H.28 6月号 No.32

歴史民俗資料館
息づく庶民の知恵
平成 28 年度 6月号 No.32
昔の民具 (安八町郷土資料庫 蔵)
ち ゃ
つ ぼ
茶
壺
葉茶の運搬や貯蔵するのに使われていた壺です。古
くは中国製の陶器でありましたが、江戸時代以降は、
信楽焼・丹波焼・備前焼など西日本の窯場で焼かれた
ものが多くなりました。胴がふくらみ、短く狭いくび
に口がつく壺で、蓋をし、油紙や渋紙で覆い、密閉し
ます。釉薬をかけない焼締め陶器と釉薬をかけた陶器
があります。茶の生産地で輸送や保存に使われたの
は、大形の焼締め陶器ものが多くありました。
室町時代~
お か
も ち
岡
持
岡持は、食べ物や食器を入れて持ち運ぶ容器で
す。蓋付きの浅い器の両側に二本の長柄をのば
し、取っ手を渡したもの、円形や楕円形の桶形、
長方形や正方形の箱形があり、竹籠もあります。
田植えや稲刈りなどのとき、大勢の食事や食器を
野良まで運ぶのに使用します。また、飲食店で出
前の運搬にもよく使われており、これには縦長の
戸棚形もあります。
江戸時代~
ハートピア安八
‐歴史民俗資料館‐
住
所:岐阜県安八郡安八町氷取30
お問合せ:0584-63-1515