帯電型スプレーによる大面積積層型有機ELデバイス向け 有機薄膜の成

24年度戦略的基盤技術高度化支援事業採択案件
帯電型スプレーによる大面積積層型有機ELデバイス向け
有機薄膜の成膜装置の開発
■認定事業者 :旭サナック株式会社(愛知県)
■共同研究者:
国立大学法人九州大学 最先端有機光エレクトロニクス研究センター(OPERA)
国立大学法人九州大学 大学院 工学研究院 機械工学部門
■川下事業者:電子デバイスメーカー
■事業管理機関:公益財団法人名古屋産業科学研究所
■主たる技術 :(4)電子部品・デバイスの実装
■研究開発概要:
Al
電子注入層
電子輸送層
発光層
正孔輸送層
正孔注入層
ITO
ガラス基板
積層型有機ELの断面
100㎜角の有機ELパネル1万枚を使用して製作した直
径6mの球体ディスプレイ(日本科学未来館)
【従来技術】
真空装置での成膜
【新技術】
帯電型スプレーでの成膜
課題
特徴
・タクトタイム短縮困難、低材料使用効率が低いこ
とから有機EL膜の製造コストが高い
・真空中基板搬送など、将来、より大型基板への
対応が困難
・有機EL膜の製造コストが大幅に低減される
・多ノズルでのスプレーによりワンチャンバーでの
積層有機膜の成膜が可能
・装置の小型化の可能性が大きい
【研究概要】
50nmオーダの低分子量系有機材料の薄膜を4層以上積層した有機ELデバイスは、高画質や低消
費電力等の利点からスマートホン用小型ディスプレイを中心に普及しつつある。しかし、こうした多
層膜製造には生産性の低い真空蒸着法利用が必須であり、大型ディスプレイや照明への展開は
困難である。本事業では、独自の帯電型スプレーによる積層型有機EL成膜技術の高度化により超
高生産性有機ELデバイス製造法の確立を目指す。