珪藻赤潮情報 KH-26-15 - 兵庫県立農林水産技術総合センター 水産

発行:兵庫県水産技術センター ℡(078)941-8601
兵庫のり研究所
℡(078)942-1531
珪藻赤潮情報 KH-26-15(播磨灘)
平成 27 年 3 月 20 日 発行
珪 藻 赤 潮 プランクトン調 査 の結 果 をお知 らせします。
調 査 年 月 日 :3 月 19 日 〔調 査 箇 所 は地 図 上 に▲(東 部 )および●(西 部 )印 で表 示 してい
ます。〕
概 況 降雨による出水の影響により、河口域では DIN 濃度は大きく回復していましたが、西部沖合海
域では濃度の低い状況が継続しています。ユーカンピアの発生状況は前回調査時とほぼ同様でし
た。コスキノディスクスはほとんど認められませんでした。
水温は、白浜以西では 10.5~11.4℃、家島諸島周辺では 8.9~9.6℃、江井ヶ島・高砂周辺で 9.0~10.6℃、明石海峡
付近並びに西浦では 9.3~10.3℃、鹿ノ瀬周辺では 9.3~9.5℃でした。
相生
網干
1.4
(0.1)
赤穂
24.2
(0.2)
0.3
(0.4)
17.3
(0.1)
0.4
(0.2)
0.1
(0.3)
家島
高砂
21.9
(0.4)
別府
東二見
22.4
(3.1)
0.2
(0.3)
坊勢
0.8
0.6
(2.4) (0.6)
3.1
(3.1)
1.0
(1.2)
溶存態無機窒素
DIN
(μg-at/ℓ )
白浜
4.0
(0.1)
173
(163)
赤穂
2
(161)
5
(313)
39
(19)
0
(0)
家島
坊勢
15
(5)
23
(12)
※ 底層の値を( )で示しています。
林崎
尾崎
8.5
(7.1)垂水
6.0
(6.0)
須磨
浦
森
仮屋
郡家
江井
相生
網干
6.2
(6.1)
3.8
6.4
(2.1)
(6.1)
3.4
6.1
(3.5)
(6.0)
富島
5.3
浅野
(5.1) 室津育波
2.8
(2.8)
※ 底層の値を( )で示しています。
江井ヶ島
ユーカンピア
( cells/mℓ )
白浜
87
高砂
(95) 17
(145) 別府
35
東二見
(55)
31
江井ヶ島
33
(65)
2 林崎 0
(24) 0
(0)
(14)
垂水
(20)
0
14
0
(0)
(25)
14
(6)
0
(52)
33
(0)
(69)
0
富島
浦
浅野
(0)
森
育波
室津
尾崎
4
(26)
郡家
江井
仮屋
須磨
相生
網干
0
(5)
赤穂
0
(0)
0
(0)
家島
0
(0)
0
(0)
高砂
0
(0)
別府
0 東二見
(0)
江井ヶ島
0 林崎 0
(0)
(0)
0
5
(0)
0
(0)
(0)
0
0
(0)
(0)
富島
0
浦
浅野
森
(0) 室津育波
0
(0)
坊勢
5
(0)
0
(0)
0
(0)
コスキノディスクス
( cells/ℓ )
白浜
0
(0)
)
0
(0)
0
(0)
郡家
※ 底層の値を( )で示しています。
江井
沿岸西部 12 点平均 DIN(μg-at/ℓ)※
12
沿岸東部 11 点平均 DIN(μg-at/ℓ)※
8
6
10
8
6
4
4
2
2
0
11月
12月
1月
2月
H21
H22
H23
H24
H25
H26
12
H21
H22
H23
H24
H25
H26
10
3月
4月
0
11月
沿岸西部 12 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※
350
~
H21
300
350
374
200
150
50
12月
1月
2月
3月
4月
0
11月
沿岸西部12 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※
500
400
~ 1,847(H22)
~ 1,146(H24)
H21
H22
H23
H24
H25
H26
300
200
4月
12月
1月
2月
3月
4月
沿岸東部11 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※
500
400
H21
H22
H23
H24
H25
H26
~ 1,222(H22)
~ 687(H24)
300
200
100
100
0
11月
3月
H22
H23
H24
H25
H26
150
50
2月
H21
200
100
1月
沿岸東部 11 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※
250
100
0
11月
12月
300
H22
H23
H24
H25
H26
250
仮屋
尾崎
0
(0)
須磨
垂水
12月
1月
2月
3月
4月
0
11月
12月
1月
※1:数値はすべて表層の値です。2:調査地点は、沿岸東部 11 点は▲、沿岸西部 12 点は●で表示しています。
2月
3月
4月
平成27年3月19日の水平分布状況(表層、実測値)
溶存態無機窒素濃度(DIN、μg-at/L)
河川水や港湾水の影響で局所的に高濃度
20μ前後
H
H
H
L
ユーカンピア(cells/ml)
H
100
H
コスキノディスクス(cells/L)
H
50
50
7 H
6
1
2
4
L
5
コスキノディスクスはほとんど
認められませんでした(5cells/L以下)
3
今回南部は調査していません
今回南部は調査していません
今回南部は調査していません
*Hは濃度又は密度が高く、Lは低いことを示しています
播磨灘における今後の栄養塩等に関する動向見込み
播磨灘北部では出水や、比較的穏やかな日が続いた影響もあり、珪藻類は表層では少なく、底
層でやや多い傾向です。ユーカンピアの発生量及び分布範囲は、前回の調査時(3/12)とほぼ同
様です。出水による栄養塩の供給と、しばらく好天が予報されているため、表層では珪藻類が再
び増加すると考えられます。また、ユーカンピアは春頃に多く発生したノリ漁期もありますので、
今後も念のため動向にご注意下さい。コスキノディスクスほとんど確認されていません。
降雨による出水の影響があった河口域及び明石海峡周辺、淡路西岸以外では、DIN 濃度が回復
又は維持されていますが、西部沖合海域では DIN 濃度の低い状況が継続しています。気象庁の週
間天気予報では、降水量は少ないとされており、海域全体の短期的な栄養塩濃度の推移は現状維
持又はやや低下の傾向と考えられます。
週間天気予報 気象庁 3 月 19 日 16 時 32 分 発表
※気象庁ホームページより転載
向こう一週間の近畿地方は、期間の前半は、気圧の谷や寒気の影響で雲が広がりやすく、期間
の後半は、高気圧に覆われて概ね晴れる見込みです。
最高気温、最低気温ともに、期間のはじめは、平年より高く、その後は平年並か平年より低い
でしょう。
降水量は、平年より少ない見込みです。
その他の情報
・岡山県の調査の最新情報はありません。
・香川県の調査については、以下の URL から参照してください。
http://www.pref.kagawa.jp/suisanshiken/jyouhou.htm
【今後の予定】
・平成 27 年 4 月上旬まで毎月 3 回程度(上・中・下旬)の発行を予定しています。
・次回は平成 27 年 4 月 6 日頃に発行予定です。
*この情報は、ホームページでも見ていただけます。以下のURLにパソコン等からアクセスして下さい。
http://www.hyogo-suigi.jp/