アカデミー 「研修」 の現場を行く! 福岡県 朝倉市 「窓口サービス向上委員会」 を中心に、 創意工夫と努力で スピーディーなワンストップ窓口業務を実現 平成26年7月、アカデミーでは研修科目「住民行政事務」で福岡県朝倉市の事例を紹介した。今号では朝倉市の 事例をあらためて取材した。福岡県朝倉市は平成24年1月から「ワンストップ窓口サービス」を実施している。 朝倉市ではワーキンググループ「窓口サービス向上委員会」を中心に、組織の改編を必要としない「職員出張方 式」を採用した。職員がリレーする際のムダな時間をどこまで短縮できるのかという点で知恵を絞っている。コス トを必要最小限に抑えた1階フロアの改修、発券機の設置、フロアマネージャーの配置などを行い、市民からの評 判も良好である。 朝 倉 市 は 福 岡 県 中 央 部 に 位 置 し、 面 積 は 職員を増やして対応している。 246.73㎢である。平成18年3月に甘木市と朝倉郡 手続きの案内や順番整理、書類の記載指導を行 朝倉町、杷木町が合併して誕生した。当地は、古 うフロアマネージャーは、ワンストップ窓口化に 代に邪馬台国がこの地にあったとする説があり、 伴い来庁者の滞在時間が長くなり、順番待ちが発 5月には甘木公園で「花の邪馬台国まつり」が開 生する恐れがあることから、平成23年4月に配置 催される。鎌倉時代から戦国時代までは江戸時代 された。正職員は審査業務、戸籍業務全般、住基 の名君、上杉鷹山の実家である秋月氏の領地で秋 ネットの事務、DV(ドメスティック・バイオレ 月城が築かれた。江戸時代初めの1623年に初代福 ンス)関連事務などを行っているが、窓口の待ち 岡藩主、黒田長政の遺言で子の黒田長興(黒田官 数によっては職員が応援に入り、来庁者をなるべ 兵衛の孫)が秋月城主となり城下町を再興した。 く待たせないよう心がけている。 現在の秋月地区は重要伝統的建造物群保存地区に 毎週水曜日には「延長窓口」を設け、19時まで 指定され、「九州の小京都」と称され国内外から 対応している。これは10年以上続いている。また、 観光客を集めている。 年度の終わりと初めの日曜日は、9時から13時ま で4時間の「日曜開庁」を実施し、住所異動にか 朝倉市役所には、旧甘木市役所の本庁と、旧朝 かわるワンストップサービスや証明発行を行って 倉町役場、旧杷木町役場の2か所の支所があり、 いる。平成26年3月、4月は計3回実施し、来庁 窓口改善の「ワンストップ窓口サービス」は、本 者からは好評であった。 庁で実施されている。 市民課は、戸籍と住民基本台帳の事務を行う戸 籍住民係の1係のみで、職員体制は課長1名、係 38 ワンストップサービスの導入は 新市長の公約 長1名、正職員8名、嘱託職員6名である。合併 ワンストップサービスが導入される前の朝倉市 後に退職した職員2名を補充しなかったため嘱託 役所本庁舎は、転入など、多くの課にまたがる手 vol.112 本庁舎1階の平面図 続きを行う場合、来庁者は関係部署すべてに出向 ました」 (人事課人事係長・小林泰輝さん) かなければならない状態であった。しかも、どこ 朝倉市は証明発行、住所異動にかかわる手続き に行けばよいのかを積極的に案内しているわけで をワンストップ化するという考え方で臨んだ。ワ もなかった。 ンストップ窓口サービスには、大きく分けて2つ 「極端に言えば、各部署は自分たちが所管する の考え方がある。 手続きが終われば『他の課のことまでは考えてい 1つは「総合窓口方式」で、組織を改編して総 ない』に近い状態でした。保険や年金、子どもに 合窓口課のようなものを設置し、1か所の窓口で 関する手続き以外は横の連絡がなく、お客様から 1人の職員が全ての手続きを行うものである。来 尋ねられなければ案内もしていないような状況で、 庁者は動かなくてもよく、同じ職員が最初から最 各課が月次処理で手続き漏れをようやく把握して、 後まで対応するので話は1回だけで、短時間で済 あらためてその方に連絡して再度の来庁を要請し むが、職員にとっては負担が大きいものとなる。 ていました」(前市民課主任主査、現下水道課主 組織改編だけでなく、どの業務までを窓口に任せ 任主査・吉田幸樹さん) るかという調整も必要になり、担当職員には幅広 市の業務の都合で縦割りの窓口になっていたた い知識が求められ、人材育成の時間もかかる。さ め、来庁者の立場に立ったものではなかった。来 らに、困難事例については窓口では対応しきれず、 庁者は、カウンターを移動するたびに同じ説明を 専門的な応援職員が必要になることもある。 何度も繰り返していた。しかも各窓口では、来庁 もう1つが「職員出張方式」で、来庁者は1か 者がそこに来て着席してから調べ始めるので時間 所に座ったらそこから動かず、担当職員のほうが がかかっていた。