事務所便り・・・平成27年12月号 - 渡邉秀幸税理士・社会保険労務士事務所

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○○○ 様
★事務所だより12月号★・・・渡邉秀幸税理士事務所
2016年01月11日
いつもお世話になっております。
ホームページ自分で作ってみました。良かったら見て下さい!
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目次
平成27年12月の税務
ストレスチェック制度企業の対応
相続で取得した資産 その耐用年数
年末調整の留意点
平成27年12月の税務
12/10
●11月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額・納期の特例を受けている者の住民
税の特別徴収額(当年6月∼11月分)の納付
1/4
●10月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人
事業所税)・法人住民税>
●1月、4月、7月、10月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・
地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税
>
●4月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住
民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の1月、4月、7月決算法人の3月ごとの中間申告<
消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の9月、10月決算法人を除く法人・個人事業者の
1月ごとの中間申告(8月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
-------------------------------------○給与所得の年末調整
○給与所得者の保険料控除申告書・住宅取得控除申告書の提出
○固定資産税(都市計画税)の第3期分の納付
ストレスチェック制度企業の対応
2015年12月からストレスチェックの実施が企業に義務づけられる事になりまし
たが何をする事になるのでしょうか。
ストレスチェックは労働者50人以上の事業場において1年に1度以上、実施を
しなければなりません(50人未満事業場は当分の間努力義務)。職業性ストレス
簡易調査票等を使い一般健康診断の対象者と同じく常時使用する労働者を対象に
行う事になっています。実施に当たっては事業者自ら行う事はできず、産業医、
保健師、研修を受けた看護師等に委託する必要があります。
◆ストレスチェックの意義
ストレスチェックの結果は産業医から直接本人に通知され、一定の要件に該当
した労働者から申し出があった場合には医師の面談指導が行われ、必要に応じた
就業上の措置を講じる事も事業者の義務になっています。企業の実施義務はある
ものの労働者に受検の義務はないとされています。これは既にメンタルヘルス不
調で治療をしている者にとっては精神的負担になることもあると考えられたから
です。
労働者側からストレスチェックのその結果による不利益な取り扱いや、精神疾
患があると診断されてしまう事への不安の声も聞きます。しかしこれは労働者自
身のストレスへの気づきを促し、職場環境改善につなげると言う一次予防的意味
合いを持った制度と言われています。もちろん不利益な取り扱いは禁止されてい
ます。
◆制度を有効に活用したい
ストレスチェックが義務だからと言うより労働者には受検する意義や本来の目
的を実施の前に説明すべきでしょう。
企業は面接指導者の意見を聴き必要に応じた就業上の措置を講じる事が求めら
れますが、事業場外の医師が職場の事情までを考えた意見を述べるのは難しい場
合もあるでしょう。
元々50人以上の従業員がいる事業場において産業医の選任が義務づけられてい
るとは言え、形式的に受検させても時間も費用も労力も有効には生きません。実
施する以上は産業医との連携を深め就業上の措置を行なったり、又医師以外の専
門家等も利用して職場環境改善を促したりしてこそ意義があると言えましょう。
相続で取得した資産 その耐用年数
相続で取得した減価償却資産は、特殊な事例を除いて殆どが中古資産です。こ
の中古資産について、取得価額について明文の規定はありますが、耐用年数につ
いては規定がありません。
そこで、減価償却資産の耐用年数等に関する定めを適用して算出した耐用年数
、いわゆる中古資産を取得した場合の簡便法(当該資産の法定耐用年数から経過
年数を控除した年数に経過年数の2割に相当する年数を加算したもの)が適用で
きるかどうかです。
結論は、「相続により取得した減価償却資産には中古資産の耐用年数の簡便法
は適用できない」です。高裁まで争われましたが、その論拠は次の(1)、(2
)です。
(1)取得日及び取得価額の引継ぎ規定
譲渡所得の計算において、相続・贈与等で取得した資産を譲渡した場合には、
その者が引続き当該資産を所有していたものとみなす、とする「取得日の引継ぎ
」規定があること。
それと平仄を合わせるように、相続・贈与等で取得した減価償却資産の取得価
額についても、その者が引続き所有していたものとみなした場合における当該減
価償却資産に所定の償却に関する規定を適用して算出された場合の取得価額に相
当する金額、とする規定があること。
そして、これらの規定の趣旨を勘案すると、取得価額のみならず、償却費の計
算に当たり必要となる耐用年数及び残存価額も前所有者から取得者に引継がれる
と解すべきであるとしています。
(2)耐用年数簡便法の適用場面
中古資産を取得した場合の耐用年数簡便法の適用趣旨は、中古資産によって経
過年数も様々で、これに一律の耐用年数を設定することは無理であることから特
別に定めた規定であり、中古資産を取得した時点における取得価額を当該取得後
における使用可能期間等に償却費として配分するために設けられた規定であるこ
と。
そして、相続等により取得した減価償却資産については、取得者は前者の新品
としての取得価額を引継ぐことになり、この取得価額に対して通常の法定耐用年
数が適用されるのであって、相続等による取得の時点で取得価額が発生すること
はないから、簡便法の適用の余地はないとしています。
年末調整の留意点
年末調整の時期となりました。年末調整は、給与の支払を受ける人の一人一人
について、原則、毎月の給料や賞与などの支払の際に源泉徴収をした税額と、そ
の年の給与の総額について納めなければならない年税額とを比べて、その過不足
を精算する手続きです。
◆昨年と比べて変わったところ
平成26年度に改正された①給与所得控除額の上限額の引下げ、②給与所得者の
特定支出の額の特例、そして、平成27年度に改正された③マイナンバー制度、④
非居住者である親族に係る扶養控除等の適用を受ける場合の書類の添付等義務化
は、平成28年以後の適用となっています。
したがって、本年度の年調事務には、原則、改正はありません。以下、誤りや
すい事項について幾つか確認したいと思います。
◆控除対象配偶者及び扶養親族等の判定時期
判定は、年末調整を行う日の現況により判定します。判定の要素となる①合計
所得金額は、年末調整を行う日の現況により見積もった本年分の合計所得金額に
より、②年齢は、本年12月31日(所得者本人やその親族が年の中途で死亡した場
合、その死亡時)の現況により判定します。
また、年末調整を行った後、本年12月31日までに控除対象扶養親族の増加など
の異動があった場合には、翌年1月の「給与所得の源泉徴収票」を交付する時ま
で年末調整の再計算をすることができます。
◆合計所得金額38万円の範囲
合計所得金額には、所得税法等の規定によって非課税とされる所得は含まれま
せん。 したがって、非課税所得である遺族年金等がある場合には、当該金額を含めな
いところで合計所得金額を算定します。
また、国外居住親族の控除対象配偶者及び扶養親族等については、判定要素の
合計所得金額38万円は、国内源泉所得、つまり我が国で得た所得だけで判定し、
国外での所得はカウントしません。
◆親族等が契約者になっている保険契約等
妻や子に所得がなく、その妻や子が契約者となっている生命保険契約等であっ
ても、所得のある夫がその保険料等を支払っている場合には、その保険料等は夫
の生命保険控除の対象になります。
但し、保険金等の受取人は、夫又はその配偶者その他の親族(個人年金保険契
約等である場合はその配偶者)でなければなりません。
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