珪藻赤潮情報 KH-26-12 - 兵庫県立農林水産技術総合センター 水産

発行:兵庫県水産技術センター ℡(078)941-8601
兵庫のり研究所
℡(078)942-1531
珪藻赤潮情報 KH-26-12(播磨灘)
平成 27 年 2 月 20 日 発行
珪 藻 赤 潮 プランクトン調 査 の結 果 をお知 らせします。
調 査 年 月 日 :2 月 19 日 〔調 査 箇 所 は地 図 上 に▲(東 部 )および●(西 部 )印 で表 示 してい
ます。〕
概 況 前回の調査時(2/10,12)と同様に、明石海峡部を除く北部沿岸では、珪藻類の発生により DIN
濃度が低い状況です。ユーカンピアは前回調査時とほぼ同様で、北西部を中心に発生しており、東
部および沖合海域では少ない状況です。コスキノディスクスは、数は少ないですが継続して確認され
ています。
水温は、白浜以西では 7.9~9.2℃、家島諸島周辺では 8.1~8.5℃、江井ヶ島・高砂周辺で 8.5~9.0℃、明石海峡付近
並びに西浦では 8.8~9.7℃、鹿ノ瀬周辺では 8.6~9.4℃でした。
相生
網干
0.1
(0.2)
赤穂
0.1
(0.2)
0.1
(1.2)
溶存態無機窒素
DIN
(μg-at/ℓ )
白浜
0.2
(0.2)
0.3
(0.2)
0.3
(0.8)
0.3
(0.5)
家島
0.8
(0.9)
別府
東二見
1.1
(0.7)
0.4
(0.2)
坊勢
1.1
0.3
(2.1) (1.2)
1.9
(1.7)
1.5
(2.3)
高砂
尾崎
12
(112)
赤穂
159
(90)
101
(67)
1
(11)
108
(9)
家島
坊勢
0
(0)
0
(0)
※ 底層の値を( )で示しています。
林崎
4.5
(3.9)垂水
3.8
(3.5)
須磨
浦
森
仮屋
郡家
江井
相生
網干
2.5
(2.8)
1.9
3.1
(2.8)
(3.2)
2.9
3.3
(3.0)
(3.1) 富島
3.2
浅野
(3.1) 室津育波
2.0
(2.1)
※ 底層の値を( )で示しています。
江井ヶ島
ユーカンピア
( cells/mℓ )
白浜
54
高砂
(34) 9
(26) 別府
21
東二見
(0)
33
江井ヶ島
0
(51)
0 林崎 0
(15) 0
(0)
(0)
垂水
(0)
0
4
0
(0)
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
(0)
0
富島
浦
浅野
(0)
森
育波
室津
尾崎
0
(25)
郡家
江井
仮屋
須磨
相生
網干
25
(65)
赤穂
45
(70)
20
(50)
家島
20
(35)
坊勢
30
(5)
5
(5)
コスキノディスクス
白浜
30
( cells/ℓ )
(85) 70 高砂
) (50) 別府
55 東二見
60
(45) 江井ヶ島
(15)
20
0 林崎 0
(75)
(15)
(10) 垂水
15
5
10
(0)
10
(5)
(0)
(0)
5
5
(0)
10
(5)
富島
(10)
0
浦
浅野
森
(5) 室津育波
50
(55)
郡家
※ 底層の値を( )で示しています。
江井
沿岸西部 12 点平均 DIN(μg-at/ℓ)※
12
沿岸東部 11 点平均 DIN(μg-at/ℓ)※
8
6
10
8
6
4
4
2
2
0
11月
12月
1月
2月
H21
H22
H23
H24
H25
H26
12
H21
H22
H23
H24
H25
H26
10
3月
4月
0
11月
沿岸西部 12 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※
350
~
H21
300
350
374
200
150
50
12月
1月
2月
3月
4月
0
11月
沿岸西部12 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※
500
400
~ 1,847(H22)
~ 1,146(H24)
H21
H22
H23
H24
H25
H26
300
200
4月
12月
1月
2月
3月
4月
沿岸東部11 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※
500
400
H21
H22
H23
H24
H25
H26
~ 1,222(H22)
~ 687(H24)
300
200
100
100
0
11月
3月
H22
H23
H24
H25
H26
150
50
2月
H21
200
100
1月
沿岸東部 11 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※
250
100
0
11月
12月
300
H22
H23
H24
H25
H26
250
仮屋
尾崎
0
(5)
須磨
12月
1月
2月
3月
4月
0
11月
12月
1月
※1:数値はすべて表層の値です。2:調査地点は、沿岸東部 11 点は▲、沿岸西部 12 点は●で表示しています。
2月
3月
4月
平成27年2月19日の水平分布状況(表層、実測値)
溶存態無機窒素濃度(DIN、μg-at/L)
ユーカンピア(cells/ml)
H
H
L
コスキノディスクス(cells/L)
50
50
100
4H
1
コスキノディスクスは全域で確認されていますが
発生量は70cells/L以下と少ない状況です
1
3
L
2
今回南部は調査していません
今回南部は調査していません
今回南部は調査していません
*Hは濃度又は密度が高く、Lは低いことを示しています
播磨灘における今後の栄養塩等に関する動向見込み
ユーカンピアの発生量及び分布範囲は前回の調査時(2/10,12)とほぼ同様です。また、播磨灘
北部の沿岸域では、キートセロスを主体とした様々な珪藻類の出現が継続しています。ユーカン
ピアはシケによる海水混合や降雨等の気象条件により、再び増加する可能性もありますので、引
き続き動向にご注意下さい。コスキノディスクスも、数は少ないですが確認されています。
明石海峡部を除く播磨灘北部沿岸では珪藻類の発生により、DIN 濃度は低い状況が継続してい
ます。気象庁の週間天気予報では、降水量は平年並みか多いとされており、河口域の狭い範囲で
は栄養塩の供給も期待されますが、全体の短期的な栄養塩濃度の推移は現状維持もしくはやや低
下傾向と考えられます。
週間天気予報 気象庁 2 月 19 日 16 時 32 分 発表
※気象庁ホームページより転載
向こう一週間の近畿地方は、気圧の谷や寒気の影響で雲が広がりやすく、雨や雪の降る日があ
るでしょう。
なお、明日(20 日)にかけて、冬型の気圧配置となり、北部を中心に大雪のおそれがあります。
最高気温は、期間の前半は、平年並か平年より高く、かなり高いところがある見込みです。期
間の後半は平年並か平年より低いでしょう。
最低気温は、平年並か平年より高く、期間の前半はかなり高い日がある見込みです。
降水量は、平年並か平年より多いでしょう。
その他の情報
・岡山県の調査(2/13)では、日生沿岸域で DIN(表層)が 0.7~0.9μM でした。大型珪藻
のコスキノディスクスが 10~40cells/L、ユーカンピアは確認されていません。
・香川県の調査については、以下の URL から参照してください。
http://www.pref.kagawa.jp/suisanshiken/jyouhou.htm
【今後の予定】
・平成 27 年 4 月上旬まで毎月 3 回程度(上・中・下旬)の発行を予定しています。
・次回は平成 27 年 3 月 4 日頃に発行予定です。
*この情報は、ホームページでも見ていただけます。以下のURLにパソコン等からアクセスして下さい。
http://www.hyogo-suigi.jp/