日本語マニュアルを参照(PDF)


cOmplete His-Tag Purification Resin
簡易プロトコール (Native 条件下バッチ法)
ご利用前の注意事項
○
結合バッファーや洗浄バッファーにあらかじめ添加いただくイミダゾールは既存の Ni-NTA レジン等に比べ低い濃度と
なっております。0-5mM イミダゾールにてご利用ください。(一般的なレジンでは 20mM イミダゾール)
レジン 1ml あたりに結合できるタンパク質量はタンパク質の種類によって大きく異なりますが、概ね 40mg/ml を目安
にご利用されるレジン量を決定してください。
この簡易プロトコールは製品説明書(英語版)には記載されていません。カラムを用いることなくマイクロ遠心管を用
いて簡易に精製を行う方法を記載しております。詳細な条件等は製品説明書(英語版)をご確認ください。
使用方法
○
1. 必要な試薬を調製します。
※ 一般的なバッファーに適切な濃度のイミダゾールを添加し、結合バッファー、洗浄バッファー、溶出バッファーを調製します。
リン酸バッファーに NaCl を含む系では、イミダゾールを含まないものと、十分量含んだ 2 液を混和し各バッファーを調製すると便利です。
(例)
バッファーA: 50mM リン酸(pH8.0), 300mM NaCl
バッファーB: 50mM リン酸(pH8.0), 300mM NaCl, 250mM イミダゾール
結合バッファー: バッファーA:バッファーB = 100:0 (0mM イミダゾール)
洗浄バッファー: バッファーA:バッファーB = 98:2
(5mM イミダゾール)
溶出バッファー: バッファーA:バッファーB = 0:100 (250mM イミダゾール)
2. 必要なレジン量をマイクロ遠心管に移します。
※ レジンをマイクロピペットで分注する場合には、チップの先を切断し、レジンの目詰まりを防ぎます。
3. 分取したレジンの 20 倍容の結合バッファーA を添加し、十分に撹拌します。
4. 500 x g で 10 秒間遠心し、上清を取り除きレジンを平衡化します。
5. His-タグタンパク質を含む溶液を平衡化したレジンに加え、30 分間撹拌します(転倒混和などの穏やかな撹拌を実
施します)。
※ インキュベーション時間が長ければ吸着できるタンパク質量は多くなります。吸着量が少ない場合にはインキュベーション時間を延長してみてください
(長時間のインキュベーションにおいてプロテアーゼによる分解の危惧がある場合には cOmplete プロテアーゼ阻害剤シリーズのご利用もご検討くだ
さい)。
6. 500 x g で 10 秒間遠心し、上清を取り除きます。
7. レジン量の5倍容の洗浄バッファを加え、十分に混和し、穏やかに遠心し、上清を取り除きます。
※
本操作を 5 回繰り返し実施します。
8. レジン量と同量の溶出バッファーを添加し、10 分間撹拌し、遠心上清を回収します。
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