そして何度も同じ住所、名前を 動き、交代でリレーして対応するというやり方で 書かされていた。 ある。組織改編は必要なく、専門の職員が対応す そんな中、平成22年4月に市長選挙が行われ、 るので困難事例にも対応できる。しかし、朝倉市 森田俊介氏が新市長に就任した。森田市長は、で 役所本庁舎では一番離れている課では5階から1 きる限り窓口を1つに集約し、1か所で手続きが 階まで降りてくる必要があるので職員交代の際に できるような窓口を目指す「ワンストップ窓口 時間的なロスが発生する可能性がある。 サービス」の開設をマニフェストの1つとして掲 げていた。このため同年10月、ワーキンググルー 「職員出張方式」を選択 プ「窓口サービス向上委員会」が発足し、ワンス トップサービスの検討が始まった。 「組織の変更 「とにかくできることから取り組みなさい!」 を伴うかもしれないということで人事課(当時は 窓口サービス向上委員会でワンストップサービ 人事秘書課)が事務局になり、実際の現場での調 スの検討を進めているうちに、明らかになってき 整については市民課中心に行うという態勢をとり た森田市長の方針がこれであった。 vol.112 39 1階中央にある総合受付(写真提供:岡村製作所) 発券機にタッチして番号札を受け取る。 「市民課と税務課が所管する証明発行をすぐに 第1の特徴は現行の組織機構で運用したことで でも1か所でやる」というメッセージが伝えられ ある。そこではワンストップサービスを「総合窓 たが、安易に始めるとかえって来庁者に迷惑にな 口方式」ではなく「職員出張方式」で実施したメ ると考え、すぐには実行しなかった。その他、来 リットを生かしている。 庁者が「1回座ったら動かないですむように!」 「お金のかからない方法で、職員が考え、動きな 組織に変更はなく、市民課以外の職員は持ち場 を離れて手続き場所の市民課に行くだけで、来庁 さい」 「現行の組織体制で、職員数も変更しない」 者に話す内容や手続きのしかたに変わりはない。 というメッセージも伝えられていた。そこで、庁 職員出張方式では、「出張」する職員は執務室か 内のレイアウト、組織はそのままに、職員が動く らの移動の手間はあるもののどちらかといえば負 しかないということになり、現体制で実施可能な 担が軽い。しかし、出張を受け入れる市民課の職 「職員出張方式」を検討することになった。ワン 員のほうは各課へのオペレーションのしかたの確 ストップが可能と考えられる業務の洗い出しから 認、手続きの有無の把握など、検討準備段階から 始め、各課の職員が1か所でリレーする方式の検 実践段階まで業務の激変に見舞われた。それでも 討を行った。 担当者の努力もあり、短期間でスムーズに移行す 単なるリレー方式では無駄な時間がかかる可能 ることができた。 性があることがわかったことから、市民課から可 来庁者にとっては、届出内容が一定の範囲内で 能な限り各課に情報を伝えて待機してもらう方式 あれば、各課の窓口に移動しなくても1階窓口の を採り、短時間で終わらせる工夫をした。そのた 同じ場所で手続きが可能になる。「職員出張方式」 めに、各課があらかじめ知りたい情報をアンケー には、職員が次の職員に交代するまでの待ち時間 トのような形式にまとめ、来庁者にわかる範囲で というデメリットがあり、当初は来庁者や職員に 書いてもらう「お客様シート」を用意した。そし ムダを感じさせるのではないかという懸念があっ て必要な情報を各課で共有するために、既存の たが、経験を重ねるうちに担当の手続きが終わる ネットワーク内に共有フォルダを作成し、エクセ 少し前にリレーの電話を絶妙なタイミングでかけ ルファイルで情報を共有する方式を採用した。そ るなど、要領よくできるようになった。また、手 して平成24年1月にフロア改修が完成し、朝倉市 続窓口の席が空かなければ回転率を悪くするので のワンストップ窓口サービスがスタートした。 はないかという懸念もあったが、市民課以外の空 きカウンター席をフレキシブルに利用することで ワンストップ窓口サービスの4つの特徴 解消している。 困難事例についても、専門知識を持つ所管の職 朝倉市のワンストップ窓口サービスには4つの 特徴がある。 40 vol.112 員が直接対応できる。例えば、転入にあたり、転 入前の自治体で受けていた介護サービスと同じ 1か所で手続きができるワンストップサービスのカウンター (写真提供:岡村製作所) 受付内容別待ち情報のモニターで待ち数を確認することができ る。 サービスを受けるには個人の負担はどう変わるの 替え、発券機などの環境整備委託料が合わせて かといった質問が出ることがある。ケースによっ 2,400万円である。