各 原 務 の

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「台地」
が育んできた各務原の歴史
現在の市域には、約2万年前の旧石器時代から
人が住んでいました。縄文時代までは、各務原台
地を中心に、狩猟と採集の生活が繰り広げられま
した。当時の暮らしは、鵜沼三ツ池町の「炉畑遺
跡」で垣間見ることができます。
て造られた約600基の古墳が象徴しています。
「東西日本」の交流点
各務原は、地理的に東西日本の中央に位置しま
す。そのため、いつの時代も、さまざまな文化や
物がこの地を行き交いました。その交流を支えた
のは、公的な街道である東山道や中山道、そして
木曽川を利用した河川交通でした。
特に、南部を流れる木曽川は、古くから美濃と
尾張の国境となり、承久の乱や織田信長の岐阜攻
めでは東西両軍がにらみ合う場所となりました。
そして「飛行機のまち」へ
幕末から明治時代には、広大な各務原台地の地
形を活かして大砲射的場を造るなど、新たな土地
利用が始まりました。
そして大正時代には現在の航空自衛隊岐阜基地
に あ た る「 各 務 ヶ 原 飛 行 場 」 が 完 成 す る と と も
に、鉄道の整備や航空機関連の工場の建設などが
進み、今日の「飛行機のまち」そして「ものづく
りのまち」としての土台が築かれました。
ボランティアガイ
ドと歩く
各務原市内史跡巡り
そんな各務原の歴史の証人ともいえる、市内の
史跡をガイドと巡るツアーがスタート!
案 内 を つ と め る の は、「 中 山 道 鵜 沼 宿 ボ ラ ン
ティアガイド」の皆さんです。市内の史跡・名所
▲史跡巡りパンフレット
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迷路のあとは、実際に史跡を巡ってみませんか?
史跡巡り
(那加西市場町 3)
(須衛)
(蘇原寺島町 1)
(鵜沼羽場町 5)
(鵜沼三ツ池町 6)
江戸時代、那加~蘇原西部を治めた
旗本徳山氏の屋敷跡です。現在は公
園として整備され、絵図を元にした
間取りなどを見ることができます。
昭和 59 ~ 60 年に発掘調査され、奈
良~平安時代に焼き物を焼いた窯が
2 基、古墳が 1 基保存されています。
※通常、保存施設内には入れません
7 世紀後半に創建された山田寺は、
古代の蘇原地区に造られた古代寺院
のひとつ。周辺では建物の柱を支え
た礎石などを見ることができます。
市内最大、県内でも 2 番目に大きな
前方後円墳。今年度、初めてとなる
調査が行われ、被葬者を埋葬した「石
室」のようすが明らかになりました。
台地の南部に位置する、縄文時代の
集落遺跡。土器や石器など数多くの
遺物が出土し、住居跡は当時のたた
ずまいに復元し、公開されています。
弥生時代以降、農耕が本格化すると台地周辺の
低い土地に田が開かれました。また、北部では須
炉畑遺跡公園
各務原には、数多くの魅力的な史跡があります。
坊の塚古墳
恵器などの焼き物生産が活発になり、その発展ぶ
山田寺跡
一年が始まるこの機会に、各務原の歴史を学び、
天狗谷遺跡
りは、「坊の塚古墳」をはじめ、権力者の墓とし
主なできごと
旗本徳山更木陣屋公園
それぞれの時代を代表する史跡に足を運んで
みませんか?
詳細 歴史民俗資料館☎058(379)5055
時代
各 務 原 に 人 が 住 み 始 め る。 約 2 万 年 前 の ナ イ フ 形 石
器が、蘇原 宮 塚 町 の 「 宮 塚 遺 跡 」 で 発 見 。
ろ ばた
各 務 原 台 地 に「 炉 畑 遺 跡 」 の よ う な 定 住 の ム ラ が で
きる。他の 地 域 と の 交 流 が 活 発 に 。
各 務 原 で 稲 作 が 始 ま る。 以 後、 蘇 原 の 境 川 流 域 に 水
田が作られ る よ う に 。
さんでん じ
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県で2番目の大きさを誇る「坊の塚古墳」をはじめ、
約600基 と い う 数 多 く の 古 墳 が 作 ら れ る 。
むらくにのおより
豪族・村国男依が「壬申の乱」で大活躍。「山田寺」
など初期の 寺 院 が 蘇 原 に 造 営 さ れ る 。
古 代 の 街 道「 東 山 道 」 の 駅 が 置 か れ る。 各 務 原 北 部
す え き
で灰色で堅い焼き物「須恵器」の生産が拡大。
ごみょう
のコースを作成しました。
140カ所をピックアップし、テーマや地域ごと
に
歴史に触れるだけでなく、ウオーキングで健康
づくりにもピッタリです。ぜひご利用ください。
コース ▼全 コース(各2~8㎞程度、内容や
距離など相談に応じます)▼コースを紹介するパ
俗資料館(鵜沼西町1)
058(379)5055、または直接、歴史民
申込 市ウェブサイトからダウンロード、または
歴史民俗資料館窓口にある申請書を▼ファクス=
文化センター7階)などで配布
ンフレットを、歴史民俗資料館、文化財課(産業
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各 務 郡 出 身 の 僧・ 護 命 が 奈 良 で 活 躍。 8 6 6 年、 木
曽川の治水を巡っての争い「広野河事件」が起きる。
武 士 が 台 頭。 蘇 原 野 口 町 に 当 時 の 館 跡 が 残 る。「 承
久の乱」(1221年)で前渡周辺が主戦場になる。
土 岐 氏 が 守 護 と し て 各 務 原 を 治 め る。 大 安 寺・ 承 国
ばん り しゅうく
寺などが鵜沼に創建され、漢詩人・万里集九が来訪。
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備考 ▼ガイド1人につき 人まで対応▼ガイド
1人につき交通費など1000円が必要です
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織 田 信 長 に よ る 岐 阜 攻 め の こ ろ、 国 境 の 伊 木 山・ 三
とりで
井山・城山 な ど に 砦 が 築 か れ る 。
坪 内 氏・ 徳 山 氏 な ど の 旗 本 領 、 天 領 、 尾 張 領 に 分 か
れて統治。 鵜 沼 に 中 山 道 の 宿 場 が 置 か れ る 。
新 境 川 に「 百 十 郎 桜 」 が 植 え ら れ る 。 川 上 貞 奴 が 貞
照寺と晩松 園 を 造 営 。 昭 和 年 に 各 務 原 市 が 誕 生 。
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広 大 な 各 務 原 台 地 を い か し て「 大 砲 射 的 場 」 が 造 ら
れる。明治 年、「各務用水」が完成。
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大 正 6 年 に「 各 務 ケ 原 飛 行 場 」 が 完 成 す る。 鉄 道 が
敷設され、 大 正 年 に は 犬 山 橋 も 竣 工 。
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広報各務原 1 月 1 日号 6
7 広報各務原 1 月 1 日号
原 各
の 務
各
務
原
の
年
表
旧石器
縄文
弥生
古墳
飛鳥
奈良
平安
鎌倉
室町
安土桃山
江戸
明治
大正
昭和