多剤耐性結核遺伝子検査薬がWHOの「推奨」を取得

2015年12月24日
ニ プ ロ 株 式 会 社
(コード番号:8086)
多剤耐性結核遺伝子検査薬が WHO の「推奨」を取得
ニプロ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:佐野 嘉彦)は、FIND※1(Foundation for Innovative
New Diagnostics,本部:スイス・ジュネーヴ)と共同で評価試験を行ってきた、LPA※2(Line Probe Assay)
法による多剤耐性結核遺伝子検査薬が、この度、その評価結果を認められ、WHO(World Health Organization、
世界保健機関)の推奨を受けることになりましたので、お知らせします。
結核は、エイズ、マラリアとならぶ世界三大感染症の一つで、その罹患者は世界で年間約 900 万人にの
ぼり、約 150 万人が死亡しているといわれています。なかでも、主要な抗結核薬(リファンピシンとイソ
ニアジド)が効かず治療が困難な多剤耐性結核患者や、結核と似た症状を引き起こす非結核性抗酸菌症患
者は増加傾向にあります。現行の検査ではこれらの判定に2週間から2ヶ月かかっていましたが、本多剤
耐性結核遺伝子検査薬を用いて検査を行うことにより、世界で初めて、結核、多剤耐性結核および非結核
性抗酸菌症を同時に 1 日で判定することが可能になります。
ニプロは、引き続き FIND と協力し、迅速で安価な検査キットの開発・供給のみならず、医薬品の供給
も視野に入れ、海外での結核撲滅に貢献していきたいと考えています。
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「多剤耐性結核遺伝子検査薬」の特長は、以下のとおりです。
①検体(喀痰)からの結核遺伝子の検出と薬剤(リファンピシンとイソニアジド)に対する感受性の
判定が同時に 1 日で行えます。
②結核菌群のみならず、非結核性抗酸菌種(3種)の鑑別を同時に行えます。
ニプロでは今後とも、患者さまの QOL 向上はもちろんのこと、より安全で、環境に配慮し、医療従事者の方々にも
満足いただける製品の開発、供給に努めてまいります。
※1 FIND:Foundation for Innovative New Diagnostics の略。革新的で新しい検査法を開発するために設立された非営
利目的の基金です。2003 年 5 月の World Health Assembly(世界保健会議;WHO の最高議決会議)において発足し、
その設立目的は、新興国に適した革新的な感染症検査薬の開発を支援し、手頃な価格の製品の普及を推し進めることで、
人々の健康を支え、発展させることです。
FIND に関する情報は、以下URLをご参照ください。
http://www.finddiagnostics.org/
※2 LPA 法:Line Probe Assay の略。Line Probe Assay の略で、遺伝子が配列特異的に結合することを利用して、標的遺
伝子の類似性(相同性)を検出する方法です。
<お問い合わせ先>
リリースの概要に関するご照会
:広報担当
その他製品に関するご照会
:医薬事業部
TEL 06-6375-6700
医療システム開発部
TEL 06-6375-6709