14 ナノピアⓇeTDM メトトレキサートの基礎性能 ◎久保田 理紗 1)、藤本 一満 1) ファルコバイオシステムズ 総合研究所 検査一課 1) メトトレキサート(MTX)は急性リンパ性白血病や関節リウマチで投与され る抗悪性腫瘍薬であり、骨髄機能抑制や肝・腎機能障害の 料を 5 段階希釈後 n=10 測定し、2.6SD 法でみたところ、最 重篤な副作用を発症する可能性があるため、血中濃度 実効感度は BM で 0.032、日立で 0.029μmol/L であった。 モニタリングが必要となる。従来、専用装置による分析であった 4.共存物質の影響:干渉チェックA を用いて最大濃度 BIL- が、今回、汎用自動分析装置用のナノピア®eTDMメトトレキサートが 開発されたので性能をみた。 F・C が 20.0mg/dL、Hb が 500mg/dL、乳びが 2500ホルマジン濁 度まで添加し影響をみたところ、BM、日立共、共存物質無 【対象および材料】試料は当社に MTX 測定依頼のあった 添加血清値 100±10%以内の変動であった。5.相関性:患者 患者検体、検討試薬はホモジニアス酵素免疫法を原理とする 検体(n=18)をアボット(x)、BM(y)で相関性をみたところ、 ナノピア®eTDMメトトレキサート(ナノピア、積水メディカル)、分析装置は JCA-BM8040(BM)、日立 7180(日立)。対照試薬は蛍光偏 y=1.030x-0.009、r=0.999。同様に患者検体(n=22)を 小検出感度は BM で 0.012、日立で 0.029μmol/L であった。 光免疫測定法を原理とするメトトレキサート-Ⅱダイナパック(アボット)、対 アボット(x)、日立(y)でみたところ、y=1.074x-0.007、 r=0.999 となり、BM および日立によるナノピア測定値は 照機器は TDX(アボット)とした。 アボット測定値と概ね一致していた。 【結果】1.同時再現性:TDMコントロール3 種を n=20 測定したと 【結語】汎用自動分析装置によるナノピア®eTDMメトトレキサートの ころ、BM で平均値 0.42~0.88μmol/L、CV1.71~3.68%、日 基礎性能は良好かつ MTX の血中濃度モニタリングで重要である 立で平均値 0.45~1.01μmol/L、CV2.65~4.66%であった。 最小検出感度において満足できる結果であったことから、 2.希釈直線性:高濃度試料を 10 段階希釈測定したところ、 本試薬の有用性は高く、MTX 測定の主要な試薬になると思 BM で 1.07、日立で 1.14μmol/L まで直線性があった。3.最 われる。 小検出感度・実効感度(CV20%以下とした場合):低濃度試 連絡先 0774-46-1010
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