床の張り替えは来庁者の目に ては包括支援のケアマネージャーが窓口まで来て つく部分だけの改修でカウンターの内部はそのま 対応し、来庁者の不安を解消している。 まである。カウンターを仕切ってブースが作られ 発行業務の内容がわかるフロアマネージャーは ているが、その数も最小限にとどめている。 申請書の記載方法の案内を行える。そうでなくて 「市民課の住所異動、戸籍受付、住基カード対 も、例えば、戸籍届出が入ったことをカウンター 応などは、繁忙時は待たせないために多くのブー 内の職員に伝えるなど、来庁者と職員をつなぐ役 スが必要ではないかという考え方もあると思いま 割も担っている。 す。しかし、対応できる職員の数は限られていて、 証明発行は、税務課と市民課の2つの課の業務 を1つの窓口で行っている。税務課と市民課の嘱 託職員が、どちらの証明発行の受付にも対応し、 窓口対応以外に証明発行をする者、審査をする者、 電話応対をする者を残さなければなりません」 (吉田さん) 発行する態勢をとっている。なお、本人や直系親 設けた市民課のブースは、住所異動3、戸籍届 族以外からの請求や相続一式などの申請では、交 出2、住基カード1の合計6ブースとしたが、フ 付前の審査は嘱託職員ではなく正職員が行ってい レキシブルに対応し、住所異動が多い時は戸籍届 る。また、発行手数料の収入科目が異なるので、 出のブースを住所異動手続きに切り替えて呼び出 1日の精算レシートは課ごとに集計が出るようレ しを行ったりしている。 ジを調整している。 第3の特徴は手続き時間の短縮である。発券機 とは言っても当初からスムーズに進んだわけで を導入したことで、待ち人数や待ち時間、待って はなかった。キャビネットの関係で税務課は発行 いる順番がはっきり見える。 「7分以上お待たせ 窓口から離れた場所にあり、そのためか発行業務 しない」という目標で始めたが、現在は繁忙期を への関心が薄く職員の対応が遅かった。 除いて待ち時間3分以内ぐらいで対応できるよう 「 『窓口は市民課と税務課でともにやっていま す』と口をすっぱくして何度も言い続けることで、 改善がみられました」(吉田さん) になっている。 「お客様の待ち時間が長引いている時は、お声 がけして状況をお伝えするように努力しています。 第2の特徴は必要最小限の経費で行っているこ 発券機の導入前は、お客様が声を掛けられずに とである。朝倉市役所の本庁舎は昭和48年に建設 立っていらっしゃるのではないかと気にかかり仕 され、築40年を経過して耐震性などを考えると建 事に集中しにくかったのですが、今は来客状況が て替えの時期にきている。そのため改修の範囲は わかる操作機を気にかけながらも、職員は仕事に 必要最小限にとどめた。 集中できるようになりました」 (市民課戸籍住民 カウンターなどの造作、備品、床フロアの張り 係長・栁瀬ユミさん) vol.112 41 10課が参加している「窓口サービス向上委員会」 書類を簡素化したことも時間が短縮できた一因 であると考えられる。1枚の書類で、異動に関わ 手当の手続きなど、わかる範囲で関係課につない でいる。 る届出の手続きも複数の証明書等の申請もできる 第4の特徴は「窓口サービス向上委員会」の設 ように改善された。口座振替の依頼書も介護保険 置である。これはワンストップサービス導入後の 用のものと水道用のものとでは様式が異なってい 現在も継続し、10課が参加している。 たが、どの課でも使えるように様式をまとめて1 当初は人事課人事係が主導して各課のベテラン 種類に統一した。来庁者は1回だけ書けばよく 職員が招集されていた。 「ワンストップサービス なったわけである。そのようなささいなことでも、 は、できるところから実施する」方針で月に1∼ 来庁者の立場に立って改善したことが時間の短縮 2回の協議を重ね、各職場に持ち帰って検討した。 につながっている。 朝倉支所、杷木支所では1階のワンフロアに関係 「お客様シート」をもとに情報共有エクセルに 課が全て集まり、既にワンストップができていた 入力されたものを見れば、各課は手続きをする必 のでそれを視察して参考にするなどして議論を深 要があるのかどうかの確認ができ、手続きが発生 め、本庁のワンストップ化に活かしていった。 する場合だけ職員が窓口にやって来る。1つの窓 フロアを改修し、ワンストップサービスが本格 口で手続きが完結するため来庁者は移動の時間も 稼働して1年ほどたったところで人事課人事係は 手間もなくなった。子ども連れや高齢の来庁者に 委員会の世話人からはずれ、その後は市民課だけ は、階段の昇り降りがなくなったことだけでも大 でなく参加する10課が月1回の定例会ごとに持ち 変喜ばれているという。 回りで世話人を務めている。