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医療福祉生協連 口腔ケア研修会
医療福祉生協連の口腔ケア研修会が、2014 年 12 月 6-7 日に東京・中野サンプラザで全国から 30 生協・
115 名(含む講師・委員・事務局)の参加を得て行われました。この研修会は、(1)「口から食べる」を実践で
きる職員を養成すること、(2)口腔ケアのあり方を学ぶこと、(3)おいしく食べ長生きのまちづくりをめざすこ
となどを目的に開催しました。歯科職員だけでなく看護師、言語聴覚士、管理栄養士、理学療法士、作業
療法士など多くの職種も参加し多職種連携を実践することができました。利根歯科診療所からは歯科医
師(中澤、関上、金子)、歯科衛生士(高橋、星野)の 5 人が参加しました。
基調報告 歯科委員会 中澤桂一郎委員長より
「口は命の入り口 食べることは生きること おいしく長生きのまちづくりを目指して」
8020運動が提唱されて20年が過ぎ、4 割以上の方が 8020 を達成するようにはなりましたが
急激にすすむ超高齢化のなかで歯は残っていてもぼろぼろだったり、歯科にくることができ
なくなって放置されている方が多いのが現状です。医療福祉生協連では、「口は命の入り口
健康の入り口」ととらえ、健康づくり運動をすすめています。
各地の実践事例などを紹介しながら、医科歯科介護、そして組合員、さらに地域との連携を
ひろくすすめていくまさに夜明け前だ、という問題提起を行いました。
記念講演 「急性期病院における口から食べることの重要性と口腔ケアの役割」
社会医療法人社団三思会 法人本部 摂食嚥下サポート担当 小山珠美先生
食べる、という字は人が良くいきると書きます。根拠のないリスク管理で意味のない禁食をする病院が
多くある現状があります。食べて元気に退院していただくためには、早くベッドから体を離して食べる練
習をすることが大切だという強い信念のもとに日々奮闘されている先生の取り組みを、先日 NHK で放
送された映像も交えてお話ししていただきました。看護師である先生が当初から口腔ケアが基本だ、自
分だったら、自分の家族だったら、という思いでいらっしゃった、ということに深い感銘を受けました。
◇事例報告:「入院患者への口腔ケアのとりくみ」:3 つの現場から報告いただきました
(1)「病棟歯科衛生士」
沖縄医療生協 沖縄協同病院リハビリ室 歯科衛生士 島袋 純子氏
(2)「生きるために」口腔ケア~医科・歯科・介護連携 10 年のあゆみ~
大分県医療生協 大分健生病院リハビリ課 麻生 美代子氏
(3)「口腔ケア・嚥下チームの取り組み」
津軽保健生協 健生病院口腔ケア・嚥下チーム 鳴海 華加氏
学習講演 「食べられる口をつくる おいしく長生きのまちづくりを目指して」
神奈川県茅ヶ崎市 村田歯科医院 黒岩恭子先生
「食べられる口づくり」は口腔ケアをすることで口腔周囲筋を活性化し、舌を動かしきれいな唾液を出すこ
とで口腔から咽頭まで食べる条件を作ることです。黒岩恭子先生は全国各地を飛び回りながら、口腔ケ
ア、咽頭ケアの大切さを説き、実践を重ねています。歯科医師を被験者にして 口腔乾燥した状態がいか
に食べることを困難にしているかを実演し、“くるりーなブラシ”でケアを行いました。