新年のご挨拶

新年のご挨拶
会長
佐久間
進
地中送電技術研究会会員の皆様、新年明けましておめでとうございます。
新しい年を迎えるにあたり、会員の皆様とご家族の皆様にとって本年がすばらしい年となります
よう、心からお祈り申し上げます。
一昨年、一部会員会社が独占禁止法に関わる営業停止処分を受けて以降、一部活動の自粛をした
時期もあり、コンプライアンス遵守の周知徹底を図り、継続して推進しているところであります。
また本年は新年の賀詞交歓会を久しぶりに実施させていただくこととしました。新しい会員をお迎
えしてから初めての開催となります。会員相互のコミュニケーションの充実と拡大に寄与できれば
幸いに存じます。
賛助会員様を含め地送研会員各位を取り巻く事業環境は、引き続き厳しい状況が続いており、ま
た大きく状況が変化しております。しかしながら、いかなる状況においても、地送研の活動の基本
である安全と品質の追及、技術・技能の維持向上の重要性は全く変わるものではありません。
電力システム改革が進められています。電力自由化、発送電分離への移行に伴って、地域を越え
た電源立地や越境販売が現実化し、地中送電工事についても既存のビジネスエリアを越えた参入も
進んでいます。このような大きな環境変化が進む一方で、経年地中送電設備の更新工事も増えてく
ると思われますし、電力自由化によって設備形態も多様化し、そのニーズにこたえる様々な工事が
必要となってきます。
現在、全国大で送電工事、配電工事の人手問題が出てきているようですが、地中線工事において
も深刻化しつつあります。地送研においても現場代理人の認定者数の減少が顕在化しており、要因
の分析や対策の立案を始めております。
人手の問題を少しでも回避、解消するためには、工期を短縮できる効率的な工法や技術の開発や
採用が不可欠でありますし、これを安全と品質を維持しつつ実現しなければなりません。それと同
時に、技術継承を確実に進める仕組みを作っていくことや、業界を魅力あるものに変え、それを世
の中に発信して、新しい人材の確保や流出の抑制をすることも、喫緊の課題です。
このような課題に対して、地送研が果たすべき役割は非常に大きいと思います。賛助会員様、会
員各社が一致協力して活動の活性化を図っていきたいと思います。
最後に、安全について触れさせていただきます。安全は全てに優先することは変わることのない
基本理念であります。一昨年の暮れに発生した重大災害以降、昨年度も地中送電関連の災害が続い
ており、なかなか断ち切れない状況にあります。会員各社におかれましては安全への取り組みは日
頃より実施されていることとは思いますが、今一度振り返っていただき、現場の安全面の再点検を
お願い致します。
最後になりますが、会員の皆様に明るい未来が訪れることを祈念するとともに、今年も地送研の
活動を支えていただきますよう、いっそうのご指導、ご協力をお願い申し上げます。