世話人を市民課に固 情報共有エクセル画面に伝達事項が入力してあ れば、職員がそれを見ることで来庁者は「何度も 定しなかったことで各課の参加意識が維持され、 それが委員会を長く続かせることになった。 同じ質問をされ、同じ説明をさせられる」ことが 窓口サービス向上委員会で改善された事例とし な く な る。 情 報 シ ス テ ム に は 異 動 種 別 ご と の ては、一人親医療手続きと児童扶養手当手続きの チェックシートがあり、それを利用すれば手続き ワンストップ化がある。ともに年1回の更新手続 漏れも防止できる。最後の手続の担当者は、手続 があり、対象者は重複しているが、担当課も発送 きが必要と回答した各課の全ての手続きが終了し 文書も手続の期間も別々だった。 「改善したい」 ていることを確認した上で、来庁者にお帰りいた と委員会で担当課の担当者が協議し、1階の会議 だく。これで手続き漏れの連絡がほぼ不要になり、 室を使い1か所で両方の手続きができるようにし、 職員の業務を減らすこともできる。 証明書が必要なら市民課が届け、滞納があれば収 婚姻、離婚、養子縁組など氏が変わる戸籍届出 時のワンストップサービスは、検討中である。現 在は、氏の変更に伴う保険証の差替え、児童扶養 42 職員はiPod touchで窓口の混雑状況を確認できる。 vol.112 納対策課の職員がその場で滞納解消相談にも応じ られるようにした。 別の改善例としては、母子手帳についている病 市民課戸籍住民係長 栁瀬ユミさん 前市民課主任主査、現下水道課主任主査 吉田幸樹さん 院で妊婦検診を受ける際の無料クーポンの差し替 イクルが短くなっており、市民課では2年未満の え手続きがある。朝倉市では14回の無料クーポン 職員が5人になった。そのようなことから、人口 がつくが、転入者は前住地の自治体から支給され 減少・職員削減時代の窓口のあり方を考えていか たクーポンを使い残していても転入時に質問され なければならなくなっている。 「マイナンバー制 なければその差し替えの手続が漏れてしまうこと 度」への対応など業務は増えているが、職員を増 があった。そこで担当課からの提案で「お客様 員する予定はない。そのため、他の自治体の例を シート」の質問欄に「妊娠中の方はいらっしゃい 参考にしながら業務の処理のしかた、マニュアル ますか」という項目が入った。もし該当者がいれ の作り方などを改善し、ポイントを押さえつつ業 ば電話で直接担当課と話し、クーポンとともに受 務を簡素化する必要がある。民間委託については、 診施設までの地図も受け取れることになった。 費用対効果を検討しているところで、コンビニ交 窓口にはアンケートボックスが置いてあり、 付や自動交付機については朝倉市単独では財政的 「水曜日の延長窓口で税金の納付ができるとよい」 に厳しいことから、国の動向を見極めながら、身 といった回答が入っていればその日のうちに関係 の丈に合った対応をしていくという姿勢をとるこ 課にコピーを渡す。また、内容が苦情であればそ とにしている。 れを窓口サービス向上委員会の定例会に報告する。 迅速に正確な対応ができる職員を短期間で育て このように、他の課の実務・接客応対の向上にも る研修体制も課題となっている。現在は文章によ つながるので情報を共有化することにしている。 るマニュアルしかなく、新規職員には口伝えで教 また、全職員が投稿、閲覧できる市役所内部の情 えている状態である。そこから一歩進んで、職員 報システムでも半年に1回、アンケートの内容を 数名で戸籍届出等の受付に関するビジュアル的な 報告している。 フロー図の作成を始めたところである。 「 『住所異動の手続きに来たのですが、どの職員 窓口サービス向上委員会をさらに活性化させ、 のかたも親切で非常に良かったです』という女性 職員の意識改革を図り、熱意ある職員を増やすこ からの投書があり、対応している職員の日ごろの とも課題となっている。職員が自分の課だけでな 努力の賜物だと、みんなで喜びを分かち合いまし く他課の取組みや意見を参考にすることで、職場 た」 (栁瀬さん) の改善につながり横の連携も強くなる。正職員、 嘱託職員、派遣職員で立場や待遇は異なっても、 課題は職員のさらなる意識改革 目指すのは「プロの職員」である。 「一生のうちに 5、6回しか市役所の窓口に来ない市民の方もい 今後の窓口サービスの課題は、何といっても市 らっしゃいます。だからこそ、フロアにいる全員が 民のニーズにどう対応するかである。 「定期的な 「一期一会」の気持ちを持ち続け、真心をこめた応 日曜開庁」の要望もある。しかし、人事異動のサ 対をしていきたいと思っています」 (栁瀬さん) vol.112 43
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