キウイフルーツ Kiwi fruit つる性落葉果樹類・マタタビ科 作 型 月 生育過程 2 休眠期 3 4 5 発芽期 新梢伸長期 いつ液期 6 7 開花 8 9 11 12 落葉期 休眠期 収穫 台風対策 摘心・誘引 摘果・追肥 果実肥大最盛期 10 果実充実期 果実肥大期 摘心 人工授粉 摘蕾 芽かき・誘引 季節風対策 せん定 結果母枝誘引 栽培管理 1 せん定 基肥 かん水 1. 栽培と環境 キウイフルーツは、つる性の果樹で原産地は中国である。20世紀のはじめニュージー ランドへ渡り、野生種から栽培種へと品種改良された。キウイフルーツは、雌雄異株の植 物で栽培品種には、雌花だけをつける品種と雄花だけをつける品種とがあり、雌品種だけ が果実をつける。 年平均気温10℃以上で、冬季の最低気温が-8℃以下に下がらない地域が適地とされ ている。土壌条件では、キウイの根は、耐乾性および耐湿性に弱いため、排水がよい土壌 で、乾燥時にはかん水が行える場所が良い。好適な土壌のpHは、6.0~6.5である。また、 新梢は柔らかく、葉が大きいため風により枝折れを生じやすいので、風当たりの少ない園 地を選ぶ必要がある。 2. 結果習性 1年目 結果母枝 結果枝 せん定位置 前年に伸びた新梢が結果母枝となり、これ から発生する新梢の基部数節に花が着く。雌 雄異株のため、雌品種と雄品種を混植するか 2年目 前年の結果跡 中果枝 人工授粉を行う必要がある。 長果枝 短果枝 キウイフルーツの結果習性 112 キウイフルーツ 3. 品種の特性 雌 品 種 雄品種 品種名 収穫期 果形 果実重(g) 貯蔵性 開花期間 花粉量 ヘイワード 10月下~ 11月上旬 長卵形 100~150 長 ― ― 香 緑 10月下旬 円筒形 100 中 ― ― トムリ ― ― ― ― 短 多 マツア ― ― ― ― 中 中 4. 栽培管理のポイント ①新梢管理 芽かき:突発枝(花蕾のない枝)、伸長の悪い枝、直上枝は摘み取る。 摘 心:巻枝防止や強勢な新梢の遅伸び防止のため、結果部位から8~12葉残して摘 心する。 誘 引:主枝近くから発生した新梢は大切な亜主 枝、側枝の更新候補枝を来年利用しやす 摘果の目安 い方向に誘引する。 短果枝 ②摘蕾 枝の長さ 着果数 40㎝以下 0~1果 中 果 枝 40~100㎝未満 1つの葉えきから3つの花が生じる。真ん中の1 長果枝 つを残して、1結果枝当たり3~5花に摘蕾する。 100~120㎝ 2果 3~4果 摘蕾する花:側花・結果枝基部の変形した花蕾・結果枝先端の弱小な花蕾 ③摘果 6月中下旬頃までに奇形果や扁平果をおとす。 ④収穫の際の注意点 ・降雨で濡れた果実は採収しない。 A B C D E F ・毛じを落とさないように丁寧に扱う。 ・果頂部など果実に花弁が付着していたら落とし ① ② ておく。 ・採収は、果実温の低い午前中に行う。 着果状態と除く花蕾 5. 施肥基準(成木) 施肥区分 (10a当り) 10月下旬~11月上旬 肥料名(N―P―K) キウイ配合(6-6-6) 施肥量 11月中旬~下旬 キウイ配合(6-6-6) 80㎏ 土づくり 1~2月 堆肥 マリンカル(石灰質資材) 1~2t 100㎏ 追 肥 6月 PKマグカスタム(0-17-17-Mg5) 40㎏ 基 肥 施肥時期 ①A、Bのような基部に近 い奇形花蕾は摘蕾する ②C、D、Eの側花は摘蕾 する Fは花蕾が多過ぎる場合、 摘蕾する 80㎏ 113
© Copyright 2024 ExpyDoc