一般社団法人 三重中小企業経営者協会

VOL.65
平成27年11月号
(年6回発行)
一般社団法人 三重中小企業経営者協会
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マイナンバー制度について
今回の協会通信は、現在通知中で、今後いろいろな手続きで必要になるマイナンバーに
関して、現在判明している内容を解説しますので、活用してください。
1.マイナンバー通知の状況
現在すでにマイナンバー通知カードが配布されております。 四日市市でのマイナンバー
の通知は現在配達中とのことです。 すでに受け取った方もお見えであると思いますが、
現在受け取っていない方も近日中に受け取ることになりそうです。
2.マイナンバーが必要なのは、いつ?
平成28年1月から、社会保障、税、災害対策の行政手続きでマイナンバーが必要になり
ます。 現在までに判明しているQ&Aのポイントをまとめますので、活用してください。
1)給与所得者の扶養控除等(異動)申告書や源泉徴収票について
地方税法で、給与の支払を受ける人は、毎年最初に給与の支払を受ける日の前日までに
個人住民税の「給与所得者の扶養親族申告書」を給与の支払者に提出しなければならない
こととされています。 マイナンバー制度の施行に伴い、平成28年度分からの申告書に
は、申告者(本人)、控除対象配偶者、控除対象扶養親族、給与支払者のマイナンバーを
記入する必要があります。
質問1
平成27年中に扶養控除等申告書の提出を受ける場合
(答)個人番号欄のない様式を用いても差し支えありません. また、平成27年中に個
人番号の記載のない扶養控除等申告書を受領した場合、平成28年以降、従業員に従
業員等の個人番号を補完記入してもらう必要はありません。
質問2
従業員が個人番号の記載を拒んだ場合はどうすればよいですか。
(答)平成27年中に提出する扶養控除等申告書については、法令上、個人番号の記載
義務はありませんので、従業員がその記載を拒んだ場合は、記載を強制することはで
きません。この場合、個人番号の記載のないまま受理することとなりますが、平成2
8年分の源泉徴収票(税務署提出用)には、従業員の個人番号の記載が必要になりま
すので、源泉徴収票を作成するまでに、別途従業員から個人番号を取得する必要があ
ります。
また、平成28年1月以降については、個人番号の記載は、法令で定められた義務
であることを説明し、提供を求めてください。それでもなお、提供を受けられない場
合は、提供を求めた経過等を記録、保存するなどし、単なる事業主の義務違反でない
ことを明確にしておくことが必要です。
質問3 従業員がまだ通知カードを受領していない、個人番号が分からない(通知カード
未着・紛失・忘失等)と言っていますが、どのように対応したらよいですか。
(答)平成28年1月以後に提出する扶養控除等申告書には個人番号を記載する必要が
ありますが、その提出の時点において、通知カードを受領できていないなど、個人番
号を記載できないやむを得ない事情がある場合には、個人番号については空欄で提出
しても差し支えありません。 ただし、その者については、
「個人番号を有しない者」
には該当しないため、個人番号が判明した際には速やかに提出した扶養控除等申告書
へ個人番号の補完記入を行う必要があります。
なお、平成27年12月以前に提出される扶養控除等申告書については、法令上、
個人番号の記載義務がありませんので、個人番号については空欄で提出しても差し支
えありません。
2)労働保険関係
(1)雇用保険の資格取得や確認、給付
平成28年1月以降について、事業主が個人番号を記載して提出する雇用保険手続
としては、次の手続きがあります。
① 雇用保険被保険者資格取得届
②雇用保険被保険者氏名変更・喪失届
③ 高年齢雇用継続給付受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続給付支給申請書※
④ 育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書※
⑤ 介護休業給付金支給申請書※
※ 事業主が提出する場合には労使間で協定を締結することが必要です。
質問1 在職者の個人番号を記載する様式にはどのような項目があるのか。また、いつ頃
提出することになるのか。
(答)在職者の個人番号については、現在、検討中であり、詳細は追って連絡があり
ます。 また、なお、在職者の個人番号の提出については、十分な準備期間を設け
ることとなっています。
質問2
離職票-1は事業主が個人番号を記載して離職者に交付するのか。
(答)在離職票-1の個人番号欄は離職者が記載することとしており、事業主 はハ
ローワークから交付された離職票-1(個人番号欄は空欄)を離職者に交付してい
ただくこととなります。
(2)労災保険の給付
平成28年1月以降について、事業主が個人番号を記載して提出する個人番号を記載
して提出する労災保険手続としては、次の支給関係の手続きがあります。
①障害補償給付支給請求書
②遺族補償年金支給請求書
③遺族補償年金、遺族年金転給等請求書
④傷病の状態等に関する届
⑤障害給付支給請求書
⑥遺族年金支給請求書
⑦年金たる保険給付の受給権者の住所・氏名、年金の払渡金融機関 等変更届
質問1
事業主が労災年金の請求人などの本人に代わり、個人番号の記載された請求
書などを提出することは可能か。
(答)
○労災年金の請求書などは、法令上、請求人が所管の労働基準監督署 に直接提出する
こととなっていますが、請求人が自ら手続きを行うことが困難である場合には、事業
主は、その手続きを行うことができる ように助力しなければならないとされていま
す。
○しかし、このような場合であっても、個人番号を利用する労災保険手続については、
事業主は番号法上の個人番号関係事務実施者とはならず、他制度の事務とは異なり、
従業員などから個人番号を取得することはできません。
○このため事業主は番号法上、①個人番号の提供を求めてはならず、 ②特定個人情報
(個人番号を含む請求書の内容)を収集、保管することはできません。
○なお、「収集」には閲覧することは含まれていないため、個人番号の記載された請求
書などを見ることは問題ありませんが、管理上、請求書の写しが必要な場合には、個人
番号の部分を復元できない程度にマスキング又は削除した上で保管することは可能で
す。
3)厚生年金、健康保険関係
実施は平成29年1月以降になりましたので、変更はありません。
ただし、法人のマイナンバーは28年1月以降に記載が必要になるものもあります。
以上