up there.
It is an excellent place「マ
ウナケア山の頂上が優れた場所
です」だけでは、何のために優
れているのかがわからない。to
see stars を後から付けること
で、「星を見るのにすぐれた場
所」であることがわかる。
telescope の 語 源 は、tele
この so は、
「そ
ういう理由で、 (遠くを)scope(見る機械)。
だ か ら 」 と、 この tele は、ギリシャ語で「遠
く離れている」という意味。
前に述べたこ
telegraph(遠くへ書かれた
とから結論を
物 → 電 報 )、telephone( 遠
導き出すとき
く の 音 → 電 話 )、television
に使う。
(遠くの像を見ること→テレ
ビ)のように使われる。
−1−
※
set up で「機械
や設備などを設
定 す る 」 こ と、
それが受け身で
使われている。
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コミュニケーション
a Japanese telescope と Subaru は 同 じ
ものを指している。最初により一般的な表現
である a Japanese telescope を出してお
き、その後で具体的な固有名詞を出している。
この It は、前の文の最後に出
てきた Subaru を指している。
One of them is a Japanese telescope, Subaru. It is one of the biggest
元々は、It is a big telescope. が最初にあり、それに最上級が加
わり、It is the biggest telescope. となり、in the world とど
の範囲で最も大きいのかを示す表現が加わり、最後に one of the
biggest telescopes と最上級で表すものを複数にして表現して
いる。big の最上級は、big に g を重ねてから -est を付けて作る。
比較級も同様に big に g を重ねて -er を付けて、bigger とする。
「13ある望遠鏡の1つ」という意味。
telescopes in the world.
この It は、前の文の後半に出
てきた「銀河の写真」を指す。
これは受け身の文で、「これ(=この銀河の写真)
はスバル望遠鏡を使って取られたものです」という
意味。受け身では by を使って「誰々によって」と
いう意味を表すが、ここでは「スバル望遠鏡を使っ
て」と道具を表しているので with を使っている。
Look at this picture of a galaxy. It was taken with Subaru several years
この galaxy は、我々が住んでいる銀河系の外にある別の数ある銀河や星雲の中の1つを指しているので、a
galaxy と a が付いている。我々の住む銀河を指す時には、the Galaxy と the を付け大文字で始める。この the
Galaxy は、the Milky Way とも呼ばれる。galaxy とはギリシャ語で「ミルク」を意味する gala からきている。
the Milky Way と呼ぶのも、夜空の銀河がミルクを流したように見えるためで、両方の表現ともに同じ発想である。
ago. However, the image is actually from about 24 million years ago.
この image は、写真に現れている銀河の画像を指
している。写真に写されているとはいえ、それはあ
くまでも銀河を映した画像であり、銀河そのもので
はない。このような物を英語では image と表現す
る。語源はラテン語で、
「似ているもの」という意味。
actually と は「 本 当
は、実際は」という意
味。外見などからの予
想と反したことを言う
ときによく使われる。
is from は、通常は出身地な
ど場所との関連で使われるが、こ
こでは場所ではなく、
「2,400万
年前から来ている」と時間軸の
中での出身を表している。
▼
This is because it takes about 24 million years for the light from the
前の文で言ったことを文頭
の This で受け、その理由を
because 以下で述べている。
この take は「時間がかかる」という意味で、「it takes +時間+ for 誰々
+ to すること」という構文で、「誰々が、∼をするのに、これだけの時間
がかかる」という意味。具体的には、「銀河からの光が、地球に届くのに、
およそ2,
400万年かかる」ということ。
galaxy to reach the earth. Seeing a faraway galaxy means seeing the past
「地球」を表す場合には、the
Earth と大文字で始めること
も多い。元々は、
「大地、地上、
地面」という意味の語。
Seeing
means seeing . で、「∼を見ることは、∼を見ることを意味
する」という意味。「はるかかなたのある銀河を見るということは、その銀
河の過去を見ることを意味する」というのが直訳。
of that galaxy.
say は、人が話したり書いたりしたこ
とを伝える動詞。言ったことをそのま
ま伝えるときには、その部分をこのよ
うに … (引用符)を使って囲む。
the birth of で、
「∼の誕生」という意味。反
対は、the death of で、
「∼の死」という意味。
One scientist said, “I wish I could see the birth of
one scientist と one を付けると「ある
一人の科学者」と一人を強調した言い方。
この表現を弱まると a scientist となる。
wish を使った仮定法の文。実際には起こらないことを「∼
だったらよいのになあ」と想像していう時の文。仮定法で
は、現在のことを表すのに、一つ時制が古い過去形を使う。
this universe.” This is a dream of many scientists. Subaru is a powerful
universe とは、
「宇宙」
と い う 意 味。 元 々 は、
ラテン語で「1つにさ
れたもの」という意味。
前の文である科学者が述べた願望を指している。
この It は、Subaru を指す。
tool for achieving this goal. It is a window on the universe.
tool for で、
「∼
achieve とは「達
の た め の 道 具、 成 す る 」 と い う
手段」という意味。 意味の動詞。
この on は、「宇宙に付けられ、そこから
宇宙を見る窓」という感じを出している。
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Lesson 11
本文和訳
英語Ⅰ
ハワイのすばる望遠鏡
夜に窓から外を眺めると、たくさんの星が見えますか。
太平洋の真ん中に、
何百万もの星を見ることができる場所があります。
その場所は、
マウナケア山です。その山はハワイ島にあります。その山の標高は、
4,205mです。
山頂が雲の上にあるため、空気は澄み、乾燥しています。そこは、星を見るのに最適
な場所なので、13基の望遠鏡が設置されました。その中の一つが日本の望遠鏡、す
ばるです。すばるは世界で最も大きな望遠鏡の一つです。
この銀河の写真を見てください。これは数年前にすばるを使って撮影されたもので
す。でも、この画像は、本当は約2,400万年前の(その銀河を写した)ものです。
その理由は、この銀河からの光が地球に到達するまでにおよそ2,400万年かかるか
らです。遥かかなたの銀河を見るということは、その銀河の過去を見ていることを意
味します。 ある一人の科学者が、
「この宇宙における最初の銀河の誕生を見られたらなあ」と
言いました。これは多くの科学者たちの夢です。すばるは、この目的を達成するため
の強力な道具です。すばるは宇宙を見る窓なのです。
▼
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